【インタビュー】FANTASTIC◇CIRCUS再始動、石月 努とkazuyaが語る天命「この二人から始まった物語」

■魂を全うするべきじゃないかなって
■新曲も披露できたらいいですね
──ご自身の歌詞については改めて歌ってみていかがでしたか?
石月:歌詞に関しては変わってないと言えば変わってないんですよ。伝えたいことの根幹は変わらない。僕の詞って極端にラブソングが少ないんです。ラブソングでも特定の誰かに対してじゃないというか。
──男女の恋愛に限らないラブソングということですか?
石月:思い返すとFANATIC♢CRISISの曲もそういう曲が多かったんです。大きな括りで人間に対して書いていたり、会ったこともない悩んでいる彼とか彼女に対して投げかけていたり。
──だからこそ刺さるのかもしれないですね。
石月:逆に今、何周かして“BABY、愛してるぜ”みたいな曲も書いてみたいなと思うんですけどね(笑)。最近、ソロアルバム『HUMARIUM』(4月30日リリースの約2年半ぶりソロアルバム)を制作したんですけど、突き詰めすぎて本当に人間を見るのがしんどかった。でも、今のFANTASTIC◇CIRCUSで新しい曲も書いてみたい。もしかしたら、めっちゃ甘酸っぱいラブソング……それはないか(笑)。


──いや、二人の関係こそ歌詞に置き換えたら、ラブソングになるんじゃないかと。
kazuya:BLになっちゃいますから(笑)。
石月:ないです(笑)。
──新曲の制作意欲の話が出たところで、今後、FANTASTIC◇CIRCUSはどういう活動をされていくんでしょうか?
石月:さっきもお話しましたが、二人で活動を再開することは、本当は不本意なんです。それでも二人でやることを選んだのは、人の生命って儚いんだって実感したから。SHUN.には申し訳ないけど、FANTASTIC◇CIRCUS、FANATIC♢CRISISの魂を全うするべきじゃないかなって。今はみんなとの約束を守りたい、後悔しないように、っていう想いです。
kazuya:復活したり、活動休止したり、ファンの方々には本当に申し訳ないっていうのが素直な気持ちです。今後は四季ごとにツアーをやるような精力的な活動ではないと思いますが、1本1本のライヴを大切にしていきたいし、今の僕らが作る新曲の制作自体も楽しいでしょうね。前向きにやっていきたいと思っています。
──では、今後のライヴのセットリストにはFANATIC♢CRISIS時代の楽曲に、新曲が加わるかもしれないと。
kazuya:はい。FANATIC♢CRISIS時代の曲を中心に、新曲も披露できたらいいですね。


──ちなみに石月さんはソロ、kazuyaさんはTHE MICRO HEAD 4N’Sと並行して活動していくんですよね。
kazuya:もちろんです。
石月:kazuyaはバンドでも忙しいですが、今は普通に「飲みに行かない?」みたいな関係性になっていて、10代の頃に戻った感があるんですよね。
──現在の年齢となって、さまざまな経験を経たからこその活動も楽しみです。
石月:1本1本、楽しいライヴができることは本当に奇跡なんですよ。いつ声が出なくなるかわからないし。僕自身、SHUN.と同じような精神疾患を抱えていますが、以前は、まさか自分にそんなことが起きるとは思っていなかった。だから、生命が輝いている時にやっておくべきだと思っていて、今回の始動はそういう判断です。
──ファンの皆さんも待ち望んでいたでしょうし。
石月:はい。そういう気持ちは応援してくださっている皆さんと一緒だと思います。SHUN.の不在は寂しいけど、それでも前へ進んでいかないといけないっていう使命感もある。もちろん純粋にkazuyaとやっていきたい気持ちも大きい。もう二度と悲しませたくない、というところからFANTASTIC◇CIRCUSは始まったので。
kazuya:僕自身はSHUN.を待っているというよりも、帰りたくなったら帰ってくればいいと思っているんです。もちろんSHUN.のことは心配です。だけど、大変な中でもなにか楽しみがあって笑っていればいいのかなって、そういう感覚というか。ファンの方々にはガチで申し訳ないと思ってますし、シンプルに“頑張ります”っていう想いがある上で、努が歌えなくなるまでやろうと思ってます。現状、FANTASTIC◇CIRCUSが壊れることはないし、努が歌っている以上、僕は一緒にいるので皆さんもついてきてくれたら。もう少し面白い世界にしたいので、楽しみにしていてください。
取材・文◎山本弘子
関連リンク
◆FANTASTIC◇CIRCUS オフィシャルサイト
◆FANTASTIC◇CIRCUS オフィシャルX
◆FANTASTIC◇CIRCUS オフィシャルYouTubeチャンネル
◆石月努 オフィシャルX
◆kazuya オフィシャルX