【ライブレポート】家入レオが20歳の誕生日ライブ。「サブリナ」の秘密にファン騒然

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家入レオが、自身20歳の誕生日である12月13日、新木場STUDIO COASTにてバースデーライブ<LEO IEIRI LIVE 12/13 ~thanks 2014~>を行なった。

◆<LEO IEIRI LIVE 12/13 ~thanks 2014~>画像

16歳で福岡から単身上京し、2012年2月に17歳現役高校生シンガーとして「サブリナ」で鮮烈なデビューを飾った家入。そんな彼女も20歳を迎えるということで企画された一夜限りのワンマンライブ。この日はフルバンドでのライブはもちろん、20歳への足跡を語るトークセッションあり、クリスマスシーズンだからこその、初めて見せるワンピース姿やクリスマスソングあり、そして初のエレキギター披露ありと、ファンにとっては見どころたくさんのライブとなった。

今春行われた3rdツアー以来のワンマンライブということもあって、チケットは一般発売で即日完売。2400人のファンが詰めかけて、フロアへの入り口はもうこれ以上入れないほどにパンパンに膨れ上がる。

そんな熱気渦巻くライブは、7枚目のシングル曲だった「純情」からスタート。その後も「太陽の女神」や「Shine」といったアップテンポなヒット曲の数々、自ら綴った言葉たちを噛みしめるように歌い上げる最新曲「Silly」に、真っ赤なライトに染まりながら感情をぶつける「For You」と、熱量の高いステージを展開すれば、オーディエンスのボルテージも高まるばかり。

「Bless You」からの後半戦に突入しても、ステージ側も客席側も飛んで跳ねての盛り上がりは続いていく。ボルテージが上がりきったオーディエンスが作り出した光景は、うねる波のよう。いや、むしろ20歳を迎え、アーティストとしてのさらなる未来に漕ぎだした彼女の眼前には、多くのファンの笑顔が描き出した希望に満ちた海が広がっていたのだろう。

「盛り上がって行けますか!」と、デビュー曲「サブリナ」。しかしここで、我々は赤いムスタングを鳴らす家入レオという新鮮な姿を目にすることになる。ちなみに彼女がエレキギターを披露するのは今回が初めて。観客もそんなスペシャルなパフォーマンスに拳を突き上げて大合唱。この日一番の、狂喜乱舞ともいうべき激しい盛り上がりと熱気が一気に会場を包み込んだ。

家入レオの生まれた頃の写真から始まり、20歳ということで振り袖姿の写真で締めくくったトークセッション。ファンにとっては初公開となる貴重な写真の数々が公開されると、驚きの声が次々に上がっていく。

中でも会場が大きな驚きの声に包まれたのは、「サブリナ」の歌詞について。「みんな、サブリナ♪のところ、歌ってもらっていいですか?」と、観客に歌わせた家入は、「そう、そこ。パッパッパッ。なんて歌ってる、次? “ラ”? “ラー”でしょ? ホントはね、歌詞書いた時“Love”だったの。それがライブでこうやってみんなとやってる間に、音源を聞き返したりすると「あれ、これみんなラーって歌ってない?」って思って。でもホントはLoveだったの。私自身は今でもLoveって歌ってます。」と、本人しか知り得ない、カラオケの字幕すらも間違えている歌詞の秘密を明かした。

「20歳になったからすぐ大人、ってわけではないと思うんですけども、今まで以上にひとつひとつの行動に責任をもって、責任を持つということは、もっといろんな経験ができるということで、たくさんいろんな刺激を受けて、全部音楽にしていくので、20歳の家入レオもよろしくお願いします。」

そして本人には内緒のオーディエンスからのサプライズ。2400本の白いサイリウムが客席を埋めて「ハッピバースデートゥーユー」が全員で合唱される。家入は「おめでとう!」の声を一身に受けて、ステージに運ばれてきたバースデーケーキに立てられたロウソクを笑顔で吹き消した。

衣装チェンジを経て、初めてのワンピース姿で再度登場した家入レオ。真上からのスポットライトを浴びて、ひとりアカペラで「きよしこのよる」を歌い上げると、今度はピアノ、アコギ、カホンでのアコースティックコーナーへと突入する。

「キミだけ」「a boy」で、想いを音へと変えながら、伸びやかに歌を届けていく。そしてその想いを受け取るように、2400人はじっとその歌声に聴き入っている。さらに、この日のさらなるサプライズとして、「最近できた」という、切なさを音に乗せたロックチューンの新曲をまばゆい光の中で披露すると、ラストナンバーは「Message」。

「今日は20歳って節目の誕生日に、こうやってたくさんの方々と一緒にライブで、こうやって顔を見ながら歌わせていただいて、すごくすごく幸せな誕生日でした。みなさんにとっても、今日がとってもいい思い出になったらなと思うんですけど。最後の曲を歌う前に、みなさんに伝えたいこと。それは、「これからも真っ直ぐ真っ直ぐ音楽を届けていく。」その気持ちです。いろんなことがこれから私自身、経験を重ねて変わっていくかもしれないけど、そこの芯だけは絶対に変わらないので。真っ直ぐ音楽を届ける。少しでもいいものを届ける。それを受け取ってもらえたらなって思います。そして、私もひとりの大人として、いろんなことがあると思うんですけど、つまづいた時、悲しい時、みんなといっしょに明日に向かって、未来に向かって、夢を共有して、歩いていけたらなって思っています。一緒に歳を重ねたいなって、そうできたらどんなに幸せだろうなって、毎回、本当に思います。もし私と一緒に歩いてもいいかな、歩んでもいいなって思ってくれる人がいたら、これから歌う曲、一緒に歌ってほしいなって思います。心をひとつに、最後の曲、歌います。」

家入は、そう感謝の言葉と想いを最後に述べて、ファンひとりひとりの顔を見つめながら2400人と声を合わせて、記念すべき20歳初ライブを締めくくった。

なお、終演後には、この記念すべき一夜のラストサプライズとして、なんと家入レオがオーディエンスひとりひとりをハイタッチで“お見送り”。ファンにとっても忘れられない、家入レオの20歳の誕生日、2014年12月13日となったのは言うまでもない。

「“ありがとう。”は、伝えたい人がいて、成り立つ言葉だと こんな私に、皆さんが教えてくれました。出逢えたキセキに感謝を込めて。ありがとう。」── 家入レオ(当日配布された手書きのセットリストの最後の言葉 より)

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
photo by 田中聖太郎

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