【スペシャル対談】GACKT×DJ KOO「その裏に何があるのか、かっこいいのはなぜなのか」
GACKT:若いアーティストたちも、ボクと同じようにBPMを微妙にズラしたりしてきていて、そういった子たちが新しいものを作っていく中で生まれる葛藤や発見、それをボクらが別ジャンルで聴いたときに、フィードバックっていうのかな…本来はそれをボクらがやらないといけない、研究していかないといけないんですよね。この曲いいよねとか、かっこいいよねって言うけど、何がかっこいいのかその理由がわからない。そこには絶対に理由があるわけで、それを研究して実践していかなくてはいけない。エフェクターのかけ方然り、パワーバランス然り。そういったことをボクはエンジニアと話したりするけど、なかなかそれが話せるミュージシャンはいないし、研究してる人もいない。こういったことって日本人は本来得意なはずだから。もっとみんなやるべきだと感じます。
──そういったことを話す機会もないわけですね。
GACKT:そう。だから、今回話ができてすごく嬉しい。KOOさんこんなにマニアックなんだって驚いた(笑)。でも、本当にそういうことをもっと真剣にやっていかないとマズいだろ。ただ音楽を聴くだけじゃなく、その裏に何があるのか、かっこいいのはなぜなのか、今は分析するだけの機材も簡単に手に入るわけだし。
DJ KOO:今回のアルバムも単純にリミックスっていう形を変えたものじゃなく、すごく価値のあるものだと思うんだよね。ファンの方をはじめいろいろな方に刺激を与えるものになっていると思うし、GACKTの言うようにそういうところに目を向けていこうぜって言えるものだと思うし。
──音楽の作り手に向けてのものでもあると。
GACKT:これはジレンマですよね。
DJ KOO:言葉にするのは確かに難しいかもしれないし、ボクはあまり得意じゃないからうまく話せないけど、音楽って噛み砕いていくとその作品にどれほどの価値があるのかわかるし、それがわかればもっと気持ちよくなると思う。
GACKT:今の世の中、音楽は本来ならもっと普及しなくちゃいけないはず。誰もが持っている携帯で音楽が聴ける状況にも関わらず、音楽が衰退しているのには必ず理由がある。その理由をみんなが気付いていないから、どんどん音楽が生活から離れているというか、人から離れていっている。それを特にミュージシャンが認識しない限り、音楽はますますダメになる。本来作り手がやらなければいけない欠落した部分に気付いてない。新しい機材を使って、新しい作り方で、新しいスタイルに乗せていくことで、自分たちが本来やっていたものを見失っている。要は入れていたはずのスパイスがなくなっていることに気付いていないんじゃないかな。同じ人が作ったものでも昔はもっとおいしかったのに、変わってしまったというか。そこには実際に足りないものがあって、変わってしまっている。そういったことをボクらは認識して、勉強して、追求していかないといけない。だって、世の中が進化し、曲の単価も下がって、その普及率から考えるとあがっていかなくてはいけないのに、今や音楽の販売数も年々下がる一方。それはなぜなのか、ミュージシャンはもっと学ぶべき。過去に戻ることはできないわけで、今それをやらないと今後もっと苦しくなる。そして、音楽で人を感動させることができなくなってしまったら…それは本末転倒だよね。
DJ KOO:今回もらったオリジナルのトラックは本当に妥協がないというか、でもそれが当たり前。そして、それ以上のものをライヴで表現する、そこまで考えている。それが仕事、プロだよね。そんなGACKTにはホント、リスペクト!
GACKT:ありがたいですね。バンド時代を含めるともう20年以上音楽をやってきて、ときにはメンバーやスタッフにもわかってもらえないこだわりもあって。いろいろな葛藤があった20年だったので、それを今回こういう風にリミックスという形でわかっていただけたことは本当に幸運です。
DJ KOO:こちらこそ弟子含め勉強になったし、本当にいいセッションでした。
GACKT:今日もこんな話ができると思ってなくて、すごく嬉しいし、正直驚いてます。ただのマニアックな話と捉えるのではなく、作品ともども何か感じてもらえると嬉しいですね。ありがとうございました。
『GACKTRACKS -ULTRA DJ ReMIX-』
予約受付中 5,800円+税
・レコードジャケット仕様
・全14曲収録
・日本屈指のVJ、VJ WADAKENによるMEGA MIX PVを収容
通常盤(CDのみ)7月1日より一般販売開始
2,800円+税
・全14曲収録
・ブックレット型歌詞カード収容
<『GACKTRACKS -ULTRA DJ ReMIX-』Release Party>
@シャングリ・ラ 東京
21:45 open / 22:30 start~midnight
チケット:前売券 5,000円 ,当日券7,000円
※別途、drink代(1,000円)必要。
出演者:GACKT
《Remixers》
DAICHI YOKOTA(club-D)
DJ KOO(TRF)
DJ OMKT
el poco maro
MARC PANTHER(globe)
MASANORI MORITA(STUDIO APARTMENT)
ROCKETMAN
RYOTA NOZAKI(Jazztronik)
SATORU KURIHARA(Jazzin'park)
☆Taku Takahashi(m-flo / block.fm)
TeddyLoid
Takeru John Otoguro(block.fm)
and SECRET GUEST!
《DJ》
Daisuke(ROACH)
DJ-ADAPTER。
DJ BEBE
Hisanori H(ENTIA RECORDS)
NORISHIROCKS DEEJAYZ
Sachiko(FLiP)
si oux(VIVE VAGINA)
《VJ》
VJ WADAKEN
《DANCER》
CYBER JAPAN DANCERS
G-DANCERS(EGA,TAKA,TAKASHI,TAKA-KI, MADOKA,RYO)
[問]ディスクガレージ:050-5533-0888
◆『GACKTRACKS -ULTRA DJ ReMIX-』特設サイト
◆LINE MUSIC「GACKT 50song」プレイリスト
この記事の関連情報
TRFのSAMとDJ KOOがJ-RAPユニットとしてデビュー
『YOSHIKI CHANNEL』で新発表記者会見&5年半部りのGACKTとの対談を生中継
【レポート】大黒摩季主宰チャリティライブ<Cheer Up! 能登半島!>、被災地へ届ける「広がれ!親戚の輪♡」
大黒摩季、能登半島地震復興応援チャリティライブのゲストにA.B.C-Z、DEEN、ハラミちゃん、TRFのYU-KIなど6組
TRF、25年ぶりの武道館で30周年締めくくり。10年ぶりの新曲初披露も
TUBE × GACKT「サヨナラのかわりに」MVで松重 豊・遠藤憲一がW主演
TRF、30年間のライブ映像9本を毎週連続公開
TRF、デビュー30周年を締めくくる豪華記念BOX発売決定
HYDEとGACKT共演の映画『MOON CHILD』、公開20周年を記念し再上映決定