【座談会】地域密着型ロックフェス<ATSUGI Hi!Thunder Rock Festival>出演者と実行委員が語る「音楽の遺伝子を継いでくれるのは、やはりバンド」

厚木の、厚木による、ロックバンドの遺伝子を次世代へ伝えるための地元密着型ロックフェスが、この夏に開催2回目を迎える。8月11日、神奈川・厚木市文化会館で開催される<ATSUGI Hi!Thunder Rock Festival>は、地元ライブハウス、福祉事業所、厚木市文化振興財団ががっちり手を組み、プロ、アマチュア、高校生が同じステージに立つ、全国的にも珍しい開かれたロックフェスティバルだ。
2025年の初回成功をうけて、2026年は新たに出演バンドを増やし、高校生バンドのオーディションを行うなど、様々な面でバージョンアップ。<ATSUGI Hi!Thunder Rock Festival 2026>で一体どんなステージを見せてくれるのか。
五十嵐sun-go美貴 (SHOW-YA)、KoREDS★(AURA) 、大村孝佳、Gsbeq Aya (Whiskey Dust) 、Erika Van Halen (Whiskey Dust)、佐藤貴義(厚木市文化振興財団 事業担当次長)、渡辺理之(ThunderSnake Atsugi代表)といった出演者と実行委員会が一堂に会する座談会で、地元・厚木とロックへの熱い思いを思い切り語ってもらった。

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■厚木市やサンダースネイクに所縁のメンバーです
■ちょっと変わったことをやりませんか?と
──まずは自己紹介と、厚木とのご縁について教えてください。
五十嵐sun-go美貴 (G / SHOW-YA):サンゴーです。厚木出身、厚木在住です。今日も厚木から来ました。
Erika Van Halen (G / Whiskey Dust):Whiskey Dustのギタリスト、エリカ・ヴァン・ヘイレンです。ライブハウスのサンダースネイク厚木が本拠地です。そして私は、サンダースネイクミュージックという楽器屋で店番してます。
五十嵐:しょっちゅう見かけます。この間も、買い物しててネギとか持ちながら歩いてる時に挨拶しましたね。
Erika:びっくりしました(笑)。

Gsbeq Aya (Vo / Whiskey Dust):Whiskey Dustのボーカリスト、ゴスベック・アヤです。厚木出身ではないんですけど、サンダースネイク厚木を拠点に活動していて、たぶん5年ぐらいいると思います。
渡辺 (ThunderSnake Atsugi):サンダースネイクの渡辺でございます。24年ほど厚木でライブハウスをやらせていただいております。皆さま、今日はご参加ありがとうございます。
佐藤 (厚木市文化振興財団):厚木市文化振興財団の佐藤です。私もサンゴーさんと同じく、生まれも育ちも厚木でございます。実は渡辺さんとは、僕が高校時代にバンドをやっていた時、厚木にあった別のライブハウスとスタジオにお邪魔していて、そこでお会いしてからのご縁です。渡辺さんはその時から今と変わらないです。
五十嵐:どんだけ老けてたの(笑)。

KoREDS★ (Dr / AURA):KoREDS★と申します。厚木とは直接の所縁はないんですが、1989年にエピックソニーからデビューさせていただいて、初のホールツアーをやって。ツアーファイナルの追加公演が今はなき東京ベイNKホールだったんですけど、そのゲネプロ(最終の通しリハーサル)が厚木市文化会館だったんです。ところがほんの数分で腰を痛めて、救急車で病院に運ばれたという、そういう思い出はあります(笑)。
五十嵐:それはたぶん東名厚木病院ですね。湘南厚木病院はまだなかったと思う。
渡辺:今、楽屋の横にあるんです、救急の病院リストが。
佐藤:KoREDS★さんがきっかけで(笑)。
五十嵐:今はもう一軒できてるんで、二つあるから安心ですよ。
KoREDS★:いや、8月11日は大丈夫です(笑)!
大村孝佳:ギタリストの大村です。僕は生まれも育ちも大阪市西成区なんですけども、デビューしてちょっとしてから東京に来て、その頃から渡辺さんにはお世話になってます。サンダースネイク厚木はオープンから24年なんですね。僕がデビューして21〜22年になるので、できたばかりの頃からやらせてもらっています。

──という、サンダースネイク厚木を中心に集まったメンバーで、座談会をお送りします。厚木と言えばサンダースネイクですけど、基本はわりとノンジャンルと言いますか。
渡辺:うちはノンジャンルですね。パンク/メロコアが流行ってる時、ラウドが流行ってる時、メタルが流行ってる時、弾き語りが流行ってる時とか、いろいろあるんですけど、基本的にはノンジャンルでやらさせていただいてます。
五十嵐:私が学生時代、厚木にはライブハウスがなかったんです。厚木一番街にタハラ楽器という楽器屋さんがあって、そこで私はギターを初めて買ったんですけど。
佐藤:私もです。
五十嵐:LUNA SEAのSUGIZOくんも、「あそこで初めてギターを買った」と言ってました。そのあと、タハラ楽器のビルの地下に初めて音楽スタジオができたんですけど、ほぼコンクリートの駐車場で、モニターもほとんどなくて、ただ楽器が置いてあるだけ。そこで私は、当時の幾徳工業大学(現・神奈川工科大学)のドラムとキーボードと、今沖縄の知事になってるデニー(玉城デニー)と、大学生とか専門学生を集めてバンドをやってました。当時、サンダースネイクみたいなライブハウスがあったらよかったんですけど、セオリスタジオもできたばかりだったし、厚木でバンドをやるのは本当に大変でした。

大村:今、厚木にはどのくらいライブハウスがあるんですか?
渡辺:ジャズだったり弾き語りだったり、ミュージックバーみたいなお店は何軒かあるんですけど、ライブハウスとして完全に確立してるのはうちだけです。
大村:そうなんですね。わりとライブハウスが盛り上がってるイメージはあったんですけどね、厚木って。
渡辺:やっぱりライブハウスっていうのは、’70年代と違って、皆さん機材もだいぶ高級なものをお求めになるようになりまして。僕が学生の頃はヤマハのF-100(ギターアンプ)がライブハウスにあればよかったんですけど、今やマーシャルがあっても「え、JCM2000ですか?」って言われちゃう。「JVMじゃないんですか?」って。「いや、僕はJCM2000の音が好きなんですけどね」としか言えないんですけども… (以下、マーシャルアンプ話でひと盛り上がり)。

──そろそろ今日の本題、フェス<ATSUGI Hi!Thunder Rock Festival 2026>の話へ行きましょう。2026年で2年目を迎えるフェスの始まりについて、佐藤さんから語ってもらえますか?
佐藤:話をいただいたのは、今日は不在ですが、厚木の福祉事業所“NPO法人ハイテンション”のかしわ哲さんと渡辺さんからでした。私たち文化会館としては、ハイテンションさんとはインクルーシブの事業をいろいろやっていたので、もともと繋がっていたんですが、お二人でいらっしゃって「ちょっと変わったことをやりませんか?」と。
渡辺:かしわさんと世間話をしてる時に、「なんかさー、ロックイベントとかやってみようよ」「いいですねー、文化振興財団に聞いてみますか」みたいな、軽いノリだった気がします。
五十嵐:ちょうど去年、厚木が市制になって70周年だったんですね。その記念の意味もあったと思います。
佐藤:昨年は改修工事で長期休館していた文化会館のリニューアルオープン記念と、市制70周年というダブル冠イヤーでしたので、ここで新しいことを始めるのもいいのかな?と。お二人でいらっしゃった時、「実は僕、高校の時に渡辺さんのスタジオを使ってたんですよ」みたいな話で盛り上がったんですね。ロック少年だったもので。
渡辺:アイアン・メイデンのコピーをやってましたよね。佐藤さんはエイドリアン・スミス(アイアン・メイデンの3人のギタリストのうちの1人)。
佐藤:そんなことばっかりやってましたから、お話を聞いて「面白いですね」と。ただ、我々とサンダースネイクさんだけだと本当にゴリゴリのロックになっちゃうので、ハイテンションさんが入ることでインクルーシブな部分も出てくるというか。「健常者もいれば障害を持つ方もいて、大人も子供もみんな参加できるものがいいんじゃないか?」という形で話が進んで、「その3団体が主体となって実行委員会として実施しましょう」と。「市の了解を取って正式に財団の文化事業としてやっていこう」ということで、話が進みまして。







