【ライブレポート】安室奈美恵、<LIVE STYLE 2014>ツアー恒例“イス取りゲーム”は安室ちゃん勝利

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8月からスタートした安室奈美恵のアリーナツアー<namie amuro LIVE STYLE 2014>東京公演が、12月6日と7日、国立代々木競技場第一体育館にて開催された。

◆安室奈美恵 <namie amuro LIVE STYLE 2014>東京公演 画像

全国13都市37公演(追加公演含む)で、総動員数約31万人。各会場ごとに異なるセットと衣装で、6月にリリースされたバラードベストアルバム『Ballada』収録曲15曲のうち、セットリストに入ってない11曲の中から1曲を披露するコーナーも用意された今回のツアー。約1万人のファンによって埋められた12月7日公演で安室奈美恵は、本ツアーでライブ初披露となった最新曲「BRIGHTER DAY」など、(いつもどおり)MCなしのステージを2時間以上にわたって展開した。

約35メートルのステージに、高さ8メートルのセットを設置。壮大な空間が組み上げられた代々木第一体育館には、開演前から待ちきれない1万人の「奈美恵」コールが巻き起こる。

オープニングでスポットライトを浴びた安室奈美恵の姿が浮かび上がると、客席からは大歓声。そこからのライブは、多くのダンサーを従えて、安室奈美恵にひたすら圧倒される時間のはじまりだ(ちなみに本ツアー1公演で披露される安室奈美恵の衣装は全7点)。

ポーカーフェイスでひたすらに踊り歌い続ける安室。そのストイックなまでのライブは、代々木第一体育館の奥の奥の客席まで、全オーディエンスの視線を釘付けにして離さない。序盤、「ALARM」でのダンサー陣との息の合ったパフォーマンスでは、あまりのかっこよさに、観客からため息にも似た歓声も上がるが、裏を返せば、声を出すのがやっと。それほどまでに“スミカラスミマデウラカラ オモテマデドコモカシコモ”安室奈美恵のステージに引き込まれてしまっていた。

オープニングからの数曲、顔色ひとつ変えることなくパフォーマンスし続けた安室奈美恵。しかし客席から投げかけられる「可愛い!」の歓声に、ふと笑顔とウインクをチラリ。ファンはもうそれだけで大歓喜というものである。

「FUNKY TOWN」といえば、本ツアーの見どころのひとつ。センターに設置されたサブステージには6脚のイスが運び込まれる。“イス取りゲーム”のスタートだ。減っていくイスと、ダンサー陣との熾烈な争いを繰り広げる安室。客席を煽りながらもチラリとイスに目をやって順調に勝ち進んでいく。もっともこれ、本ツアーのために制作された“イス取りゲームを取り入れた振り付け”なのだが、とはいえ、これまでの公演では、まさかの安室奈美恵の敗退もあっただけに、客席も固唾を飲んでその様子を見守る。

残りひとつのイスをかけた最後の勝負。歌いながら滑り込んだ安室は、無事にこのイスを死守し、両手を挙げてとびきりの笑顔で喜びを爆発させた。

「Contrail」で客席の昂揚感をさらに高め、本ツアーでライブ初披露となった「グロテスク feat.安室奈美恵」では、コラボした平井堅のパートも含めて安室奈美恵がひとりで歌唱。全長3.7メートルの巨大な馬のオブジェの上で鞭を振るう。その後も代々木をクラブ状態にして興奮を呼び込んでいく。

一方、映画『抱きしめたい -真実の物語-』主題歌「TSUKI」は、この曲のためだけに、アルバム『Ballada』のジャケットで着用していたブリティッシュチェック柄のドレスで歌唱される。また頭上には、クリスタル400個を使用したシャンデリアも登場。曲に合わせて、シャンデリアに組み込まれたLEDによって様々な形に形が変わり、幻想的な世界を作り上げた。

「SWEET KISSES」では、ステージに登場した5個のハートのオブジェ(もっとも大きなもので全長3メートル)とともに、安室とダンサーが恋の駆け引きを展開し、文字通り、ステージを見つめるファンの瞳をハートにする。

そして日替わりで『Ballada』収録曲を1曲披露するコーナー。この日はピアノの音色と白の総レースドレス、幅3メートルにもなる羽根を広げて「Let Me Let You Go」を披露する。映像演出と相まって、代々木の空間は、荘厳にして神聖な時間で満たされていった。

最後には観客に手を振るあまりに歌詞が飛び、思わずはにかんでしまうという、安室ちゃんのスペシャルなハプニングもあった東京公演。なお、このツアーの模様を収録したDVD&Blu-ray映像作品『namie amuro LIVE STYLE 2014』が2月11日にリリースされる。リリース情報解禁後には、Amazon.co.jpなど直販サイトで堂々1位を獲得した本作。豪華版には、特典映像としてツアー中に日替わりで披露された『Ballada』収録のバラード10曲分の映像が収録されており、本編映像と合わせると、『Ballada』全曲のライブ映像がコンプリートできる。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

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