【対談】真緒(Sadie)×松岡充(MICHAEL)、「一緒にSOPHIA歌わせてください!」
Sadieが2015年、バンド結成10周年を迎えた。これを記念してSadie主催全国ツアー<10th Anniversary THE UNITED KILLERS -DECADE->を展開した彼らが、各地公演大盛況につき3月14日(土)、EX THEATER ROPPONGIにて追加公演<Sadie 10th Anniversary THE UNITED KILLERS -DECADE->を開催する。このライブにはSadieをはじめ、BugLug、MEJIBRAY、己龍といったヴィジュアル系シーンを引っぱる若手バンドに加え、Special GuestとしてMICHAELの名前が発表されている。
◆真緒(Sadie)×松岡充(MICHAEL) 画像
「なぜSadieのライブにMICHAELが?」と、ファンの間ではすぐさま話題に。そんな疑問に応えるべくBARKSは、Sadieの真緒とMICHAELの松岡充によるフロントマン対談を実施した。2人の知られざる先輩後輩秘話は必見。対談を前に、松岡から真緒にジャケットがプレゼント(※写真の衣装がそれ)されて恐縮するなど松岡を前に緊張しっぱなしの真緒が、先輩松岡をフィーチャーしてお送りするライブ当日の妄想ドラマほか、1時間半しゃべりまくった充実のトークセッションをお届けしよう。
◆ ◆ ◆
■兄さんの作ったロックスター像を追いかけてたなかの一人なんです
■僕が未来にほしいもののすべてを兄さんが先陣を切ってやってはる──真緒
──さっそくなんですが、お2人はお互いのことをなんと呼び合ってるんですか?
松岡:僕は“真緒”です。
真緒:僕は最初、畏れ多過ぎて“兄様(にいさま)”と呼ばせていただいてたんですが、最近はいろいろお食事とか一緒に行かせていただいたりして、“兄さん”と。少しだけ僕のなかで距離を近づかせていただきました。
──この何も接点がなさそうなお2人のバンドがライブで共演するというのを聞いて驚いたんですが。
松岡:ファンのみなさんもそうでしょうね。僕とジルがお世話になったライブハウスが大阪にあるんですけど。Sadieはそこの後輩なんです。間が空いてますけど。
真緒:そうですね。僕らが兄さんの2世代下ぐらいです。
松岡:そこで当時ライブハウスの店長をやってた、僕の先輩であり大親友でもある人物が、現在のSadieの事務所の社長で。SOPHIAもずっと見てくれて。メンバーだけのオーストラリア旅行に一緒に行くくらいの仲なんですよ(笑)。
真緒:その話は僕ら、もう何10回も聞かされました(笑)。自慢話のごとく言ってきますから。そのときの思い出が今も忘れられないらしく。
──それにしてもメンバー旅行に着いて行っちゃうって、すごいですよね。
松岡:でも、それぐらい近くて、頼れる存在なんですよ、彼らの社長は。そもそもはその方に紹介され、真緒との付き合いが始まったんです。
真緒:それが5~6年ぐらい前ですかね。
松岡:そうだね。それ以来、大阪に行ったときは真緒とご飯に行ったりするようになって。俺らのライブも見に来てくれてたよね?
真緒:はい。兄さんとお会いする前もライブは行かせていただいておりました。
松岡:こうして仲良くなる前にまず地元の先輩後輩というつながりがあったってことですね。
──だから真緒さん、最初からガッチガチに。
真緒:緊張してるんです(苦笑)。
──先輩の前ではびしっとしてないと後でシメられたりするんですか(笑)?
真緒:ないです! 兄さんは優し過ぎる人ですから。大阪は昔、本当に縦社会が厳しかったんです。僕はその末裔なんですよ。僕らから下の世代になると、そういうものはないんです。が、ウチの社長は兄さん同様、そのまっただ中におられた方で、僕らは礼儀や先輩との接し方はそこから学んでるのでこうなってしまうんです。なおかつ、僕はSOPHIAのCDを買ってたファンでもありますから。BARKSで兄さんがMUCCの逹瑯君と対談してたじゃないですか。そのなかで、逹瑯君が言ってた「「Believe」のデモテープ」、あれ僕も持ってますから。
──控えめな口調でおっしゃってますけど、今の発言はもしかして逹瑯さんへのジェラシーも含まれてます(笑)?
真緒:ええ。先に対談とツーマンライブをやられたんで、めちゃくちゃ悔しかったんです(苦笑)。本当に僕も好きだったんで。
松岡:嬉しいな~(笑)。
真緒:SOPHIAは、大阪のヴィジュアル系のスタイルとしては革命的やったんですよ。まず、ナチュラルな出で立ちというのが新しかったんです。その後、それが大阪に根ずいて“SOPHIAみたいになりたい”と思ったバンドが一気にメイクを取りましたからね。それまでこってりやったのに(笑)。以来、SOPHIAが作った中性的なロックスター像というものをみんなが目指すようになり。僕もその流れのなかにおったんです。
──えっ?
真緒:あ、Sadieの前にいたバンドのことです(笑)。そこではSOPHIAのオマージュみたいな楽曲も作ってましたし。そうやって兄さんの作ったロックスター像を追いかけてたなかの一人なんですよ。そんな自分が、まさかこうやって一緒に対談させていただけるなんて、そりゃ緊張して声も体も顔も引きつりますよ(苦笑)。
松岡:嬉しいですね。知らなかったですから、大阪にそういう流れがあったというのは。
真緒:あと、僕の理論のなかでもう一つ兄さんが革命的やったこと話していいですか? 兄さんはライブハウスで汗水たらしてやってたヴィジュアル系界のロックスターから、さらにお茶の間にまで飛び込んだ人なんです。ミュージカル、舞台、テレビとかいろんなことをやられてるじゃないですか。それって兄さんが初で、他に例がないんですよ。だからこそ、僕のなかでは今も憧れの人だから、よけいにこの取材現場が緊張するんです。ヴィジュアル系とか音楽のなかだけで頂点を極めたんじゃなく、音楽+表現者として僕が未来にほしいと思っているもののすべてを兄さんが先陣を切ってやってはる。そういう姿を僕は全部見てきたので。今こうして対談させていただいてることに対しては、いろんな思いがこみ上げてきてまして、なんとも言えないです。
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