ヴィニー・アピス、ロニー・ジェイムス・ディオとの最後のセッションを振り返る

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rjforster from Worcester, UK, CC BY 2.0 , ウィキメディア・コモンズ経由で

ブラック・サバス、ディオなどで、ロニー・ジェイムス・ディオと活動を共にしていたドラマーのヴィニー・アピスが、ステージ4の癌と診断された後のロニー・ジェイムス・ディオと行った最後のレコーディング・セッションについて振り返った。

『The Double Stop』ポッドキャストの最新エピソードにゲスト出演したアピスは、2010年に亡くなったディオの最期の日々についてこう語っている。「彼がそれほど具合が悪いなんて知らなかった。彼は胃のことで不満を漏らしてはいたけどね。その後、癌だってわかったんだ。悔しいよ、ステージ4だ。でも、ロニーは10まであると思ってた」

当初は、治療の効果があったように見え、彼らはヘヴン・アンド・ヘルのライヴ・アルバムのリリースに向け、オーバーダブを行うことになったという。「彼が差し替えなくてはならないパートがあった。ちょっとしたパートだ。いくつかの言葉だ。スタジオには俺とエンジニアのWyn Davisとロニーだけしかいなかった。俺は“どうなるんだろう”って思ってたよ。彼はしばらく歌っていなかった。化学療法をやってたからね」

しかし、やってみるとアピスだけでなくディオ本人も驚く出来栄えだったという。「素晴らしかった。数語だけだったけど、彼は“おお! グッド・ニュースだ”って言ってた」

手応えを感じたディオは、ヘヴン&ヘルのツアーのリハーサルを計画したそうだ。「ロニーから電話があって、集まりたいって言われた。当時、ギーザー(・バトラー)がLAに住んでいたから、“君とギーザーと俺とでやってみよう、俺は歌える”ってね」

だが、残念なことに「それは実現しなかった」。ディオは2009年11月に胃癌を患っていることを公表し、翌年5月16日に67歳で永眠した。彼の最後のライヴ・パフォーマンスは、2009年8月29日に米アトランティックシティで開いたヘヴン&ヘルの公演となってしまった。

Ako Suzuki
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