【ライヴレポート】MICHAELフェス完遂、金爆やMUCC等との8daysで「未来を諦めたくない」
松岡充と豊田和貴(ジル)によるロックバンドMICHAELが、7月10日からZepp Blue Theater Roppongiを貸し切って初主宰フェス<MICHAEL Summer Night Circus 2015>を連日開催した。そして7月20日、自身のワンマンを最終公演として大盛況のうちに夏の夜のサーカスに幕を閉じた。
◆<MICHAEL Summer Night Circus 2015> ダイジェスト映像
▲BULL ZEICHEN 88画像(全1点) |
▲Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE画像(全4点) |
彼らは「SURPRISE-DRIVE」や8月リリースの3rdシングル「re-ray」(作詞作曲:松岡充)を次々と目の前で披露していく。そこにジルを加えて、SOPHIAの曲であり、松岡演じる『仮面ライダーエターナル』の主題歌「code-E ~Eの暗号~」もカバー。初日からミラクルな景色を連発して、このフェスの特異性をまざまざと見せつけた。
▲JUN SKY WALKER(S)画像(全1点) |
後攻のジュンスカはステージでこう語った。「僕達もね、一度解散して、またこうしてやってるわけだから。長い音楽人生、またいつかSOPHIAが見られたらと僕らも思ってます」。先輩である宮田和弥(Vo)だからこそ伝えられる最大限のエールがMICHAELのメンバー、そしてファンに向けて贈られ、場内が温かい感動に包まれた。ステージの最後には松岡とジルを招き入れ、ジュンスカの「MY GENERATION」を一緒にセッション。みんなが拳を突き上げて歌い上げるという熱い夜になった。
▲荒木宏文 画像(全2点) |
ライヴでは、荒木が大好きだったという「黒いブーツ」をカバーしたことをはじめ、松岡が楽曲提供兼プロデュースを行なった新曲「STELLAR(ステラ)」を初披露するなど実にプレミアムな内容。さらにMICHAELのステージでは“松岡&荒木”という、これまたこの夜しか見られないツインボーカルスタイルで同曲をカバーした。こうして荒木のソロ活動を祝福しながら、最後には観覧に訪れていた舞台『私のホストちゃん』出演陣を次々とステージに呼び込み、場内は大にぎわい。ミュージシャン、アクターといった肩書きに関係なく、同じ“表現者”として共演できるのもまた松岡がいるMICHAELだからこそ実現できたことだ。
▲MUCC + Sadie画像(全2点) |
「兄さんには内緒で」とMICHAELの「Archangel」のカバーを用意していたSadie。欧州ツアーで勝ち得たド迫力のステージングでこのフェスをもてなすMUCC。両者の鬼気迫る熱いステージを受けて、MICHAELの松岡からは心温まるコメントが。
活動休止を発表したSadieに対しては、「一緒に走って来たファンのみんなはわかってると思う。SOPHIAだって、Sadieだって大丈夫。どんなに嫌でも“アイツら(ファン)”のためだったらメンバーはひとつになれるんやって。だから“オマエら、絶対諦めるな”ってここに来られなかったSadieファンに伝えて」という言葉が贈られ、その後にSadieの「陽炎」をカバーするという一幕も。一方、今年18年目に突入したMUCCに対しては、「メンバーのことが大好きで、なかでもYUKKE(B)は目の中に入れても痛くないぐらい大好き(笑)」と告白、MUCCの「World’s End」をカバーするという心のこもったプレゼントが。この日の最後はMUCCとSadieが入り乱れて「Believe」を大合唱するなど、全員が笑顔で終了した。
▲ROOT FIVE + SOLIDEMO画像(全2点) |
この日の開演前イベントは、ステージの幕が開くとSOLIDEMOの8名+ROOT FIVEの5名のメンバーが携帯電話を持って横一列にパイプ椅子に座っているという光景が広がる。そして、「出演順番に関して、各グループがツイッター会議で決めておりますので、もうしばらくお待ち下さい」というアナウンスが場内に流れた。つまり行われていたのは公開ツイッターだ。
そんななか穏やかにMICHAELの2人が中通路に現れると、「今日の勝負パンツの色は?」など『好感度質問』と銘打ったクエスチョンをステージ上の総勢13名に浴びせかけた。これは最多参加人数のこの日だからこそ、出演者一人一人のキャラクターを少しでもファンに知ってもらおうという主旨の下に行われたもの。この余興で会場は一気に温まった。
ライヴは、高身長でイケメンばかりが揃ったダンスボーカルグループとして注目を集めるSOLIDEMOが、美しいコーラスワークと洗練された大人の色気漂うダンスで即座に場内を魅了した。彼らの上質でジェントリーな雰囲気に魅せられた後は、ROOT FIVEが登場。松岡のニコ動番組にて以前から「何か一緒にやろう」と話していた約束がこの日、ついに実現したのだ。そのステージは蛇足、ぽこた、みーちゃん、けったろ、koma’nという5人5様のボーカルスタイルをコンビネーションで聴かせる楽曲が披露されていくが、1曲目から松岡とジルがそれぞれ“ROOT6”“ROOT7”と書かれたTシャツを着て飛び入り参加するなど客席を盛り上げた。
そしてこの日の最後はMICHAELのライヴだった。ROOT FIVEのために彼らは「天樂」をセットリストに用意、その曲中に松岡がROOT FIVEのメンバーを次々と呼び込むという演出で、メンバー1人ずつと共演していく。これは2013年の<ニコニコ動画超パーティー>でボカロ曲を初披露することになった松岡に「天樂」を提案したのがROOT FIVEだったというつながりによるもの。同曲では大事なブレイクの場面に蛇足を呼び込み、この秋にグループを卒業することを発表した彼に最高のプレゼントを贈った。さらにこの後、大きなサプライズが待ち受けていた。禁断のボカロ曲「くるみ☆ぽんちお」でSOLIDEMOもステージ上に登場、会場全体にハンパない一体感を生んで5公演目の幕が閉じられた。
▲N.Flying画像(全5点) |
日本語はまだ片言でしか話せないN.Flyingだが、ライヴではまさかのSOPHIAの代表曲「街」を彼ららしいアレンジで堂々カバー。MICHAELは自身のステージを終えた後、そんな彼らを大賞賛した。再び舞台に呼び戻し、感謝の気持ちを込めて7月生まれのチャ・フン(G)とキム・ジェヒョン(Dr)にバースデーケーキをサプライズプレゼントするなど、単なるライヴ共演だけでは終わらない。MICHAELの根底にある人と人の温かい交流を時間が許す限り行なっていた。
▲ゴールデンボンバー 画像(全4点) |
それを受けて始まったゴールデンボンバーのステージでは「松岡さんになりたいっ!」と叫んだ喜矢武が、ギターソロでギターをテニスラケットに持ち替え、同じ“松岡”でも松岡修造のほうに変身した。また、「MICHAELさんを世界に発信したい」と宣言した樽美酒は自分で作ってきたという横断幕を広げると、なんとMICHAELの“M”を書き忘れていたことが発覚。自らM字開脚の人文字でMICHAELを完成させた。そして、ベースソロが始まる場面では、明日が海の日ということで歌広場淳(B)がセーラームーンのビキニ姿になって場内に乱入するなど、会場は終始異常な盛り上がりをみせた。
MICHAELのライヴでは「今回、一番最初にゴールデンボンバーが二つ返事で出演を快諾してくれたからこそ、このフェスが開催できたと言っても過言ではありません」と松岡は何度も彼らに感謝の気持ちを伝えた。ステージの最後には「新曲やります」という言葉に続いて、ゴールデンボンバーの「女々しくて」をMICHAELバージョンの生演奏で披露。同曲では「やっぱり本家に見せてもらいましょう!」と松岡がゴールデンボンバーをステージに招き入れると、樽美酒が「六本木のドンキホーテで急遽揃えました」と、松岡をイメージした金髪ウイッグ&首に松岡のLIVE衣装の羽をイメージしたモールを付けて、胸元には大きなクロスを描き、完璧な松岡コスプレで登場した(笑)。MICHAELの演奏をバックにオリジナルバージョンの「女々しくて」を全員でパフォーマンスして、ゴージャスな一夜を締めくくった。
▲MICHAEL -2015.07.10- 画像(全4点) |
▲MICHAEL -2015.07.19- 画像(全5点) |
「『未来を諦めたくない』という僕らの想いを、世代を超えてたくさんのアーティストが交わって、支えてくれ、盛り立ててくれたことに心から感謝しています」──松岡充
▲MICHAEL -2015.07.20- 画像(全7点) |
彼らはデビュー以降、事務所の方針で他のバンドと共演することがほとんどなかったという。MICHAELとして活動する今、こうしてたくさんのアーティストを自身発信で招いて主宰フェスを開催できたのも、SOPHIAを最初に立ち上げた松岡&ジルの2人だからこそ。MICHAELにはしっかりとその意志が引き継がれ、SOPHIAがこれまで築き上げてきた人との関わり方や生き方が根付いている。だからこそ、どこまでも人間臭くて、熱くて、毎日が伝説の夜になるような、内容の濃いフェスが実現できたのだ。
このフェスでもらった熱い気持ちを胸にMICHAELは秋に全国ツアーに出る。まだ彼らのライヴを見たことがない人は、ぜひ足を運んでほしい。絶対、笑顔になれるから。
取材・文◎東條祥恵 撮影◎宮脇進/山内洋枝/青木早霞
■<MICHAEL Summer Night Circus 2015>
MICHAEL vs BULL ZEICHEN 88 vs Mitsuru Matsuoka EARNEST DRIVE
2015年7月11日(土)開場:17:00 開演:18:00
MICHAEL vs JUN SKY WALKER(S)
2015年7月12日(日)開場:17:00 開演:18:00
MICHAEL vs 荒木宏文
2015年7月14日(火)開場:17:30 開演:18:30
MICHAEL vs MUCC vs Sadie
2015年7月15日(水)開場:17:30 開演:18:30
MICHAEL vs ROOT FIVE
2015年7月18日(土)開場:17:00 開演:18:00
MICHAHEL vs N.Flying
2015年7月19日(日)開場:17:00 開演:18:00
MICHAEL vs ゴールデンボンバー
2015年7月20日(祝月)開場:17:00 開演:18:00
MICHAEL ワンマン公演
場所:Zeppブルーシアター六本木(東京都港区六本木5-11-12)
■<2015年秋 LIVE 決定!全国5箇所8公演>
2015年9月13日(日)大阪 STUDIO PARTITA 開場:14:00/開演:15:00
2015年9月18日(金)名古屋 ElectricLadyLand 開場:18:30/開演:19:00
2015年9月19日(土)名古屋 ElectricLadyLand 開場:14:30/開演:15:00
2015年9月25日(金)福岡 DRUM Be-1 開場:18:30/開演:19:00
2015年9月26日(土)広島 ナミキジャンクション 開場:16:30/開演:17:00
2015年10月3日(土)神奈川 横浜BAY HALL 開場:16:00/開演:17:00
2015年10月4日(日)神奈川 横浜BAY HALL 開場:14:00/開演:15:00
1Fスタンディング:¥6,480-(税込み)
※整理番号順の入場となります。
※入場時に1Drink¥500が必要となります。
※年齢制限:未就学児入場不可
◆MICHAEL オフィシャルサイト
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