【インタビュー】7!!、結成10周年第二弾シングル完成「たとえ重い内容を歌っていても、その中には必ず大切な誰かが登場します」

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7!!(セブンウップス)が5月21日、8thシングル「メロディ・メーカー」をリリースする。同曲はテレビ神奈川系朝の音楽情報番組『saku saku』2014年度オープニングテーマとして、すでにオンエアされている爽やかアッパーチューンだ。サウンドは突き抜け、沖縄在住男女4人ピースならではの瑞々しさがハンパない。片想いを綴る旋律は耳を捕らえて離さぬキャッチーさに溢れたものだが、注目すべきは、彼らのミュージシャンシップの高さにある。カラフルな楽曲をより鮮やかに発色させるための強い表現意欲と4人の音楽に対する謙虚な姿勢が、このインタビューからも読み取れるはずだ。

◆「メロディ・メーカー」ミュージックビデオShort Ver.

2014年に結成10周年を迎える7!!は、渋谷の女子高生が選ぶ“次に流行るアーティストランキング”にて異例の二作連続1位を獲得、8月には初の渋谷公会堂ワンマン公演も決定している。脂も勢いも大いに乗っているバンドは、やはりいい作品をつくるということを実証したシングル「メロディ・メーカー」について、メンバー全員に話を聞いた。

■自分の中だけで完結する歌詞は書いたことがなくて
■この曲は“君に伝えたい 渾身のラブソング”というフレーズがメロディと共に浮かんだ

▲NANAE(Vo)
──結成10周年第二弾シングル「メロディ・メーカー」は爽やかなナンバーですが、これはテレビ番組『saku saku』テーマ曲として書き下ろしたものですか?

MICHIRU:もともと原案はあったのですが、お話をいただいてから作りました。“メロディ・メーカー”というと通常は、たとえばビリー・ジョエルのようなすばらしいメロディを創る人を意味すると思うんですが、この曲の歌詞で描いた主人公が、好きな子ために曲を作って歌うキャラクターで、このタイトルをつけたいなと。

──タイトルがタイトルだけに、いいメロディを作らなきゃというプレッシャーは?

MICHIRU:あはは。確かにそうですよね(笑)。でも作ってる時は特に考えなかったかな。この曲はまず、サビの“君に伝えたい 渾身のラブソング”というフレーズがメロディと共に浮かんでいたので、そこから広げて書いたんですね。すぐ後に“メロディ・メーカー”というワードも出てきて、その時点で面白い言葉だなと思ったし、こういったタイトルの曲もあまり見ないなと思ったので、そのまま使うことにしました。

──MICHIRUさんの学生時代の思い出かなと思わせる歌詞です(笑)。

MICHIRU:そう思う人は結構いるみたい(笑)。少し似たような経験はあって、実はギターを始めたのは好きな子の前でカッコつけたいからという理由でした。その頃に流行っていた19さんの「あの紙ヒコーキ くもり空わって」を弾き語りしたいと思ったんですよ。でも、弾けるようになった頃にその子、転校していって居なくなっちゃったんですけどね。

──それは切ない……。MICHIRUさんが作詞する上で大切にしていることは?

MICHIRU:必ず誰かに向けて書くことかな。自分の中だけで完結する歌詞は書いたことがなくて、誰かに向けた想いを綴っていますね。たとえ重い内容を歌っていても、その中には必ず大切な誰かが登場します。

▲MICHIRU(G)
──そのほうが聴き手に伝わりやすい?

MICHIRU:それもありますけど、誰かを思うような歌詞の方が7!!の世界観に合っていると思うから。普段からちょこちょこ気になる言葉やひっかかるワードがあれば、ケータイのメモ帳に残したりしますね。

──男性なのに、なぜこんなに女子力が高い歌詞が書けるのかなと?

MICHIRU:7!!の歌詞の主人公は10代の女の子だったりするので、そう言ってもらえると嬉しいです。日常生活では女心をちっとも分かってないんですが(苦笑)。

MAIKO:MICHIRU自身が女子みたいに繊細っていうか、“チキン野郎”なんですよ。私たち女子2人よりも心がか弱い(笑)。家でアップルパイとか作ってるんじゃないの?

MICHIRU:BARKS読んでるみなさんに本気にされたら困るから、そういうのやめてくれ(笑)! 歌詞は自分の中の想像を膨らませて書くことが多いですね。ストーリーを組み立てていくような感覚で。

──7!!はメンバー4人全員が作詞作曲をしますが、作詞の難しさってどんなときに感じます?

MICHIRU:1番で言いたいことを全部書き切っちゃって後が続かなかったり(笑)。

MAIKO:わかる! それ、あるよねぇ。

MICHIRU:作詞経験がある人ならみんな、“わかる!”っていうポイントかもしれないね。今回は最初から最後までつまずくことなく、すらっと書けました。この曲を書いたときに、“書きたいことがあるのになかなか言葉にできない”“伝えたいことがあるのに曲にうまくならないな”って悩んでて。そういう気持ちって誰にも経験あるんじゃないかなって思いながら書くことができたんです。

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