【インタビュー】HYDE、HALLOWEEN PARTY&DOLLSを語る「今年も期待を裏切りません」
VAMPS主宰による国内最大級のハロウィンライヴイベント<HALLOWEEN PARTY 2015>が今年も10月17日および18日に兵庫・ワールド記念ホールで、10月23日、24日、25日に千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホールで開催される。出演アーティストのスペシャルな仮装やパフォーマンスは同イベントの見どころのひとつであり、加えてオーディエンスの仮装もハンパない。客席に出演者が紛れこんでいても気づかないかもしれないぐらい会場全体がハロウィン一色に埋めつくされる景色は壮観ですらある。
◆HALLOWEEN PARTY 画像
そんな<HALLOWEEN PARTY>にのみ登場するのが、亡霊たちの精鋭が集まったスペシャルバンドHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAだ。今年も各日程に出演するアーティストに加え、明希(シド)、達瑯(ムック)、Tommy heavenly6、ROLLY、分島花音、Shinya(DIR EN GREY)、YUKI(DUSTER-3、Rayflower)、青木隆治らが参加する予定だ。そして、2012年にHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA名義でリリースされたのが、HYDEが書き下ろしによるイベントのテーマソング「HALLOWEEN PARTY」である。
毎年、何らかの形でリリースされているこの楽曲が、今年はHYDEプロデュースのもと、演技派として注目を集める渡邊このみをはじめとした小学生ユニットHALLOWEEN DOLLSによってカヴァーされた。オリジナルとは少々異なるアプローチと振り付けで、10月7日にHALLOWEEN DOLLS名義の「HALLOWEEN PARTY」としてリリースされる。「いつか子供たちだけで、この曲を歌ってほしかった」と言うHYDEに「HALLOWEEN PARTY」のキッズヴァージョンを制作した意図について、また、目前に迫った<HALLOWEEN PARTY 2015>の見どころについて、すべてを本音で語ってもらったロングインタビューをお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■これは完璧なヴォーカルなんですよ
■僕が欲しかったのは子供のあどけない声や歌い方だったんです
──恒例のVAMPS主宰ハロウィン・イベント<HALLOWEEN PARTY 2015>が間近に迫ってきていますが、これに先がけて10月7日にはもはやイベントのテーマソング「HALLOWEEN PARTY」を、HALLOWEEN DOLLSがカヴァーしたシングルがリリースされますね。ミュージックビデオを見せていただきましたが、めちゃめちゃかわいかったです。
HYDE:かわいいですよね。
▲HALLOWEEN DOLLS |
HYDE:まず、振り返ると僕ら、ずっと<HALLOWEEN PARTY>と題した公演を開催してきているんですが、日本にはハロウィンで歌える曲って意外と少ないんです。当初、かなり探したんですが、「ホネホネロック」とか「ゴーストバスターズ」しかなくてね(笑)。「The Nightmare Before Christmas」はカッコいいんだけど、英語だし、ちょっと歌えないなと思って。“これは何とかしなければ”と作ったオリジナル曲が「HALLOWEEN PARTY」なんですよ。
──<HALLOWEEN PARTY 2011>で誕生して翌年の2012年にはHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAによってCDがリリースされていますよね。
HYDE:そうなんですよ。その後も毎年、何らかの形でリリースしたいという話になって、2014年はミュージックカードという形でリリースしたり、僕だけの声で全パートを歌ったヴァージョンも発表したんですが、その中の1つとして「ぜひ、子供たちだけで歌ってほしいな」って前から考えていたんです。
──以前から温めていた企画なんですね。そもそもアメリカでのハロウィンは子供たちが魔女やお化けに仮装してお菓子をもらったりする風習として定着してますもんね。
HYDE:そう。「子供だけでやったら、すごくかわいいだろうな」と思ってたんです。ただ、HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAの時もそうだったんですけど、みんなのスケジュールを合わせてレコーディングやミュージックビデオを撮影するのって、けっこう難しいんですよ。ハロウィンは10月だけど6月ぐらいから動かないと、とてもじゃないけど間に合わない。去年もやろうとしたんだけどできなくて、今回、やっと間に合いました(笑)。
──念願の企画だったんですね。ミュージックビデオのアニメーションや振り付けも夢があってかわいいものに仕上がってます。HYDEさんがプロデューサーとしてリクエストしたことは?
HYDE:念願ではあったんですけど、最初はプロデューサーとして自分の名前は出したくなかったんです。作るんだったら子供用のかわいらしい楽曲にしたかったし、僕の影はなくして、世の中の子供たちが「HALLOWEEN PARTY」を好きになってくれたらいいなと思っていたので。ただ、実際に着手したら自分の美意識が出てきて、“こうじゃない”とか“こうあってほしい”っていう気持ちがわいてきたんですよ。
──作品として?
HYDE:要はただ単に子供が歌った曲にしたかったわけじゃないから、“もっと、こうしたらかわいいでしょ”とか“もっと、こうしたら面白くなる”っていう想いがどんどん増えてきたんですよね。そうこうしている内に“これはプロデューサーじゃないとおかしいな”って自分の中で思いはじめて、最終的に堂々と“この曲は自分の作品だ”って言えるところまで行き着いたので、今のような形にしたんです。
▲HALLOWEEN DOLLS「HALLOWEEN PARTY」 |
HYDE:まず、楽曲に関しては歪みをなくして、ロック色を消したかった。もともと入っていたオーケストラを使って、子供らしいディズニー感を残したかわいいサウンドにしました。あと、一番重要だったのは子供の声質。上手に聴かせたいなら歌を習っているような小学校高学年の女のコたちが歌えばいいんです。でも、低学年の子たち独特の舌ったらずな感じの声が僕にとってはマストだったんです。リズムはちゃんと取れてるんだけど、ピッチがちょっとズレてるぐらいのかわいい声。ビシビシ、キマってもつまらないんですよね。
──子供なのに歌うまいねっていうんじゃなくてね。
HYDE:そうそう。僕はそこは求めていなかった。ニュアンスが出ればいいなと思っていたので、これは完璧なヴォーカルなんですよ。
──つまり、声質や歌い方に一番こだわったと?
HYDE:そうです。彼女たちには本物のヴァージョンのデモテープを渡していたので、みんなTommy(Tommy february6 / Tommy heavenly6)の真似して歌ってたんだけど、「それは違うんだ」と。僕が欲しかったのは子供のあどけない声や歌い方だったんです。ネット上では“こんなにヘタでいいの?”っていう意見もあるんですが、「うまくてどうするのよ」と。うまいのが聴きたかったら、僕の歌を聴いてよって話なんですよね。でもね、わかってくれる人は絶対にいますよ。僕みたいなマニアが(笑)。
──はは。マニアになっちゃってますが。
HYDE:ははは。絶対にいますよ。“ちょっと舌ったらずなところがいい”とか“息継ぎがかわいい”とかね。そういうところを聴いてほしいですね。
──ダンスも思わず真似したくなるような振りで。
HYDE:そうそう。振り付けは今をときめく“えんどぅさん”という方に、「僕らのヴァージョンをもうちょっと単純にしてください」ってお願いしたんです。2種類のダンスが存在することになったんだけど、僕らのダンスと子供たちのダンスを同時に踊ってもおかしくないものになってるんですよ。子供たちにはシンプルで跳びはねる感じの踊りをしてもらってるから、誰でも簡単にお化けダンスができるっていう。
◆インタビュー(2)へ
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