<FRF'06>今年の幕開けはピースにSCI

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記念すべき10周年を迎えたFUJI ROCK FESTIVAL'06。スマッシュ代表の日高氏の挨拶や、環境保護団体「グローバル・クール」のスピーチでは、ハリウッド俳優のオーランド・ブルームと女優のケイト・ボスワースが登場するなどした大盛り上がりの開会式の後、今年のフジロックの幕開けを飾ったのは、コロラド州を拠点とする大御所ジャム・バンドのザ・ストリング・チーズ・インシデント。昨年の朝霧JAMでヘッドライナーを務めたバンドだ。いつものライヴならば3時間セットは当たり前のバンドで、実際に2日目のFIELD OF HEAVENステージでは、3時間半セットでヘッドライナーを務めた。そんな彼らの50分セット。これはある意味とってもレアである。

ライヴでは「ハウ・マウンテン・ガールズ・キャン・ラヴ」や「サーチ」などを含む全7曲を披露。彼らの職人技と言うべき高度なテクニックとセンスで、これでもかと展開に展開を重ねてオーディエンスをたたみかける。ラストは名曲「ロールオヴァー」で締め、まさに息つく暇のないベスト・オブ的なセット・リストとなった。50分という短い時間に凝縮された最高のプレイに、ステージに張り付く土臭い風貌のファンはもちろん、ライヴが進むにつれて徐々に集まったオーディエンスさえも、地面を蹴って踊って応えた。

また、ライヴ中のステージ後方にピンク・フロイドの巨大ブタ風船(人間50人は軽く入っちゃうビッグ・サイズ)が登場するというサプライズも! 先日、この世を去ったピンク・フロイドのシド・バレットに対する、バンドからの追悼の意があったのかもしれない。突如現れた巨大ブタ風船に群がり盛り上がるオーディエンス。バレットも喜んでいるに違いない。

朝早くから贅沢でピースな空間を演出してくれた彼ら。これから起こるたくさんの奇跡的な瞬間を予感させる素晴らしいライヴであった。さすが!

取材・文●Sugio
7/28  GREEN STAGE

―Intro―
1. 'Round the Wheel
2.How Mountain Girls Can Love
3.MLT
4.Search
5.Close Your Eyes
6.Another Brick in the Wall
7.Rollover

FUJI ROCK FESTIVAL '06特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000025344
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