LITTLE主催<LOVE RHYME AWARD 2019>、大賞はZORN「かんおけ」

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LITTLEが主催する“韻(ライム)”のアワード、<LOVE RHYME AWARD 2019>が2月22日に東京・Red Bull Music Studios Tokyo Hallで開催され、ZORNの「かんおけ」が大賞に輝いた。以下、当日のオフィシャルレポートをお届けする。

◆<LOVE RHYME AWARD 2019>画像

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KICK THE CAN CREWのリーダー&MC、そして様々なゲストを迎えて韻を愛でる『愛韻TV』のパーソナリティーを務めるLITTLE。今回は韻(ライム)とHIPHOPという文化に対し改めて敬意をはらい、恩返しをするために、2月22日、日本初の試みである“韻(ライム)”のアワードが開催された。その名も<LOVE RHYME AWARD 2019>だ。

HIPHOPのみならず、短歌や俳句、和歌のように日本語の音や言葉を“誰でも”今の時代に響かせることができる、それが韻(ライム)だ。<LOVE RHYME AWARD 2019>は、全国のライマーと共に創りあげるアワードとして、日本語の美しさや面白みに気づき、味わいながらライムを楽しむ目的で行われる。

<LOVE RHYME AWARD 2019>の面白い点は“エントリー制”ではないことだ。番組用にTwitterでつけられた“#愛韻”を元にLITTLEが作品を選出。「勝手に」表彰し賞金を贈るスタイルをとっている。

「このイベントを自分たちだけではなくて、同じような想いを持ってくれているライマーのみんなにも応援してもらい、一緒に盛り上げてくれる仲間を集めたい。この企画を通して韻の魅力にまだ気づいていない人にその魅力を知ってもらえる機会にできたらうれしいなと思っている。もともとは自分で勝手にアワードの受賞者に賞金を送りつける感覚で始めてみたけれど、クラウドファンディング(Makuake)を実施したのは、自分の想いだけをもらってくれ、と一方的に賞金を渡すことに疑問があったから。クラウドファンディングで賛同してもらい集まったお金を、みんなの想いを賞金に乗せることができれば、きっともらいやすくなるだろうと思った」

そんなLITTLEの熱い想いに賛同し、目標50万円に対して72万円の応援金が集まった。この金額を見ると改めてLITTLEの活動への注目度の高さをうかがうことができる。集まった応援金はアワードの運営費用と受賞者への賞金に充てられる。

アワードの会場は今現在でも日本のヒップホップカルチャーが発信される街・渋谷、レッドブルホールが選ばれた。この日は<LOVE RHYME AWARD 2019>の前に『愛韻TV』の公開収録が3本実施された。

トークのゲストはヒップホップライターの高木"JET"晋一郎、タサツ(ケツメイシRYO、アルファのTSUBOI、NAM)、RHYMESTER Mummy-D。どのゲストもLITTLEにとっては90年代からHIPHOPシーンをけん引した戦友とも呼べる仲間たちだ。ヒップホップシーンの変遷や日本人がヒップホップを表現すること、好きな韻、など“韻”というテーマを通して、言葉遊びの面白さ、そしてLITTLEの愛にあふれた韻へのこだわりを垣間見ることができた。クラウドファンディングで集まった観客のアワードへの期待も高まる。







ゲストトーク3本の公開収録を終え、いよいよアワードが始まった。

「初めての試みだったので、なにを真似してはじめていいかわからなかった、まずはルール作りからはじめた。ルール作りってものでもないですけど(笑)。“愛韻”自体が優劣をつけるものではないので“ベスト○○”と名付けなかった、愛してほしい韻、究極そこですね」

そう語るLITTLEの強い想いが詰まった第1回目のアワードに選ばれた作品が発表された。

「一度きりの人生 1秒1秒死へ 日常に忍び音 霧も切り通して
未知の道を行け 生きろ嬉々として 日々の意味を知れ
木々の幹の威厳 ミリの塵の人間 明日のことなんてsiriも知りもしねぇ
でもまた未来は俺等の手の中 今動いた嫁のお腹」

受賞作は東京の下町葛飾が産んだラッパーZORNの作品「かんおけ」だ。

「“おめでとうございます”、というより“受け取ってくれてありがとう”と言いたい」と笑顔で語るLITTLEの表情が印象的だ。

ZORNは「声がかかったのは昨日の夜、連絡をいただいて調整をして今日きました。これからも韻を愛でていきます。韻の固さは誰にも負けないです。聞いてみてもらえると嬉しいです」と緊張した表情に笑顔がこぼれる。


アワード終了後、LITTLEはこう語る。「自分のなかで、みんなから愛される韻を自分でも長く踏み続けて、その中でとにかくすごいと思える韻を選んだ。今回はそんな作品に出会うことができた。みんなから頂いたお金をもらってもらえること自体が嬉しい。韻(ライム)はラッパーやヒップホップがやってきたこと。その人たちは韻を踏むのがうまいし、想いも強いし、大きい。今後、違うアートフォームから韻を踏み、とんでもないところから全く違う作品が生まれることになるかもしれない。それは新しいラップになるかもしれないし、ただのライムになるかもしれない。どちらにせよ、今と違うことができる。その時でも韻を愛でているようになっていたいから、縁側でお茶でも飲みながらライムを愛でることができるものになれればいいと思います(笑)」

今後の愛韻家協会の活動に注目だ。そしてこの模様は愛韻TVにて順次配信されるのでチェックしてもらいたい。

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<LOVE RHYME AWARD 2019>

2020年2月22日(土)東京・Red Bull Music Studios Tokyo Hall
GUEST:mummy D fromライムスター、タサツ(RYO fromケツメイシ、TSUBOI fromアルファ、NAM)、 高木"JET"晋一郎

LITTLE「八王子少年〜春よ、来い〜feat.RYOJI」

2020年3月1日(日)配信開始
iTunes Store、レコチョク、mora 他主要ダウンロードサイト、Apple Music、LINE MUSIC、Spotify、AWA、Amazon Music、YouTube Music 他主要サブスクリプションサービスにて配信

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