【俺の楽器・私の愛機】1833「憧れて5年、弦は12本、分割は60回」

2025.05.11 02:11

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【Rickenbacker 1993 plus】(千葉県上ノ国 霊的 22歳)

成人して初めて自分で買ったギターは、高校時代からズルズル憧れていたリッケンバッカーになりました。というのも16歳の時にビートルズでこのギターの存在を知ってからちょくちょく憧れてはそうでもなくなる時期を繰り返していたのです。

しかし、バイトが波に乗ってお金が貯まってきたこの頃、好きになるミュージシャンがことごとくリッケンバッカー使い…すっかり何度もネットで検索をかけるようになっていました。

The Byrdsのロジャー・マッギン
Yesのピーター・バンクス

極めつけはJefferson Airplaneのポール・カントナー氏でした。サイケデリック・ロックのエスニックな響きに合わせて鳴る12弦のリッケンバッカーの音は、硝子を蹴破るような暴力性と、父母のような包容力の相反する要素を、しかし確実に兼ね備えています。

私が購入したのは、たまたま渋谷で見かけたfホールの12弦リッケンバッカー。Model 1993といいます。

この独特なモデルナンバーは、Rose Morris(俗にRMと呼ばれる)というロンドンの楽器店がつけたものだそうです。ジョージ・ハリスン氏が使用したことでリッケンバッカーがイギリス人気を獲得した際、関税対策の為にRM社は独自の小売販売契約を結び、アメリカ仕様のリッケンバッカーと差をつけるためにfホールを開けモデル名を変更しました。この会社は会社など関係なしに商品に番号を振っていたらしく、意外なことにMarshallの1959も元はRMの取り扱いナンバーという説があるそうですよ。

テンションが上がって語りすぎました。ギターに貼ってあるテープは上記の通り憧れのポール・カントナーのギターを真似したものです。

   ◆   ◆   ◆

ポール・カントナーのギターをリスペクトしての、テーピングのようなラインをあしらっちゃうなんて、なんてマニアックなの。震えるわ。ポール・カントナーって、メインの12弦リッケン以外にもナチュラルや真っ赤なストラトもストラトも使っていたけど、どちらにも同じようなラインが入っていましたよね。塗装というよりビニールテープを貼っただけにしか見えなかったけど、強い個性を放っていました。それにしてもマーシャルのナンバリングの話は知らなかった。たしかに脈絡なくて変なのって思っていたけど、リッケンバッカーとつながっていたとは。(BARKS 烏丸哲也)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

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