【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞WANIMA、「日本でいちばん、SATANICと熊本が好き」

＜SATANIC CARNIVAL'16＞がいよいよ開幕。SATAN STAGEの一番手を担ったのはWANIMAの3人だ。

◆WANIMA 画像

開始前にはフロアは後方まで人でみっちりと埋まり、すでに熱気で満ちている。そして、大型ヴィジョンにバンド名が映し出され、SEが流れるとその熱気が大きな歓声に変わり、手拍子が場内にこだました。ステージに登場したKENTA(Vo&B)は、笑顔で＜SATANIC CARNIVAL＞のタオルを高く掲げ、曲をはじめる前からオーディエンスに手を振らせ、「後ろもジャンプ！」と煽る。

「＜SATANIC CARNIVAL'16＞、WANIMA、開催しまーす」（KENTA）という宣言から、「いいから」でスタートしたWANIMAのライヴは、これが朝いちばんのステージだとは思えないほどオーディエンスの一体感も盛り上がりもすでにクライマックス。1曲目からフロア一面のオーディエンスの大合唱が、これでもかと会場内に響きわたるのだからすごい。

続けざまに、「＜SATANIC CARNIVAL'16＞、テーマソングやります！」（KENTA）の声で「Japanese Pride」を、そして「＜SATANIC CARNIVAL'15＞のテーマソングやります！」（KENTA）と「Hey Lady」をプレイしてオーディエンスを沸かせていく。前者はラップとレゲエのアグレッシヴにミックスしたサウンドで、日本のロック・バンドの心意気を聴かせ、後者はこれぞWANIMAたるカラフルなメロディによる超絶ポップ・チューンで、フロアを躍らせる。ちびっこ連れで来ているオーディエンスも多く、高くジャンプして喉をからすパンク・キッズの横で、肩車されたちびっこがゴキゲンで手を叩いて聴いている。なんとも幸せな光景だ。

前半から飛ばし気味で曲を連投したところで、「鹿児島からスペシャルゲスト、長渕剛さんを呼んでます」（KENTA）というライヴお馴染みのフリから、KO-SHIN（Gt）のヒューマンビートボックスで、FUJI渕剛（ドラム・FUJI）が即興ラップを披露。即興と言いつつ堂々とカンペを見ながらのラップで、しっかりと笑いも掴んで後半へとつなげていった。

この後半もまた、歌、歌、歌の嵐。なかでも「1106」は、感動的な一体感だ。頭のフレーズから、フロア一体の大合唱が起こり、その後もオーディエンスはKENTAの歌うメロディも、KO-SHINとFUJIのコーラスも歌い上げ、大きな大きなハーモニーを生み出していく。こんなに熱量の高い歌があるライヴは、なかなかないだろう。故郷の景色が浮かぶ、いい歌から一転して、これもWANIMA節のひとつであるエロさ全開の「BIG UP」へとなだれこんでいったが、ここでもシンガロングはやまず。圧倒されるパワーだ。

ラストは「THANX」。「日本でいちばん、SATANICと熊本が好き。WANIMAでした！」（KENTA）と締めくくったと思いきや、「あと1曲！」（KENTA）とセットリストにはなかった「ここから」をオーディエンスにプレゼントした。幕開けにふさしい、最高に明るくパワフルなステージとなった。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎Jon…