【インタビュー】lyrical school、挑戦作『OK!!!!!』でネクストフェーズへ
2017年に現体制となり、昨年2019年に2度目のメジャーデビューも果たしたlyrical school。“キング・オブ・アイドルラップ”をコンセプトに掲げて精力的に活動中の彼女達が、5曲入りのEP『OK!!!!!』を完成させた。グループとしてのバラエティに富んだ魅力と、5人5様のカラーを惜しみなく反映させた本作。ネクストフェーズ突入を軽やかに宣言する、意欲作となっている。
◆ ◆ ◆
■全肯定型ソングです
──新作EP『OK!!!!!』、本当に素晴らしかったです!
minan:嬉しいです、ありがとうございます。これまでの作品もそうだけど、今回も間違いなく、今出せる力を全部出し切りました。今作では、初挑戦のことが多いんですよ。これまでやってなかったことにも色々と挑戦した1枚です。
──それは例えばどういうところですか?
minan:「HOMETENOBIRU」という曲はラッパーのvalkneeさんに歌詞を書いていただきました。lyrical schoolは結成してから10年ぐらいになるんですが、女性に書いていただいたのは初めてなんですよ。ラップの部分に関しても、valkneeさん特有の、今まで私達がやったことないようなノリ方や声の出し方に挑戦しました。あとはライブですでに披露している曲も収録されているんですが、ライブの時とはまた違う、音源としての魅力を引き出したものとして収録することもできました。
──現時点でライブでやっている曲は?
minan:リードトラックの「OK!」と「Bring the noise」、「Last Summer」かな。
risano:「Last Summer」という曲は(前回の)ツアーの初日だったマイナビBLITZ赤坂で一度だけやったんですが、ちょっとお客さんのノリが掴めなかったところがあったんですよ。
hinako:ノリ方が難しかったというかね。
hime:今っぽいラップだからね。私個人としてはめっちゃ好きで、一番やりやすい曲だったりするんですけど。
yuu:でも自分達が思っていた反応ではなかったから…。
risano:お蔵入りなのかなって思ってた(笑)。
minan:メンバー全員ね(笑)。まさかこのEPに入るなんて、思っていなかったんです。
risano:でもいざこの曲を録ってみたら、めちゃくちゃ感動しました。私は自分たちの曲の中だと「Tokyo Burning」が一番好きだったんですが、それと並ぶくらい最高なものが来た!と思って。全然違う感じに仕上がっていて、びっくりしました。
──「Bring the noise」は今作のラストに収録されている曲ですが、ライブで聴くと涙が出そうな1曲だなと感じました。高揚感というか、テーマパークでパレードを観る時のような感極まる感じというか。
risano:めっちゃわかりやすい(笑)。
minan:一番いいタイプの涙ですよね(笑)。
hinako:すごく嬉しい!歌っていても楽しくて。お客さんもすごく笑顔でノってくれる曲なので、もっといろんな人に聴いてもらいたいなって思います。
yuu:この曲は私の「Hey!Yo!」から始まります。もともとはrisanoに振られてたんですが、リハーサルで「誰かやってみる?」ってプロデューサーから提案があって、「やります!」って積極的に(笑)。だからもう、この曲は自分が引っ張っていくぞって気持ちでやっています!
▲yuu
risano:おぉ、そんな気持ちを持っていたんだ(笑)。
hinako:本当に!?知らなかった!じゃあ、これからも引っ張っていってね(笑)!
hime:めっちゃオモロイ(笑)。この曲ってライブ映えする曲で、ちょっとした手の振り付けもあったりするから、最近の曲の中では一番盛り上がっている曲だよね。初めてライブを見たっていう方でも楽しめる曲。
risano:あと、みんなの個性がすごく出てる曲でもありますね。この子はこういうキャラクターなんだなっていうのが、ギュッと詰まっていると思う。
▲lyrical school/NEW EP『OK!!!!!』
──「OK!」は、EPに先駆けて配信でのリリースもされていた曲ですね。
minan:はい、これはもう全肯定型ソングです。どんな状況であってもこの曲があれば大丈夫というか、背中を押してくれるような感じがしているんですよね。ライブで歌った時にも、改めてこの曲の力みたいなものを実感しました。
──個人的には、グループとしてのさらなる決意表明のようにも聞こえました。「死ぬまで生きてく」って、まさにそういう気概で活動しているんだろうなと。
hinako:その歌詞、めっちゃいいんですよ!「死ぬまで生きてく」って、そのまんまだけど死ぬまで生きるんですよ(笑)。最高!名言っていうか、このひと言で人生を表してくれている気がしてグッと来るんです。ライブでも、死ぬまで生きてやるぞ!って気持ちで動き回っています。
risano:私はその前の「All Day All Night! 時間はたりない」ってところにもすごく共感します。いくら時間があっても全然足りなくて(笑)。
──人生は短い、ここよりもっと上へ、今まで通り変わらず変わってくなど、ダイレクトな言葉や気持ちが詰まった曲。新作の幕開けにもふさわしいリードトラックだと思いました。では「Dance The Night Away feat. Kick a Show」についてはいかがですか?
hime:そもそも、私が一方的にKick a Showさんが大好きで。ライブに出てくださったりして何度か絡みはあったんですが、今回一緒にやらせてもらったのは(スタッフサイドからの)サプライズだったんですよ。メンバーは全然知らなかったんです。
──それは嬉しさ倍増ですね。聴いた時の印象はどうでした?
hime:あぁ、もうこれこれ!って感じでした。
risano:めっちゃかっこいいし、踊りやすいし、ミラーボールとか合いそうだなって思った。すごく好き。
yuu:Kick a Showさんがサビを歌ってくださっているんですが、まずそこにシビレて。いいの!?って思うくらい豪華なことになっちゃったなと思いました。新しいlyrical schoolが見せられたと思うし、そこも本当に楽しみにしていてほしいなって思う新曲です。
minan:レコーディングにはKick a Showさんも来てくださって、ディレクションしてくださったんです。
hinako:ずっと、褒めて伸ばしてくれました(笑)。「ライブの感じ、出して行こう」とか「もうちょっと大人っぽくやってみようか」とかいろんなアドバイスをいただいたんですけど、そのおかげもあって、いつもとは違う声でやってみることができたんです。大体私はかわいい方向に振っちゃうんですけど、新しい挑戦ができました。
▲hinako
──なるほど、曲のタイプやディレクションのアドバイスによって声の表情も変わってくるということなんですね。
risano:そう、全然違いますね。
hinako:自分の知らない声が出る時、ない?
risano:あるある。
hinako:レコーディングでは曲によってディレクションしてくださる方が違うんですが、「こういう風に歌ってみて」って言われた感じでやってみると、自分にはこんな声もあったんだとか、こんな雰囲気でも歌えるんだって、新しい発見がたくさんあるんです。じゃあそれを今度はライブでもやってみようということで、表現の幅そのものが広がっていくんですよね。
risano:だから、レコーディングしたものを聴いてびっくりすることもあります。「え!これ誰?かっこいい!」みたいな。「そんな技、持ってたの?」って。
yuu:その感覚、私もすごくありました。今回の作品は特に、みんなの表現の幅が広すぎて逆に焦ったというか。
──それくらいのものが出てしまっている作品だと。
hime:そう思います。
risano:それくらい、トライしてる。
──だって「HOMETENOBIRU」人達ですからね!
risano:と、思います(笑)。
minan:私たちは褒めて伸びるんでって、アイドルが歌うっていうのがまたいいですよね(笑)。中には、結構キビシめのアドバイスをくださるファンの方もいらっしゃるんですよ(笑)。でも、私達に限らずどんなアイドルもそうだけど、別の場所ではいっぱい怒られていますからね。表に出す前も出した後も、プロデューサーなり運営陣なり、いろんな人に。伸びるためだから、アドバイスはもちろんありがたいことなんですけど、ファンの人達はぜひ褒めるだけ褒めていただけたらと(笑)。
hinako:間違いない!拍手(笑)!
risano:褒められたらウキウキしちゃう。調子に乗っちゃうくらい。
hinako:そう、この子はめちゃめちゃ(調子に)乗ります(笑)。
──(笑)。では逆に、メンバーの中で一番冷静なのはどなたですか?
risano:minanちゃん?
hinako:minanちゃん!
minan:冷静というか、褒められるほど卑屈になるタイプ。「…本当に?」とか「いや、でも…」って思っちゃうんです。ひねくれてる(笑)。
▲minan
hime:でも、自然と責任感を持ってくれているんだと思う。だって、(メンバーを見渡して)こんなのが揃っているんですから。全員調子に乗っちゃったらヤバいでしょ。うちらがそうさせているんだと思います(笑)。
minan:まぁ、長いことやっていますし、紆余曲折もありましたしね。
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