【ライヴレポート】VAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2014>、神戸初日に「モッシュしても俺が責任取る」
VAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2014>が17日~19日の幕張メッセ国際展示場3DAYSに続き、神戸ワールド記念ホールにて25日および26日の2日間にわたって開催された。先ごろ公開した神戸初日の速報レポートに続いて、その詳細レポートをお届けしたい。
◆<HALLOWEEN PARTY 2014>神戸初日 拡大画像
会場周辺は早くから華やかでおどろおどろしい仮装に身を包んだ観客たちで賑わっている。魔女や骸骨、血まみれのお姫様やゴスロリ、アニメや映画のキャラクターまでさまざま。全国に“ハロウィンイベント”は数あるが、これだけのこだわりの仮装はそうそうお目にかかれるものではない。そう思えるほど、なんとも言えぬ異様な雰囲気が会場に漂っていた。
開演を待ち望む会場内のスクリーンにはカボチャのオバケのキャラクターが映し出され、”元気に死んでるか~い♪”と会場を盛り上げる。と、朗らかな雰囲気の中、突如として耳をつんざくような爆音の雷音が鳴り響き、オーディンエンスを驚かせた。ライヴが始まるから気が抜けない。そんな遊び心あふれる趣向に本イベントの本気度が伝わってくるようだ。
▲DAIGO |
「い~くぜ~、とっつぁ~ん!!」の第一声とともに「無限∞REBIRTH」で、DAIGOのステージがスタートした。初っ端から会場中央に伸びるランウェイを突っ走り、会場を盛り上げていく様は堂に入ったもの。続く「BUTTERFLY」では、「幕張を越える盛り上がりを作るしかない!!」と、お馴染みの振り付けで会場の一体感を生んでいく。
MCでは敬愛する神(=HYDE)から、「新宿のホストでしょ?」と仮装を突っ込まれたという楽屋エピソードに会場は大爆笑。さらに、自身の誕生日にHYDEから贈られた「オートクチュールの一点物のロック手袋」をマイクスタンドに祀っている映像がヴィジョンに映し出されると、これまた会場が大爆笑。会場全員が二礼二拍手一礼の御参りでイベントの盛り上がりを祈願するなど、サービス精神たっぷりで会場を盛り上げていく。
ライヴ後半は、90年代J-POPサウンドを思わせる「心配症な彼女」でオーディエンスを魅了し、再びのMCではDAIGOのサービス精神にさらなる火が点いた。VAMPSは前夜のMステに出演していたため、神戸の到着はライヴ当日になると予想していたというDAIGOだが、VAMPSはTV出演終了直後に新幹線に飛び乗り、神戸前日入りに成功していた。この神業に「神はワープもできる!!」と興奮して話すDAIGO。
さらには「会場に集ってくれた1人1人のためだけに歌います」と、「世界に一つだけの花」でモノマネを披露。木村拓哉、GACKT、福山雅治、桑田佳祐、さらにHYDEとリレー形式で繰り広げられたモノマネの完成度が高い。ちなみにこの「世界に一つだけの花」はイベント全5公演で行われたもの。「メンタルが強い」とは自身の言葉だが、さすがのエンターティナーぶりで会場を盛り上げつつ、ボーカリストとしての魅力もしっかりとみせつけていく。
ラストは「CHANGE !!」。ギターロックサウンドど真ん中で会場を揺らした後は、オーディエンスと共に“<HALLOWEEN PARTY>最高! うぃっしゅ!”とうぃっしゅポーズ(「6年前に流行った」なんて自傷コメントも御愛嬌)をキメて見事に神戸初日のトップとしての役割を果たした。去り際に「神戸ってSKですよね ……あ、すみません、SK=最高ってことね」と最後まで、笑いも忘れない楽しくも華やかなステージが印象的なものとなった。
幕張同様に、本編の幕間には<HALLOWEEN COLLECTION>が開催された。そしてそのラストにはサプライズとして、ディズニーのミニーをイメージしたTommy heavenly6、人気漫画「るろうに剣心」の志々雄真実に扮したシドの明希が登場。神戸公演は初参戦というTommy heavenly6が緩やかなトークで場を和ませるも、明希は幕張公演の打ち上げでお酒が過ぎたようで、まさかの左足靭帯損傷というケガを負ってしまったと苦笑い。しかしながら、堂々とランウェイを闊歩するあたりはさすがの貫禄をみせた。
▲Silent Siren |
「冬に向けて書いた恋の曲です」──すぅ
と、続けて披露された「恋い雪」はフワフワと淡雪が舞うように柔らかなサウンドが会場に響き渡る。また、ポジティブ全開のサマーチューン「ビーサン」では、ゆかるんがステージを縦横無尽に走り回って会場を盛り上げる。
初出演ということもあり、最初のうちは緊張感を感じるステージだったものの、がむしゃらに頑張る姿にオーディエンスも手を振って応える。ラストはおもちゃ箱をひっくり返したようなハッピーなロックサウンドを持つ「ぐるぐるワンダーランド」だ。「みんな、このあとも楽しんで!!」と、ぴょんぴょんと飛び跳ねてはしゃぎながらステージを去っていく可愛いモンスターのステージに、会場からは温かな拍手が送られた。
舞台転換中には“From KARAOKE to the STAGE”が実施された。事前予選を勝ち抜いた3人の観客がVAMPSのカラオケで歌声を披露。1万人を超える観衆の前で本人になりきったり、ネタを仕込んで歌うカラオケは、このイベントならではのものだろう。
▲MUCC |
ライヴは「ENDER ENDER」を皮切りに強靭なシャウトでオーディエンスを揺さぶる。いきなりのラウドなナンバーにのっけから全開で本気の意気込みが伝わる。続く「G.G.」では、ランウェイで豪快に踊りまくる達瑯と、ミヤのギタープレイがオーディエンスの鼓動を速め、会場中の熱気が高まるのがわかる。その後も淡々と楽曲を披露し、「ニルヴァーナ」ではまるでMUCCのワンマンライヴのような一体感と上昇感あるサウンドが広がった。
MCで逹瑯は、「仮装に本気で力を入れたから、10年ぶりにすね毛を剃った」というエピソードを披露したほか、楽屋裏でも出演者に本気で怖がられるほどの完成度だったと明かした。また、「女装しばり」という今回の仮装テーマがYUKKE発案によるものだったことからYUKKEの変態っぷりがうかがわれたと語った。さらにはスケバン刑事ならぬ“スケバンおじさん”ことミヤの「(スカート)気持ちぃ~わぁ発言やSATOちの仮装が幕張公演の氣志團と丸被りだったこと(本人の希望はキューティーハニーだったとか)など、笑いたっぷりでオーディエンスを楽しませてくれた。
ライヴは爆笑のMCから一転、「Mr.Liar」のバンプアップしたステージングが圧巻だ。達瑯の長い髪の隙間から見せる満足気な笑顔が一層の凄味を演出するようだ。「ラスト、行こ~かぁ」と、最後のナンバーは「蘭鋳」。ブレイクではオーディエンスの全員を座らせての大ジャンプなど、最後まで彼ららしいステージングで次のVAMPSへ熱いバトンを渡した。
▲VAMPS |
そして待ちに待ったVAMPSの登場だ。場内が暗転すると一斉にステージへ目を向けるオーディエンス。しかしSEが鳴るも、メンバーの姿は一向に見えない。すると、会場後方からから光り輝く馬車が登場したのだ。このサプライズな登場に会場が湧き立つが、馬車から降りるメンバーのなかにHYDEの姿はない。そしてアリーナ最後方で、割れんばかりの歓声と嬌声が響いた。スポットライトが浮かび上げたのは、PA後ろの小さな特設ステージに現れたHYDEだ。オープニングナンバーの「THE JOLLY ROGER」から会場を煽りまくるHYDEに対して、メインステージではキャプテン·ハーロックに扮したK.A.Zが鋭いギターで応戦していく。「REVOLUTION II」ではフロートに乗りこみ、観客にCO2砲をブチかまして不敵な笑みを浮かべるHYDEが、重低音が響き渡るなか“Everybody Scream!!!”と何度も叫んで会場の熱を上げた。
「今日もずいぶんイカした関西弁の妖怪が集まってんな。この中に人間はいねえだろうな。もしいたら大変なことになっちゃいますよ。はっちゃけようぜ、神戸! この曲はモッシュしたら楽しいかなって作った曲。モッシュしても俺が責任を取るから」──HYDE
足元を揺さぶるようなラウドな音圧が凶暴な「BLOODSUCKERS」では赤い血潮のような照明がなんともいえぬ高揚感をかき立てた。妖怪たちが自由気ままに踊りまくる姿に満足げな表情を浮かべるHYDEがヴィジョンに映った。
その後も、透明度の高い歌声が印象的な「VAMPIRE’S LOVE」や会場全員で“Trick or Treat”とシンガロングする「HALLOWEEN PARTY –ROCK ver.-」などを披露し、ラストは「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」の大合唱で、あっという間にステージが終了した。
▲HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA |
Anisが司会を務める“Rythem Game”は、「箱の中身は何だろな」が罰ゲームとあって、メンバーも真剣だ。そして1発目のミスは、誰の目にもkyoだった。しかし、先輩のミスは後輩のミスとばかりにHYDEが「僕が間違えました!」と代わりに罰ゲームを受ける場面も。箱の中に入った生タコを触って悲鳴を上げたHYDEに会場の全員が胸キュンしたはずだ。その後もYUKKEがコンニャク、明希がエビが入った箱に手を入れるなど罰ゲームが続いた。
HYDE とDAIGOが司会を受け継いだMCでは、「いつもと変わらない」とイジられた柩、「手抜き?それとも寝起き?」と攻められる逹瑯。ほうきの柄の部分の卑猥さを突っ込まれたYUKKE、ドラえもんのモノマネを強いられるもマイペースなShinyaなど、笑いが絶えない。そして「HALLOWEEN PARTY」ミュージックビデオと同じ仮装で登場したkyoは、「長年のキャリアの中でもステージでこんなにも笑ったのは初めて」と笑顔だ。
そして披露されたのはkyoがヴォーカルを務めるD'ERLANGERの代表曲「LA VIE EN ROSE」。MUCCのメンバーとROLLYを楽器隊に、kyoとHYDEがメインヴォーカルをとり、DAIGOや逹瑯が脇を固める。ラストはもちろん「HALLOWEEN PARTY」だ。アリーナの前後を分ける通路に用意されたフロートに乗り込んだHYDEとTommy heavenly6をはじめ、ランウェイに躍り出た出演者が客席にキャンディを配りながら4時間以上にわたったイベントが終了した。そして翌日は神戸二日目にして<HALLOWEEN PARTY 2014>の最終日だ。さらなる期待が高まる。
なおBARKSでは、MUCCやSilent Siren、そしてもちろんVAMPSのソロカットを満載した<HALLOWEEN PARTY 2014>神戸初日photo-galleryを公開中だ。こちらも併せてご覧いただきたい。
取材・文◎黒田奈保子
撮影◎今元秀明/緒車寿一
■<HALLOWEEN PARTY 2014>
2013.10.25 (Sat) 神戸ワールド記念ホールSET LIST
【DAIGO】
M1:無限∞REBIRTH
M2:BUTTERFLY
M3:心配症な彼女
M4:CHANGE !!
【Silent Siren】
M1:Sweet Pop!
M2:恋い雪
M3:ビーサン
M4:ぐるぐるワンダーランド
【MUCC】
M1:ENDER ENDER
M2:G.G.
M3:ニルヴァーナ
M4:Mr.Liar
M5:蘭鋳
【VAMPS】
M1:THE JOLLY ROGER
M2:REVOLUTION II
M3:BLOODSUCKERS
M4:ANGEL TRIP
M5:VAMPIRE’S LOVE
M6:HALLOWEEN PARTY –ROCK ver.-
M7:SEX BLOOD ROCK N’ ROLL
【HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA】
M1:Penalty Waltz
M2:Rhythm Game
M3:LA VIE EN ROSE
M4:HALLOWEEN PARTY
※HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA
VAMPS / DAIGO / MUCC / Silent Siren / kyo / Tommy heavenly6 / 明希(シド) / 分島花音 / 柩(ナイトメア) / Shinya(DIR EN GREY) / Anis(MONORAL) / ROLLY
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