【インタビュー】KEYTALK「せわしない曲構成が元々好きなのでドタバタ系の構成が多くなってる気がします」
ニュージェネ・バンド世代、そのなかでもエネルギッシュな4つ打ちで踊らせるライブの熱狂度、さらにはツイン・ヴォーカルに歌いまくりのギターフレーズ、その上でドラムまで細かいフレーズを入れまくり、転調やリズムチェンジでジェットコースターのようにどんどん変わるせわしない音を、高度なテクニックで明るくキャッチーな音楽にひとまとめにしてしまうオリジナリティーはピカイチ。そんなKEYTALKがメジャー第1弾アルバム『OVERTONE』を引っさげ、BARKSに初登場。KEYTALK、トークもピカイチでした。
◆KEYTALK~拡大画像~
■別に変わったことやりたいと思ってやりだした訳じゃないんですけど
■個人的にはこのバンドが普通じゃないなというのも確かに分かるんです
──まずは自己紹介からお願いします。
首藤義勝a.k.a.文学少年改め宇宙人改めジョニー義勝またの名をえんぴつ(Vo&B):義勝以降の名前を早く消したいです(笑)。
──それマジでお願いします。字数とられてこっちもホント迷惑なんで(笑)。でも、この長い名前の中にいろんな情報ソースがあるので。義勝さんだったら、匂いでえんぴつを嗅ぎ分けられるとか。
首藤:そうなんです。“利きえんぴつ”というのをやってまして。間違えちゃった日があったんで、もう引退したんですけどね(笑)。
──そうでしたか。では次の方。
小野武正 a.k.a.ぺーい/カラフルバカ(G&Cho):ギターの武正です。ペーいというのはライブでやってる掛け声ですね。
──武正さん、ハーフっぽい顔立ちですけど。
小野:たまに言われますけど、日本人です。
──では次の方。
八木優樹 a.k.a.オムスター/涙の貴公子センチメンタル八木/てか八木(Ds&Cho):ドラムのてか八木ですっ! “てか”というのが口癖です。てか、よろしくお願いします(笑)。僕は利き〇〇みたいなワザはないんですが、口角がめっちゃ上がります。
──しゃべる前から凄いインパクト。では次の方。
寺中友将 a.k.a 巨匠/アーロン寺中またの名をどうせパスタ(Vo&G):寺中友将、巨匠です。
──寺中さんといえば、ものまねが。
寺中:困ったときの場を繋ぐ係としてやりだしたんですけど。主力メンバーにしてるのは福山雅治さん、ミスチルの桜井さん、松山千春さん、平井堅さん辺りですかね。
──そんなKEYTALKが今回メジャー初のフルアルバム『OVERTONE』をリリース。いろんなジャンルの音楽が詰め込まれてて、1曲がホントに気持ち悪くなるぐらい濃いんですよ。にもかかわらず、どの曲もフレッシュでポップで爽やか。そこが素晴らしいですね。
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▲『OVERTONE』初回限定盤 |
──最初からこういう音楽を作ってたんですか?
小野:歌メロがいいものを追求してたら、ここにきたんですよね。
──アルバムでいったら「メロディ」はそこに特化したバラードですよね。本作の中では唯一サウンドも普通というか。
寺中:これは特別ですね。やってる楽曲のなかでもバラード自体少ないですし。こういう普通の曲をやることが、逆に僕らにとっては普通じゃなくなるのかなと。別に変わったことやりたいと思ってやりだした訳じゃないんですけど。個人的にはこのバンドが普通じゃないなというのも確かに分かるんです。でも、僕以外のみんなも変わったことがやりたいと思って普通じゃないことをやってる訳ではなくて。なんでですかね……人間性ですかね。武正君の作る曲だって、やりたいことをやってるだけだと思うんですよ。でも、端から聴いたら普通じゃない曲なんですよ。間違いなく。だから、どこかひねくれてるんじゃないですか? それが出ちゃってるのかなと。まあ、僕は普通の人なんですけど。
3人:ふふっ。
八木:全然ひねくれ者です。
寺中:やめろよ、鼻毛!
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▲『OVERTONE』通常盤 |
首藤:口角をあげると(鼻毛が)顔出すんですよ(笑)。
八木:ああー。鼻の下を伸ばすからね。
──そういうのはもういいんで(笑)、アルバムの話を。アルバムのコンセプトは?
小野:そこは話しあった訳ではなくて、いつも通り曲のデモを持ち寄って。プロデューサーと一緒にこれでレコーディングしようかってときに一度そこでビクターの人、事務所の人も加わって合同ミーティングをやったんです。デモはバリエーション豊かな曲が揃ってたんですけど。
首藤:いろんな曲調がありすぎて。
小野:いままでのKEYTALKらしさが伝わり辛いという話になりまして。もう1回そこから曲を作ったんですね。だから、アルバムにはそのミーティング前の曲半分、その後にできた曲半分が収録されてて(僕の曲、あと義勝が作った「プルオーバー」、口角八木氏が作曲した「YGB」はミーティング後に作った曲)。メジャー初のアルバムってこともあって、ミーティング後に作ったようなしっかりとKEYTALKのよさが伝わる楽曲と、義勝が最初に作ったいろんなことをやってく可能性が伝わる楽曲を合わせて収録することで、これまでのKEYTALKの集大成と未来のKEYTALKを感じられる作品になったと思います。
──これまでのKEYTALKの集大成を代表しているのが「パラレル」などの4つ打ち&アップテンポを主体としたBPM速めのダンサブルなアッパーチューン。
首藤:はい。まさにそうです。だから、ミーティング後に作った曲はすべて1つ打ちの曲にしましたからね。なぜそこがKEYTALKらしいのかというのを具体的に話すと、インディーズ時代の曲に「トラベリング」という曲がありまして。それが出来たときの感じをもう1回思い出そうという話がミーティングのときに出たんです。
──「トラベリング」はいまやKEYTALKを代表する人気曲ですけど。できた当初から“これはきた”という手応えが……?
首藤:なかったです。でもライブで披露していくうちに反応がびっくりするぐらいよくて。そこから(自分たちの)曲調が定まっていったので。そこを意識して作っていきました。
──では収録曲、とにかく面白いんでいろいろお話を聞いていきたいんですが。1曲目の「バミューダアンドロメダ」。これはまずタイトルがなにコレ? と(笑)。
首藤:深海と宇宙がテーマになってる歌詞なんですが……じつは適当です(一同笑)。変な歌詞を書きたいなと思って。
──じゃあ曲中の“シーロンガー”ってのも?
首藤:意味はないです。造語です。
──これ、曲的には濃いんですよね。まずイントロからして2弾構え! そこからして“濃っ!!”って感じでしょ?
全員:“濃っ!!”て(笑)。
──で、曲が始まったらユニゾンの嵐。「もー、歌に集中させてよ」といいたくなるぐらい歌を聴いてても次々変化していくサウンドに耳がもっていかれちゃう現象に襲われて。
全員:だはははっ(笑)。
八木:そこでもう1枚CD買ってくれたら。
──もう1枚買っても問題解決にはなりませんから(一同笑)。
首藤:でも、こういうせわしない曲構成が元々好きなんですよ。僕らはヴォーカルが2人いるので、交互に歌えば間奏挟まずに次のセクションにどんどん移れるんですよ。そういうツインヴォーカルならではの長所がある気がして。それで、おそらく歌がどんどん次のセクションにいくというドタバタ系の構成が多くなってる気がしますね。
──ドタバタ系でせわしない曲構成なのに、歌メロは。
首藤:キャッチー。明るくても暗くてもメロはキャッチーにしたいと思ってて。みんな曲作るときはそこを意識してると思うし。僕個人としてはポップな音楽が好きなんで、自分が聴いていいメロだなと思えるものを作るようにしてます。
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