<SUMMER SONIC 2005>オアシス、数万人が大合唱した感動のライヴ!
すでにウィーザーの時点でほぼ満員だったマリンスタジアムには、ヘッドライナーの登場を前に、さらに続々と人がやってきた。アリーナはもちろん、スタンド席でも通路や階段に二重三重に人が並び、ついには入場規制もかけられた。予定時刻を過ぎると何度も“オエイシス”コールが起き手拍子が起こる。スタジアム全体がかなりの興奮状態。
そこに機材トラブルを知らせるアナウンスが流れた。全力で修復中とのことだったが、日頃から言動がいろいろ取り沙汰されているオアシスだけに、本当に見られるのか心配した人も多かったはずだ。機嫌を損ねて出ないと言い出してるのではとか、兄弟喧嘩だろうとか、はては別会場のザ・ラーズを見に行っちゃってるんじゃないか、などと客席ではさまざまな憶測が飛び交っていたが、特に大きな混乱はなかった。それどころかトラブルを伝えるアナウンスにあたたかい拍手が起き、スタンド席では何度も何度もウェーブが作られ、それに対してまた拍手がわく。みんなの高揚した気持ちがすべてプラスに向き、最高の雰囲気ができあがった。
そして予定時刻から40分が過ぎたころ、「Fuckin' In The Bushes」が流れた。地鳴りのような歓声と拍手のなか、オアシスのメンバーがステージに上がり、最新アルバムの1曲目「TURN UP THE SUN」がスタート。期待した以上にパワフルで、すべての音が持つ重みがすごい。数万はいただろうオーディエンスの興奮に対峙するだけでなく、その数倍のパワーをこちらに投げ返してくるような、威厳すら感じる貫禄のパフォーマンスだ。
リアムは両手を後ろに回し、身体をくの字に曲げてマイクに食らいつく。歌には相当力が入っているようで、CDとは別人のようにパワフルだ。合間にはステージの前で客席をにらみつけたり、タンバリンを口にくわえて仁王立ちしたり。独特の雰囲気を持つこの人の存在感はやはり別格だ。数曲でヴォーカルをとったノエルはそれとは対照的に表情が豊かで、熱くギターを弾いたかと思えば、今にも泣き出しそうなほど感情を込めて歌い、客席に向かって笑顔も見せる。そして彼らフロントマンを支えるザック・スターキーの存在も大きかった。大きさを感じさせる安定したグルーヴはさすがだし、ぐいぐい引っ張るような躍動感もある。もうこの人は今のオアシスに不可欠の存在だろう。
冒頭こそ「TURN UP THE SUN」、「LYLA」と新しい曲が続いたが、そのあとは初期の曲も多く、イントロが聞こえてくるたびに大歓声がわく。曲ごとにどんどんテンションが上がっていくのを目の当たりにすると、改めてオアシスの曲のよさを実感する。「ROCK‘N’ROLL STAR」なんてアタマから合唱が起きていたし、ほとんどの曲でみんな一緒に歌っていたけれど、圧巻だったのは「DON'T LOOK BACK IN ANGER」。サビでノエルが歌わず客席を指すと、もう全員が歌う。数万人が一体となったこのときが、間違いなく今年のSUMMER SONICでもっとも感動的だった瞬間だ。
最後は、ザック・スターキーが現在メンバーとなっているザ・フーの名曲「MY GENERATION」のカヴァーを披露。そしてその直後に打ち上げられた恒例の花火で、<SUMMER SONIC 05>はすべて終了した。スタートが遅かったためか、アンコールがなかったのは少々残念だが、そこにいた誰もが満足したはずの密度の濃い10数曲、フェスティバルの大団円を飾るにふさわしいステージだった。
取材・文●田澤仁
Photo●SUMMER SONIC / YUKI KUROYANAGI
OASIS
2005/08/14 MARINE STAGE
01.TURN UP THE SUN
02.LYLA
03.BRING IT ON DOWN
04.MORNING GLORY
05.CIGS & ALCOHOL
06.THE IMPORTANCE OF BEING IDLE
07.A BELL WILL RING
08.LIVE FOREVER
09.THE MEANING OF SOUL
10.MUCKY FINGERS
11.CHAMPAGNE SUPERNOVA
12.ROCK ‘N’ ROLL STAR
13.WONDERWALL
14.DON'T LOOK BACK IN ANGER
15.MY GENERATION
BARKS夏フェス特集2005
https://www.barks.jp/feature/?id=1000010016
SUMMER SONIC 2005特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000010617
そこに機材トラブルを知らせるアナウンスが流れた。全力で修復中とのことだったが、日頃から言動がいろいろ取り沙汰されているオアシスだけに、本当に見られるのか心配した人も多かったはずだ。機嫌を損ねて出ないと言い出してるのではとか、兄弟喧嘩だろうとか、はては別会場のザ・ラーズを見に行っちゃってるんじゃないか、などと客席ではさまざまな憶測が飛び交っていたが、特に大きな混乱はなかった。それどころかトラブルを伝えるアナウンスにあたたかい拍手が起き、スタンド席では何度も何度もウェーブが作られ、それに対してまた拍手がわく。みんなの高揚した気持ちがすべてプラスに向き、最高の雰囲気ができあがった。
そして予定時刻から40分が過ぎたころ、「Fuckin' In The Bushes」が流れた。地鳴りのような歓声と拍手のなか、オアシスのメンバーがステージに上がり、最新アルバムの1曲目「TURN UP THE SUN」がスタート。期待した以上にパワフルで、すべての音が持つ重みがすごい。数万はいただろうオーディエンスの興奮に対峙するだけでなく、その数倍のパワーをこちらに投げ返してくるような、威厳すら感じる貫禄のパフォーマンスだ。
リアムは両手を後ろに回し、身体をくの字に曲げてマイクに食らいつく。歌には相当力が入っているようで、CDとは別人のようにパワフルだ。合間にはステージの前で客席をにらみつけたり、タンバリンを口にくわえて仁王立ちしたり。独特の雰囲気を持つこの人の存在感はやはり別格だ。数曲でヴォーカルをとったノエルはそれとは対照的に表情が豊かで、熱くギターを弾いたかと思えば、今にも泣き出しそうなほど感情を込めて歌い、客席に向かって笑顔も見せる。そして彼らフロントマンを支えるザック・スターキーの存在も大きかった。大きさを感じさせる安定したグルーヴはさすがだし、ぐいぐい引っ張るような躍動感もある。もうこの人は今のオアシスに不可欠の存在だろう。
冒頭こそ「TURN UP THE SUN」、「LYLA」と新しい曲が続いたが、そのあとは初期の曲も多く、イントロが聞こえてくるたびに大歓声がわく。曲ごとにどんどんテンションが上がっていくのを目の当たりにすると、改めてオアシスの曲のよさを実感する。「ROCK‘N’ROLL STAR」なんてアタマから合唱が起きていたし、ほとんどの曲でみんな一緒に歌っていたけれど、圧巻だったのは「DON'T LOOK BACK IN ANGER」。サビでノエルが歌わず客席を指すと、もう全員が歌う。数万人が一体となったこのときが、間違いなく今年のSUMMER SONICでもっとも感動的だった瞬間だ。
最後は、ザック・スターキーが現在メンバーとなっているザ・フーの名曲「MY GENERATION」のカヴァーを披露。そしてその直後に打ち上げられた恒例の花火で、<SUMMER SONIC 05>はすべて終了した。スタートが遅かったためか、アンコールがなかったのは少々残念だが、そこにいた誰もが満足したはずの密度の濃い10数曲、フェスティバルの大団円を飾るにふさわしいステージだった。
取材・文●田澤仁
Photo●SUMMER SONIC / YUKI KUROYANAGI
OASIS
2005/08/14 MARINE STAGE
01.TURN UP THE SUN
02.LYLA
03.BRING IT ON DOWN
04.MORNING GLORY
05.CIGS & ALCOHOL
06.THE IMPORTANCE OF BEING IDLE
07.A BELL WILL RING
08.LIVE FOREVER
09.THE MEANING OF SOUL
10.MUCKY FINGERS
11.CHAMPAGNE SUPERNOVA
12.ROCK ‘N’ ROLL STAR
13.WONDERWALL
14.DON'T LOOK BACK IN ANGER
15.MY GENERATION
BARKS夏フェス特集2005
https://www.barks.jp/feature/?id=1000010016
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https://www.barks.jp/feature/?id=1000010617
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