20歳のピアニスト反田恭平、イタリアデビューは優勝。
5月2日(土)~10日(日)にイタリアで行われた若手ピアニストのための「チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノ協奏曲コンクール」で、日本人ピアニスト反田恭平が、古典派部門でモーツァルトの協奏曲弟9番「ジュノーム」を演奏し見事優勝を果たした。
「チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノ協奏曲コンクール」は、1991年から毎年開催されており、今回で25回目を迎える。全ての審査の課題曲が協奏曲というユニークな国際コンクールだ。審査員として、イタリアの天才ピアニストであり名教育者の「ヴィンチェンツォ・バルザーニ」が芸術監督を務め、これまでにエリザヴェータ・ブルーミナ、オリヴィエ・カザールといった、著名なピアニストをはじめ、アレクサンダー・ロマノフスキー、プラメナ・マンゴーヴァなど、実力派人気ピアニストが同コンクールで受賞している。
チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院に留学中の反田恭平は、今回の演奏について、「大好きなモーツァルトで賞をいただけたことはとても光栄です。各楽章のカデンツァと、2楽章のレクイエムが自分にとっての聴かせどころだと思っていたので、それが評価されたことがとても嬉しい。」と語っている。また、反田恭平は7月にデビューアルバム『リスト』のリリースを控えている。
なお、5月10日(日)のガラコンサートの会場は、1813年に建てられ、1823年にはパガニーニ、1837年にはリストが自作の曲を演奏したという歴史のある劇場、コモ・ソチャーレ劇場(Teatro Sociale di Como)であった。音楽史的にも意味深いこの場所にて、反田恭平はイタリアデビューを果たしたのである。
[反田恭平 プロフィール]
2012年第81回日本音楽コンクールで第1位(高校生での優勝は11年ぶり、併せて聴衆賞を受賞)。14年チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院に首席(日本人初の最高得点)で入学。現在、モスクワ音楽院とあわせて桐朋学園ソリストデュプロマコースに在籍。
リサイタルはもちろん、国内外でのオーケストラとの共演、室内楽等いずれも聴衆の大喝采を浴び、各方面から注目を集めている期待の新人。
2015年7月にはCDデビュー、9月にはオーケストラの定期公演にも大抜擢され、出演が予定されている。
15年度、(財)ロームミュージックファンデーション奨学生。
2015年7月22日(水)発売
COGQ-78 ¥3,000+税
[収録曲]
1. ラ・カンパネラ ~パガニーニ大練習曲集 第3曲
2. 愛の夢
3. スペイン狂詩曲(スペインのフォリアとホタ・アラゴネーサ)
4. コンソレーション(慰め)第3番
5. タランテラ ~巡礼の年第2年補遺 ヴェネツィアとナポリ から
6. 超絶技巧練習曲から 第10番 Allegro Agitato Molto
7. 超絶技巧練習曲から 第4番 マゼッパ
8.水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
9. (ボーナス・トラック)ビセー=ホロヴィッツ:カルメン幻想曲
9月11日(金)
東京フィルハーモニー交響楽団「第96回東京オペラシティ定期シリーズ」
指揮:アンドレア・バッティストーニ
演奏曲:ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」
9月27日(日)
新日本フィルハーモニー交響楽団「フレッシュ名曲コンサート」
指揮:円高寺雅彦
演奏曲:チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」
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