【ライブレポート】℃-uteが初の横浜アリーナ公演。「まだまだたくさん叶えたい夢がある」
会場を揺るがすような℃-uteコールを受けてのアンコール。メンバーひとりひとりが、あらためて今の気持ちを口にする。
「℃-uteは10年前の今日に結成されて、いろんなことがありましたが、無事10週年を迎えることができたわけなんですけど。やっぱりいちばんに思うのは、家族だったりスタッフさんだったり、こうして会場に集まってくれるファンのみなさんだったり。いつもはあんまり言わないけど、℃-uteのメンバーだったり。みんないるからここまで活動してこれたんじゃないかなって思っています。本当にどうもありがとうございます。」と、鈴木愛理。「会場が広いので、ゆっくり滑舌よくしゃべります。」と、宣言して、会場の空気を笑いに変えていく(と言いつつ、直後に「ちゃんとしゃべらないといけない」というようなことをふがふがふがと口にしていたが)。
そして「℃-uteが結成されてから、私自身が、今振り返ると、あまり自分の感情をメンバーに上手く伝えることができてなかったんじゃないかなって思うんです。今考えるとすごく真正面からぶつかりにいくことができてなかったんじゃないかなって。そういうふうに思って。こうして10年間活動していくうちに、お互いのことをわかるようになって。この娘はすぐ、泣いたらお鼻が赤くなる娘だな、とか。なっきぃなんだけど(笑)。なんか、メンバーにすごく支えられてた10年間だったなって思います。」「本当に幼なじみって℃-uteメンバーしかいなくて、みんなと一緒にこのステージに立てていることが嬉しいです。昔には卒業していった村上愛ちゃんと有原栞菜ちゃん、梅田えりかちゃんがいて。その3人も含めて℃-uteだなって今でも思っているので、その3人にもすごく感謝いています。」と、卒業していったメンバーへの感謝の気持ちも述べる(過去に一度紹介したように、℃-uteは卒業していったメンバーとも変わらず連絡を取り合う仲)。そして鈴木は「明日からは11年目に突入しますが、℃-uteはこれからもまだまだ夢を追い続けて走り続けていきたいなと思いますので、みなさんこれからも力を貸してください。」と、頭を下げ、「よし! じゃあ終わりにします。ありがとうございました!」と、瞳を潤ませながらも愛理スマイルを咲かせた。
「今日はみなさん来ていただいてありがとうございました。10年間は本当にあっという間だったんですけど、なんか、こういうアイドルの仕事をしていると、辛いことだったり、悲しいことだったり……。」と、感極まった萩原舞。そして、「……悔しいことだったり。なんか、たくさんすごい、なんか悲しい思いをすることもあったけど、それ以上に、ファンのみなさんが、まいまいとか℃-uteを好きだよって言ってくれて。私たちは頑張れる!って思って、ここまでこれて。愛理も言ったんですけど、私、10年間こんな続いたことないから。飽きっぽくて髪の毛もコロコロ変えて。一番こんなに続いたのは、ファンのみなさんだったり、家族だったり、つんく♂さんだったり、友達だったり、友達だったり。みーん……℃-uteだったり(笑)。みんなに支えられて、私、萩原舞はここに立っています(照れる)。(ペンライトが)とても綺麗です。今日はすごい楽しかったです。これからも℃-uteのそばにいてください。」を思いのすべてを語る。
「いやー、℃-ute。横浜アリーナにたどり着きましたー。」と、中島早貴は笑顔だった。「本当にこのステージに立てることができたのは、今まで支えてくださったみなさんのおかげです。本当に感謝してます。ありがとうございます。そうですね、10年前の私は、メンバーと話すのもやっとなくらい引っ込み思案で、泣き虫で、どうしようもない性格の娘だったので、「この子アイドルできるのかなー」って周りの方は思っていたと思うんですけど、ちゃんと叱ってくれるスタッフさんがいたり、気にかけてくれるメンバーがいたり、見守ってくれている家族がいたりして、今日こうやって……。」と、話したところで「ふぅー」と、涙を堪えるように一息。そして「℃-uteの一員として、横浜アリーナのステージに立つことができました。本当に本当に、もう本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。℃-uteはみんなでひとつずつ、夢を叶えてきてるんですけど、この先の目標として、みんなで『さいたまスーパーアリーナのステージに立ちたいね』って。まぁ10年かかって横浜アリーナに辿り着いたので、この先、何年かかるかわからないんですけど、みなさん、ついてきてくれますか! みなさんあっての℃-uteです。これからも応援よろしくお願いします。」と、鼻を真っ赤にしながらコメントする。
『さいたまスーパーアリーナのステージに立ちたい』。その言葉を耳にして、1万2000人から巻き起こった大声援。それは、いつも℃-uteを支え続けてきた声が、「さぁ行こう!」と、背中を押しているかのようでもあった。
「今日はきていただいてありがとうございます。最近、妹やら弟やらがバイトをし始めて。夜勤とか大変じゃん。1時間でさあ、900円とか800円とか、でしょ? 今日のチケット代は7000円くらいでしょ? そんな大切なお金を、℃-uteのチケット1枚に使ってくれて。そりゃね、仕事している人はもうちょっと(時給)高いかもしれないけど。今日は平日だし。有給とってきてくれた方もいるだろうし。無理やり、がんばってきてくれた方もたくさんいると思います。そんな存在になれてる℃-uteって、ほんと嬉しいなって。なかなかないことだと思うんですよ。」
岡井千聖はここまで話したところで、不意に顔を覆って嗚咽をこぼす。「がんばって!」と観客とメンバーから声が飛ぶ。「がんばるね……よし。ほんとに、私、普段泣かないのに。みなさんとパパくらいですよ、私のこと泣かすの。」と、泣きながらもジョークを忘れない(水を差すような余談だが、実際はママもサプライズの手紙で千聖を号泣させている)。
そして「最近、ハロー!プロジェクトには若い娘が増えて。下の娘は12歳とか。舞美ちゃんと10歳くらい違うでしょ。……まぁ、男性は若いほうが好きなのかもしれないけど、でも、私たちは℃-uteが好きだから、みなさんが好きだからこうやって活動を続けられているので、私たちを好きでいてくれるみなさんがいなくなったら、活動ができないんですよ。だからずっと、私たちのそばにいてください。私たちもまだまだたくさん叶えたい夢がありますので、みなさん、ずっとteam℃-uteでいてください。」と、話した。
最後は、矢島舞美。「今日は私たち℃-uteのために、平日にも関わらず足を運んでくださって、本当にどうもありがとうございます。そうですね、なんかもう、ほんとに夢のような感じで、ふわふわしてるんですけど。目が覚めたらベッドの上かなって気分になっているんですけど。この10年を振り返ると、本当にいろんなことがあって。ファンのみなさんも不安になったりとか、私たちも挫けそうになったりとか。そういう時もありましたけど、一緒にいる℃-uteメンバーがそばにいてくれたりとか。その時々にみなさんが背中を支えてくれていて、こうして、この場に連れてきてくれたんだなってすごい思います。ありがとうございます。」と、矢島はリーダーらしく、感謝の気持ちを述べる。一方で、「そうですね。なんか、10年もやっていると、やっぱりいろいろ環境が変わってくることもあるし。当時、私たちを応援してくれた方……は今どこにいるかなーって(笑)。」と、ちょっとお茶目な発言も。さらに、「スタッフさんの中でもね、職を変えちゃった方もいますけど、そういう方たちもあって、ずっとつながっていて、今の℃-uteがあるので、本当に今、こうやって、5人でステージに立ってますけど、気持ちは8人で。過去のメンバーにも本当に感謝していますし、過去のスタッフさん、今どこにいるかわからないファンのみなさんにも、ほんとにほんとに感謝してます。もしかしたら、今日くらいきてくれているかもしれないですね。今日きてくれたら、これからもずっときてくださいね。」と、話す。堂々たるスピーチ、というよりも、まるでひとりひとりに語りかけるような、そんな矢島の口調。だからこそ、会場を埋めたひとりひとりから自然と笑顔が溢れる。
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