【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>HEY-SMITH、「パンクを信じて、バンドを信じてよかった」

ポスト


新体制一発目となるフルアルバム『STOP THE WAR』を発表し、現在は47都道府県、計62公演にも及ぶレコ発ツアーをスタートさせたばかりということもあってか、照明が落ちた瞬間、とんでもない歓声が湧き上がり、ステージに姿を現したのがHEY-SMITHだ。

◆HEY-SMITH 画像

巨大な期待感が渦巻く中、細かい挨拶は要らないとばかりに「Endless Sorrow」のエネルギーでフロア自体を弾ませ、初っ端から恐ろしいほどの一体感を生み出していく。続く「Download Me If You Can」で特に目をひいたのだが、新体制になって凄みを増した部分のひとつがホーン隊の存在であろう。2管から3管になり、音の精度が上がりながらも、その自由度はさらに加速している。ここでもしっかりとフレーズを奏でながら、時にステージを駆け回り、踊りまくる。その姿がオーディエンスの興奮をより誘っているのだ。

そこから、攻撃的な猪狩(G&Vo)の歌と突き刺すYUJI(Vo&Ba)の歌が織り成すコントラストが秀逸で、飽きさせない展開も相まってグイグイとオーディエンスを引き寄せる「Dandadan」、この<SATANIC CARNIVAL>を主催するPIZZA OF DEATHへ謝辞を猪狩が述べてから、興奮がおさえきれない暴発気味のオーディエンスに向かって「全部かかってこい! オレらに任せておけ!」と繰り出した「2nd Youth」でも尋常じゃないほどの絶景を描き出す。







また、その中でもフロアからひと際大きな声があがったのが「Jump!!」。多幸感に満たされ、知らず知らずのうちに体温が上昇していく感覚になってしまうほど。続いて、空間を切り裂くイントロからグッと力をこめてYUJIが歌い上げる「Truth Inside」へ。ストレートに鳴らすナンバーだからこそ持つパワーが素晴らしい。

メンバーもオーディエンスも楽しげに曲と同化した「The First Love Song」、かなす(Tb.)とイイカワ(Tp.)がフロアのテンションをアゲて、文字通り爆発した「We Sing Our Song」では暴力的と呼べるほど持っていく力が凄まじく、HEY-SMITHというバンドが確実な風格を持ち合わせているんだということを痛感してしまった。



「ホンマにこのステージに立ててよかった。去年も誘ってもらったけど、(活動)休止中で出れなかった。迷ったときもあったけど、パンクを信じて、バンドを信じてよかった。パンクの力を証明するように、全員で歌ってくれ!」と猪狩が全身で叫び、胸をしめつけられるようなメロディーで体中にしみわたる「Goodbye To Say Hello」を放ち、クライマックスはまさに圧巻の「Come back my dog」。竜巻のようなモッシュピットが生まれ、喜びに溢れた表情でオーディエンスが走りまくっていた。現場で熱狂しか生み出していない彼ら。<SATANIC CARNIVAL>でも強烈な爪痕を残していったのだ。

取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎YOSUKE KAMIYAMA

【HEY-SMITH セットリスト】

1.Endless Sorrow
2.Download Me If You Can
3.Dandadan
4.2nd Youth
5.Jump!!
6.Truth Inside
7.The First Love Song
8.We Sing Our Song
9.Goodbye To Say Hello
10.Come back my dog

■<SATANIC CARNIVAL'16>

2016年6月4日(土)幕張メッセ国際展示場9-11ホール
<出演者ラインナップ>
【SATAN STAGE】
10-FEET
Crossfaith
dustbox
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
MAN WITH A MISSION
MONOEYES
SiM
WANIMA

【EVIL STAGE】
04 Limited Sazabys
ATATA
The BONEZ
Crystal Lake
Dizzy Sunfist
G-FREAK FACTORY
ジャパハリネット
NAMBA69
SHANK
TOTALFAT
[O.A.] bacho

チケット料金:¥8,500

この記事をポスト

この記事の関連情報