私の匂いを感じて欲しい…1stアルバム『perfume』 インタヴュー
――名取さんの持つ色々な顔が感じられるアルバムになりましたね。 名取香り(以下、名取):ありがとうございます! 私は人が書いてくれた曲にリリックを乗せて、歌って、という感じで作っていくんですけど、今回は選曲の段階から“あ、これは好き!”とか“これはちょっと違う”とかって、自分で曲を選ばせてもらったんです。そんな全くストレスのない中で作れたことが、結果的に私の色々な面が出て、私らしいアルバムに繋がったんじゃないかなと思いますね。 ――作曲家陣の顔触れも多彩で、例えばSBK(スケボーキング)のSHUYAさんなども参加されてますよね。 名取:はい。SHUYAさんが曲を書いてくれて、WISE(from TERIYAKI BOYZ)さんがフィーチャリングで参加している「I believe myself」は、他の曲がだいたい揃って、最後に渡された曲だったんですよ。これは私のことを知ってる上で書いてくれた曲なんで、聴いた瞬間、私にピッタリだなと思って。 ――SHUYAさんとは昔からの知り合いなんですか? 名取:いえ、昔からじゃなくて、デビューしてから人に紹介されて。それから一緒にライヴをやってくれたり、私のイベントを観にきてくれたりっていう。そういう人が書いてくれたんで、やっぱりすごく私らしい曲になってて。だからリリックでも、芸名の“名取香り”というより、ひらがなで書く本名の“名取かおり”が自然に出たというか。ほんとに純粋な気持ちであの曲を書くことができたって思いますね。 ――うん。実際、人間“名取かおり”をすごく感じました、あの曲。 名取:ほんとですか? よかった! 私ね、デビューするまで人に興味がなかったんですよ。地元の友達とバレエの友達、あとは身体で表現することにしか興味がなくて。人と喋ること自体、くだらないと思ってたんです。 ――なんでくだらないと思ってたの? 名取:小さい頃はお母さんのスカートの中に隠れちゃうくらい人見知りで、知らない人とは喋れないっていうのがあったんですけど。そのまま成長して、バレエという自分との戦いを続けていく中で、言葉よりも身体で表現することのほうが当たり前になってた……というのかな。だから、なんでみんなそんなに言葉を投げるんだろう? なんでこんなに叫んでるんだろう?って思ってた。 ――じゃあ人とはあんまり喋らず? 名取:仲のいい友達とは喋るんだけど、新しい友達が来ると、人に興味ないし人見知りだしで、全く喋らず。だから、すごいヤなヤツ!みたいな。名取かおりヤなヤツだよね~!みたいな(笑)。