イアン・ギラン「いま、音楽を聴くのに耳でなく目が使われている」
ディープ・パープルのフロントマン、イアン・ギランが、コンピューターやMP3などのテクノロジーがロック・シーンに及ぼした影響について語った。
◆ディープ・パープル画像
イアン・ギランはブラジルの『Wikimetal』のインタビューでこう話した。「先週、テレビで誰かが、いまは世界クラス、トップ・クラスのミュージシャンになるのに楽器が弾ける必要さえないって話しているのを聞いた。確かに、それは事実だ。でも、彼らはミュージシャンじゃない。コンピューター・オペレーターだ。彼らはボタンを押してリズムやサウンドを作る。すごくエキサイティングだな。それに過去のものを拒否している」
「でも、俺は思うよ。周りで何が起きているのか見ていると、5年だか10年ごとに変化があって、シアトルやマンチェスターから何かが現れ…。オアシスの時代があった。それにグランジの時代も。そういうのが全て入れ替わっているだけだ。ただの流行で、大都会にいる気の毒なほど流行に敏感な連中がそれを追いかけたがる。それでメディアが取り上げ、でかくしているんだ。かっこいいことだ。素晴らしい。それが流行っているもんだからな。でも、俺にとってそれは音楽じゃない。ロックンロールじゃない。いま、人々は音楽を聴くのに目を使ってる。耳じゃなくてね」
MP3はゴミで「ジャムのボトルの中にいるハエやハチを聴いている」ようなものだと笑い飛ばした。「だから、どう変わったかって質問だけど、俺は、多分、進歩した分野もあるだろうけど、俺が気にかけている分野、品質と音楽だ、そこではクソだって答えるよ(笑)」
現在、南米ツアー中のディープ・パープルは、2015年にヨーロッパで大規模なアリーナ・ツアーを開催。また、2013年にリリースした『Now What?!』同様、ボブ・エズリンをプロデューサーに迎えニュー・アルバムを制作すると伝えられている。
Ako Suzuki