激動の1年を経て、実を結んだ新曲が遂に登場!~「花吹雪」インタヴュー

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――でもこうやって言葉にしちゃうと切ないですねぇ。


ね。たとえば友達が結婚して子供もできたら、子育てで悩むだろうし、それで自分は仕事をそのまま頑張っていたら仕事のことで悩んで……接点ないですよね。でも、親友で大好きで「またね」って言うしかない。なんだか、大人な別れですよね。その別れ自体を見てるんじゃなくて、その先の先を見ててね。

 

――ですね。ほかにも歌詞には<ぼくの味方>ってフレーズも出てきます。これは柴田さんのデビュー曲「ぼくの味方」と同じですね。


 ちょっと掛けましたね(笑)。

 

――デビュー曲の「ぼくの味方」は“本当いつでもそばにいるよ”といった内容のものですが、この「花吹雪」は“ぼくの味方だけど、いずれは……”といった真逆というか、第二章ですね。


そうですね。「デビュー曲を意識しましたか?」って訊かれるんけど、無意識のなかでしてたのかな。実際詞を書いていたときは、クスクスって笑いながら<ぼくの味方>って書いていたし。あっ、でも意識してたかな。節目って意味でも。

 

――初回限定盤にはこの「花吹雪」のミュージック・クリップのDVDが封入されていますが、このなかでは柴田さん、いつになく演技してますね。


でしょう! がんばりました。でもね、役者に徹し切れなかったところがあるんですよ。電車に乗って手を振る私がいるんですが、視線が定まってないの(笑)。茨城の鹿島鉄道で撮ったんですけど、運行が1時間に1本とかなんですよ。だから簡単には撮り直せなくてね。乗ったり降りたり、一人二役だから何回も着替えたり、電車には一般のお客さんも乗ってるから視線が気になるしで、大変でしたよ。

 

――そして、カップリングの「ひとり芝居」も柴田さんらしいものですね。


 “会いたい、会えない、会いたい、……いや会えない!”って優柔不断なね(笑)。

 

――でも、今の柴田さんなら「ごめんなさい! 会いたいの!」って相手に言えそうじゃないですか?


いや、言えないね! 「この詞のあと、会いに行きそうな予感のある歌だよね」とも言われたことあるんですが、私はこういうシチュエーションで実際会いに行ったことないんで分からないんですよ~!

 

――なるほど(笑)。では、この久々の新曲、本当に待っていたファンが多いと思うのですが、最後にファンにメッセージを。


本当に待たせちゃって心配させちゃったかなって思うんですが、ここまでこれたのはファンの方のメッセージがあったからこそで。誰よりもファンの方が私の気持ちをわかってくれていると思うので、この曲を聞いていただくと、たぶん私が今、どういう気持ちなのか、……分かると思います。今、私はこう思ってるんですって言わなくても、そのとおりなんで、そのくらいさらけ出してきたんで、ようやく落ち着きました、ってところで、今までと変わらずよろしくお願いします。 あと、新しく私を知ってくださった方には私の曲と、こういったコメントと、日記などで……柴田淳ってこういう人間なんだって研究してもらいたいですね。私自身がよく分かってないんで(笑)。等身大で毒も出していくし、さらけ出していくことで充実したり、自信を持ったりするんで、そこを楽しんで聴いてもらいたいですね。

取材・文●星野まり子

 

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