アンダーグラフ 学園祭 TOUR 2005 宇都宮大学 2005.11.20(sun)
200校を超す大学から学園祭への出演オファーを受け、この秋だけで17校へ歌を届けに行ったアンダーグラフの<学園祭ツアー2005>。その、16校目となった宇都宮大学・峰校舎でのライヴは、爽やかな情熱が込み上げてくるステージだった。 最低気温0度を観測したこの日。キンと冷えた外気の清涼感と“学校の体育館”特有の木の匂いが混ざり合った会場内に、軽快なドラムが響き渡り「ヌケガラカラダ」でスタート。おそらく、大半の人がこの日に初めてアンダーグラフのライヴを観たのではないかと思うのだけれども、生で聴く彼らの音、そして楽曲の存在感に驚いたのではないだろうか。芯の太い楽器の生音と澱みなく歌詞を伝えるヴォーカルの佇まいは、スロー~ミディアム・ナンバーをセンチメンタルに奏でる、という彼らに対する大方のイメージを覆すものであるからだ。 ライヴ中盤。「ここにいる君たちと僕らをつなげた曲です」と言って「ツバサ」へ。印象的なギターのリフで始まるイントロが聴こえると、ひときわ高い歓声が上がる。<旅立つ空に 出会いと別れ 青春の日々 全てを描き いつか互いに大きな花を 綺麗な花を咲かすと決めた>と歌うサビでは自然と大合唱が起こり、“君たち”一人一人と楽曲との距離が縮まっていく。さらにライヴは加速し、<僕の声が君に届けば 何か何か変われるだろう>と明るい未来への願いを込めた「アカルキミライ」、込み上げる情念を声に乗せたような「君の声」で本編が終了。そして盛大なアンコールに応え、映画『私の頭の中の消しゴム』のイメージ・ソングとして書き下ろした「遠き日」と、四つ打ちのポップ・チューン「忘却の末、海へ還る。」を披露し、爽快な余韻を残してメンバーたちはステージを去って行った。 そして終演後の出来事。学生スタッフたちがテキパキと観客たちを出口へ誘導し、体育館の中ではアンダーグラフのスタッフたちが慌ただしく携帯電話で何やら連絡を取り合っている。体育館の外で行なわれていた学生スタッフたちの反省会が終了したことを確認すると、扉を開けた。するとステージの上には、笑顔で待ち構えているアンダーグラフの4人が! その光景に一瞬呆然となるも、ステージに向かって一斉に猛ダッシュする学生スタッフたち。「ライヴをほとんど観ることができない学園祭スタッフたちのために何かしたい」というメンバーの発案により、ライヴ終了後にスタッフのためだけに「アカルキミライ」と「ツバサ」を演奏した。青春の日々を共有した仲間たちとともに、肩を組み、感動の涙を流しながらくしゃくしゃの笑顔で応える学生スタッフたちを前に、熱い心意気でいつになく思い出深いライヴを作り上げていた。 文●望木綾子
「普段、アルバイトでコンサート・スタッフをしたことはあったけど、チケットの販売や宣伝など、コンサートを一から作るということを今回初めて経験して、その大変さがとてもよくわかりました。でも、今日を終えて、最後にはスタッフのためだけにライヴもやってくれて、本当にやってきて良かったと思います! アンダーグラフのみなさん、宇都宮大学でライヴをやってくれてありがとうございました!!」(千葉克枝さん)
「手作りながらも“コンサートを作る”ということは本当にいろいろな苦労がありましたが、そうした苦労が吹き飛ぶくらい、期待以上の感動的なコンサートでした。もぅ、“最高っ!”の一言です。アンダーグラフのみなさん、僕達の学園祭に来てくれてありがとうございました。これからも応援しています!」(渡辺隼人さん)
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