Rayflowerが本日11月30日、東京・EX THEATER ROPPONGIにてワンマン公演＜Rayflower 15th Anniversary LIVE “Next Amazing Road”＞を開催した。田澤孝介(Vo)が“急性声帯炎”と診断されたことを受けて、ドクターストップが掛かったことがアナウンスされたのが、開演約3時間前。急遽、都啓一(Key)、Sakura(Dr)、IKUO(B)、YUKI(G)の4人で実施されることとなった波乱含みの15周年記念公演は、エキセントリックかつテクニカルなプレイで魅了した4人の演奏力と気迫と、その気持ちに応えたオーディエンスが、完全一体となった最高のライヴだった。

ボーカル不在となれば公演中止も止むを得ない状況ではあるものの、決行するという判断を下したRayflower。どんなステージになるのか想像もつかないまま会場に向かったが、結果、メンバー個々の圧倒的なパワー、バンドとしての熟成度、そしてファンの団結力を示したアンコールを含む全15曲全2時間。15周年の祝祭として、この上ない絶品の空気を作り上げてしまった。

開演定刻、4人がステージへ登場するなり、客席に多くの手が挙がり、凄まじい歓声が沸いた。オープニングナンバーは「サバイヴノススメ」。都啓一がショルダーキーボードを抱えてステージ最前まで繰り出すとパワフルなロックが打ち鳴らされ、音源による田澤孝介の声が会場に響き渡った。バンドが一丸となったコーラスワークとパフォーマンスは熱く、客席も情熱的だ。都の「4/5のRayflowerです。こういう形での15周年のライヴになりました」という挨拶に続いて、メンバー全員がこのステージへの意気込みを語った。

「本当にギリギリまでメンバーと話し合った結果、やはりステージを見てもらいたいという気持ちで、こうしてステージに立ってます。皆さんにはご心配とご迷惑をおかけして、本当にすみません。というわけで、そのぶん今日は、みんなに歌ってもらわないといけません」──都啓一
「バンド付きのカラオケと思ってください（笑）」──YUKI
「田澤本人が一番悔しがってると思うから。その田澤に、さらに悔しい思いをさせるくらいのライヴにしよう」──Sakura
「皆さん歌ってください。この豪華なバンドをバックに」──IKUO

観客は、この難局にあえてステージに立つことを選んだ4人を全力でサポートすべく、最後まで極上の大合唱を奏で続けた。この夜の詳細は、後日ライヴレポートとしてお届けするが、田澤の不在を感じさせまいとする4人の全身全霊の演奏とパフォーマンスは凄まじく、改めてRayflowerが強者プレイヤー揃いのバンドであることが浮き彫りとなる一夜だった。

そして、アンコールではサプライズ発表があった。それは、Rayflowerが2026年3月より、自身初の全国47都道府県ツアー＜Rayflower 15th Anniversary LIVE 2026 “Moving on！”＞を開催するというもの。＜Moving on！＞と題されたツアーは、3月14日の埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心VJ-3を皮切りに、11月28日の沖縄・桜坂セントラルまで、約9ヶ月をかけて全国47ヵ所を駆け巡るロングツアーとなる。

「今日のこの素晴らしい景色を田澤にも見せてあげたい」とはメンバーの弁だが、発表された47都道府県ツアーでは、さらなる絶景が全国に広がることだろう。

チケットのRayflowerオフィシャルFC“Shining GARDEN”抽選先行受付は12月1日より。詳細情報はオフィシャルサイトおよびSNSにて随時発表される予定だ。

取材・文◎梶原靖夫 (BARKS編集長)
撮影◎今元秀明

関連リンク
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