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キーボーディストのジョー・ザビヌルは1932年、オーストリアのウィーン生まれ。7歳からウィーンの音楽院に学び、ジャズ・オーケストラなどで活動後、59年に渡米。ジャズ・バンドでピアニスト兼アレンジャーとして活躍する。62年はアルト・サックス奏者として有名なキャノンボール・アダレイのグループに参加、68年にはトランペッターとして世界中に愛されていたマイルス・デイヴィスのグループに加わり、名作『ビッチェズ・ブリュー』などでプレイした。

そしてなんと言っても彼のキャリアを大きく築き上げたのが、70年12月にウェイン・ショーター(サックス)と結成したグループ“ウェザー・リポート”だ。アナログな楽器でプレイすることがジャズの基本――といった概念を取り払い、ジョーはシンセサイザーを多用し、70年代にはロックとジャズを融合したフュージョン界の代表グループに。79年にはジャコ・パストリアス(ベース)とピーター・アースキン(ドラム)をメンバーに迎えた『8:30』を発表し、第22回グラミー賞最優秀ジャズ・フュージョン・パフォーマンス賞を獲得。ほかにも数々の名作を残した。が、ウェザー・リポートは86年解散。88年にジョーはザビヌル・シンジケートを結成し、16年経た今も活動を続けているのだ。

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