ひとつずつ掘り下げて、DIG(掘る)したい…そういう気持ちを歌っちゃいました

ポスト
~


ひとつずつ掘り下げて、DIG(掘る)したい…そういう気持ちを歌っちゃいました

誰も想像がつかないところに行こう…

必見!!! インタヴュ映像
【リラックスした中でのオモロトーク♪】

DVD作品

『デーブィデー』

東芝EMI 2002年8月7日発売
TOBF-5150 1,980(tax in)

【収録内容】
●エクスタシー温泉(ビデオクリップ)
(4月17日リリース 1st single)
●DO DIG DO(ビデオクリップ)
(7月17日リリース 2nd single)
●ON AIR WEST LIVE(ライヴ・ダイジェスト)
●アルファDVD企画コンテンツ付き


最新シングル

『DO DIG DO!!』

東芝EMI 2002年7月17日発売
TOCT-4394 1,000(tax in)

1 DO DIG DO!!
2 わ・が・ま・ま レストラン


メジャーデビュー・シングル

『エクスタシー温泉 』

東芝EMI
TOCT-4375 1,000(tax in)

1 エクスタシー温泉
2 モアモア

──リリースが続くんですよね。シングルの「DO DIG DO」が出て、DVDの「デーブィデー」が出て、アルバムもつくってる最中だと聞きました。

TSUBOI:
いろいろ知ってますね。

──当たり前じゃないですか。

SUZUKI:
もらしてないつもりなんだけどなぁ。もれまくりだなぁ。

──シングル「DO DIG DO」は、かっこいいですね。

SUZUKI:
かっこいいですよ。

──この曲、どうやってつくっていったんです?

WADA:
まず最初にテーマを決めて、そのあとにトラック、最後リリックっていう順番です。

──ヤボな話ですけど、そのテーマってどういうもんだったんですか?

SUZUKI:
一番最初のスタートは……(WADAを指差して)ハイ、キミ、ドン!

WADA:
タイに行きたいねぇって。

──全然それは読み取れなかったです。

WADA:
どうしてもタイに行きたかったんです。

TSUBOI:
あのね、外国に連れてってあげちゃおうかな~っていう話をされたんですよ。

──オトナの人に?(注・レコード会社とかいろいろ偉い人、の意)

SUZUKI:
そう。キレイにだまされたんですよ。いや、だまされてはないんだけど。

TSUBOI:
プロモーション・ビデオっていうんですか…、 あれを外国で撮っちゃおうよ、いや、撮れるぜ!って言われて。で、オレもまんまと“パスポートとろうかなぁ~”なんつってたんですよ。それで、こいつら2人(WADA&SUZUKI)ともタイが面白かったって言うから、タイのジャングルがあるところ、海があるところに遊びに行こう、そこでPVを撮ろうって話になって。でも海辺でオレら男3人が走ったところで(画として)気持ち悪いなってことになったんですよ。それで、じゃあビーチに地雷埋めて爆破して……。

SUZUKI:
タイはね、爆薬とかの規制が緩いから、もうボッコンボッコンできるんじゃないかと思って。

──花火とか大好きな国だからね。

TSUBOI:
だからもう、スネアのたびに地雷バ~ン!とかいいかなって、そういう音をつくったんですよ。で、そっからテーマを……綺麗な誰もいない島でそういうジャングルがあったらいいなぁって話し始めて、じゃあテーマどうする?ってなったとき、いっぱいやりたいことが出てきたんですよ。それは音楽的にも歌詞的にも、こんなことをやってみたいというのがいっぱい出てきて、だけどこんな短い期間で、すぐ次のシングルを録らなきゃいけないってときに、どれもやりたいからどれやっていいのか分かんない、あれもこれもやりたいけど、せっかくだからどれも一個ずつ深くやりたいって思って……そういう気持ちを歌っちゃいました。

──話が途中で終わってませんか?

TSUBOI:
あのね、ひとつずつ掘り下げていきたい、DIG(掘る)したいなってことなんですよ。

SUZUKI:
誰も見つけたことのない島を探そう、みたいな……いろんなものをDIGして新天地を見つけても、オレたちはまた新しい島を開拓していくぜってことを言いたくて。それでDIGと絡めて、“DO DIG DO DIG DO DIG……”って永遠にループしてる感じにしたかったんです。

TSUBOI:
ぶっちゃけて言っちゃいますとね、オレらが作品をつくるじゃないですか。こいつ(SUZUKI)がトラックつくって、オレらが歌詞書いて、ラップ乗っけて、曲が出来上がったとき、それはどう考えても、新しいものか古いものか、カッコイイものかダサイものかは別にして、まあ120%他人と被ってない自信はあるんですよ。被るわけがない、オレら3人だし。ひとりひとりがちゃんとワガママ言ってつくったもんであれば、それが誰かと同じもんになるわけない。つまり、そこは誰かがいる島じゃなくて、名もない島である──っていう、まあ、オレがオレが…の話ですよね。

──そこはオレ島であるってこと?

TSUBOI:
そう、オレ島で、DOしてDIGしてDOして、また次の島を目指すぜってときに、やっぱりひとりぼっちだなって思うんですよ。いい意味でも悪い意味でも、ああ、またひとりだって。

SUZUKI:

でも、うしろを振り返ると、またひとりついて来たよっていうのもあるんスよ。


──オレ島にどんどん移住してくるんだ。

TSUBOI:
そのときはたぶんオレらは次の名無しの島にいるし、でもまあ、オレらのつくった島で遊べやっていう……そういう感じっす。

──それはアルファというグループ自体のテーマでもありますよね?

一同:
そうっすね。

SUZUKI:
なんか「エクスタシー温泉」出して、そのイメージで固定されたくなかったんですよ。「エクスタシー温泉」のイメージ……エロ、お笑いのラップ・グループみたいな。そういうイメージを勝手につけられるのがイヤで、とりあえず誰も想像がつかないところに行こうっていうのが、もうホント、大前提でした。

──僕からすると、「DO DIG DO」のほうが正統な“成長したアルファ”って感じですけどね。

SUZUKI:
昔から知ってる人はそういうふうに見てくれるんですけど、メジャーになったことによって、全然知らない人間も聴くわけじゃないですか。そうすると今まで情報がまったくないところにあの「エクスタシー温泉」がポンと入ってきたら、そのイメージが強くなるのも仕方ないなとは思うんですよ。でも、そのイメージが限定されるのがいやだったんです。

──だとしたら、この「DO DIG DO」は成功でしょうね。

WADA:
だといいんですけどね。とにかく、ライヴで最前列の女の子がぼそっと「今の人お笑いなの?」って話してるのを聞いちゃったときに、あ、これはまずいぞって思ったんですよ。

TSUBOI:
お前そんなこと言われてんだ?

SUZUKI:
いやー、お前だよたぶん。一番言われてんの。

取材/文●古川 耕(02/08/01)


about アルファ

TSUBOI(MC)、WADA(MC)、SUZUKI(DJ)の3人組アルファ。

'96年、小学生の頃から知り合いだったTSUBOIとDJ SUZUKIが高校生になり、地元のレンタルビデオ屋で偶然、同じAVに手を伸ばして再会。一本しかなかったそのAVの奪い合いの末、“AVも好きだけどヒップホップも好き?!?!”ということが判明。これがきっかけで、アルファを結成、後にWADAが同じくAV好きを買われて参加。地元、町田のクラブを拠点に活動を開始する。

'97年、東京都内でライヴを始めるのと同時期に、ある野外レイヴに行ったことがきっかけで、音楽の自由さに気づき、バックトラックにテクノやドラムンベースなどを用いるなど、積極的に他のジャンルとの融合を試みる。そんなアルファの個性をいち早く見いだしたのがKICK THE CAN CREWのMCU。彼らのイベント<DYNAMITE>にいつの間にかレギュラー出演するようになる。
  '99年初レコーディング作「怪VISION」が、ラッパ我リヤ、KICK THE CAN CREW等も参加したコンピレーション『Break Audio Dynamite』に収録される。

2000年春、インディーズ・レーベルより「ALIEN21」でデビュー。同年夏には、ミニ・アルバム『アルファ葉』をリリース。続いて'01年夏、ゲストにライムスターの宇多丸、SUPER BUTTER DOGの永積タカシを迎えた2ndシングル「サンオイル」が、インディ・クラブ・チャート1位を獲得。

その勢いは留まらず、遂に'02年4月、DJ TASAKAをトラックメイカーに迎えた「エクスタシー温泉」でメジャー・デビュー。音楽を作り始めた頃から母国語ラップを聴いて育ったニュー・ジェネレーションのアルファ、独特のフロウと強烈な個性を放っており、今後の活躍が楽しみだ。

文●バークス

この記事をポスト

この記事の関連情報