エルヴィス・コステロ、自身最大のヒット曲「Oliver’s Army」を「ラジオでかけるな」

ポスト
Photo by ray di pietro

エルヴィス・コステロは、差別用語であるNワードを歌詞に含めた彼の楽曲「Oliver’s Army」(1979年)をこの先ライヴ・パフォーマンスするつもりはなく、ラジオでも流してほしくないそうだ。

コステロのサード・アルバム(エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズとしてはセカンド)『Armed Forces』に収録された「Oliver’s Army」は、北アイルランドでの紛争にインスピレーションを得て誕生し、シングル・カットされると全英2位をマーク。彼のキャリアで最高位のヒット曲となった。

しかし、コステロは同曲を封印することを願っているらしい。英国の新聞『The Telegraph』の最新インタビューで、言葉を変更してまでプレイするつもりはないと宣言し、歌詞についてこう話した。「もし今あの曲を書くとしたら、多分、僕はもう一度よく考えるだろう。僕の祖父は英国の陸軍でそう呼ばれていた。歴史的な事実に基づいている。でも、あの言葉を聞くと、人々は騒ぎ立て、僕が意図していなかったことで僕を責める」

「Oliver’s Army」は、リリースしたときには、修正されることなくそのままラジオで流れていたそうだが、最近は問題の言葉がビープ音で消されている。コステロは、それは「間違い」だと考えているという。「ビーって音を入れることで、さらに事態を悪化させているのは確かだ。かえって強調していることになるんだから」と理由を説明し、「あの曲は流すな!」と訴えた。

そして、「Oliver’s Army」を封印するとなれば、「僕が死んだら、自分が作ったわけではない2曲(“She”と“Good Year For The Roses”)で追悼されるんだろう」と皮肉を口にした。



Ako Suzuki
この記事をポスト

この記事の関連情報