【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>Ken Yokoyama、「誰だって今日からこのシーンの一員になれる」
SiMに続きヘッドライナーとして登場したのは、Ken Yokoyama。Pizza of death総帥・横山健率いる4ピースだ。
◆Ken Yokoyama 画像
「ようこそ、SATANIC CARNIVALへ。Well come to Hell!」と叫びスタンドからマイクを外しながら、「この曲を1曲目にやるのは初めてなんだけど、1stアルバム『The Cost of My Freedom』から、「Believer」。マイク渡すから、好きに歌ってくれ」と言うとフロアにマイクが投げ込まれた。会場全体が煌々と照明で照らされるなか、フロアでは一本のマイクを分かち合うようにして、シンガロングする。オーディエンスは、のっけからもみくしゃになりながらも笑顔で歌いあげる。
続けて最新のアルバム『SENTIMENTAL TRASH』からの曲「Maybe Maybe」では、シンガロングがさらに大きく響く。「ケガはしないように」と気遣いながら、「Save Us」「Your Safe Rock」とファストチューンで暴れさせ、また声を上げさせた。
「Ken Bandのライヴではいつも、ああだこうだといっぱい喋るんだけど、今日は曲いっぱいやるわ。長丁場でみんな疲れてるんでしょ? でも空気読まずにいっぱいやりますよ。次は、疲れてくたばって寝てるやつもゾンビみたいに起き上がる曲」。このMCで「I Won’t Turn Off My Radio」へ。
喋らないとはいえやっぱりパンク・ロックや音楽への熱い思いは、湧き上がってきてしまうのだろう。痺れるようなギター・リフを刻み、エモーショナルなバンド・アンサンブルで、モッシュや大合唱を起こしながらも、「今日は10代、20代の人がいっぱい来てるんでしょ。こういうおじさんもいるって覚えて帰ってね」とか「今日いいバンドに巡り合ったら、そのバンドのCDを買って、そのバンドの単独公演に行ってみてほしい。サタニックプロデューサーのI.S.Oが言ってたよ、そうすると人生が豊かになるって」と語った。サタニックのテーマである“シーンの居場所を作る”という思いを汲んだMCだ。
また、1996年に横山がプロデュースを手掛けPizza of DeathからリリースしたHUSKING BEEの1stアルバム『GRIP』から「WALK」をカヴァーし、あれから20年、ハスキンも解散や復活がありながら今なお活動してるのはすごいことじゃない?と続ける。そして20年前にこうしてシーンを一生懸命築いてきたのは自分たちだが、「でも、誰だって今日からこのシーンの一員になれるんだ」という言葉が熱い。
後半に演奏した曲は、そうしたすべての意志を込めた「Let the beat carry on」。「続けていこう、繋いでいこうという曲」と紹介し、再びフロアにマイクを手渡して、オーディエンスの歌から曲をスタートさせた。シンガロングや歌にはならない叫びがこだまするなかでギターを力いっぱいかき鳴らし、その勢いのままラスト「Ricky Punks III」へと駆け抜けていったステージ。思いをまっすぐに伝える、衝動感を形にした45分間は、あっという間だった。
取材・文◎吉羽さおり
撮影◎Teppei Kishida
【Ken Yokoyama セットリスト】
2.Maybe Maybe
3.Save Us
4.Your Safe Rock
5.I Won't Turn Off My Radio
6.Ten Years From Now
7.Punk Rock Dream
8.A Beautiful Song
9.WALK
10.Let The Beat Carry On
11.Ricky Punks III
■<SATANIC CARNIVAL'16>
<出演者ラインナップ>
【SATAN STAGE】
10-FEET
Crossfaith
dustbox
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
MAN WITH A MISSION
MONOEYES
SiM
WANIMA
【EVIL STAGE】
04 Limited Sazabys
ATATA
The BONEZ
Crystal Lake
Dizzy Sunfist
G-FREAK FACTORY
ジャパハリネット
NAMBA69
SHANK
TOTALFAT
[O.A.] bacho
チケット料金:¥8,500
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