【インタビュー】DIV、結成2周年とその歩みのすべてを語る「ヴィジュアル系を元のサヤに戻したい」
DIVが2014年春、結成2周年を迎える。その間の彼らをひと言で表すならば、まさに破竹の勢い。結成直後にミニアルバムをリリース、1周年記念として行われたTSUTAYA O-WESTでの1stワンマンをわずか3分で即完したことをはじめ、新宿BLAZEで行われた2ndワンマンを60秒で即完、2014年2月の4大都市ツアーも全ヵ所60秒で即完、1stフルアルバムがオリコンインディーズチャート1位を獲得するなど、その勢いは止まるところを知らない。順風満帆な活動ぶりだけで彼らを評価するのもいいだろう。それ自体、輝かしいものだから。しかし、その活動の裏側でメンバーがいかに悩み抜いて、いくつもの問題点を克服してきたことか。結果、彼らは自らのスタイルを着実に、確実に、確立してきた。その歩みに迫るロングインタビューを、DIVのライヴ現場で支えてきた人物をインタビュアーに迎えてお届けしたい。なお、BARKS内DIV特設ページではDIV2年間の歴史を辿るレア写真盛り沢山のphoto-galleryを展開しているので、こちらもお楽しみください。
◆「漂流彼女」ミュージックビデオshort ver.
■“果たして音源がない状態で、お客さんはライヴに来るのか?”
■その答えが、ミニアルバムというカタチでの初音源リリースだった
▲<J-ROCK EXPLOSION 2012 華麗なる激情 -Splendid Violent Emotion- vol.2>@新宿LOFT |
ちょび:将吾と僕ですね。
──2人はもともと一緒にバンドをやっていたんですよね。
将吾:一緒にやっていたバンドを辞めたんですけど、最初はちょびとやるつもりはなくて。いろいろなバンドからの誘いを受けつつ、でもなんか違うなぁと。そこで人当たりが良いちょびをリーダーにして、また一緒にやろうという感じで始まりました。
──次に合流するのがCHISAさんですよね。誘われた時のことは覚えていますか?
CHISA:僕が別のバンドで、あるイベントライヴに出ていたときに、共通の知人からちょびと将吾を紹介されたんですよね。それまで全然面識がなかったんですけど、自宅に帰ったら連絡が来て、後日改めて会ったときに「一緒にバンドをやりたい」と誘われました。
──その誘いに対しては割と即答でした?
CHISA:いや、そうでもない。結構熟考して。2人に「どんな気持ちで、どんなバンドをやりたいの?」って、どの程度ちゃんと考えているのか聞きました。当時、僕はそんなに焦っていなかったし、焦って決めたくもなかったんです。そういう意味では、その時に在籍していたバンドを続けることも一つの選択肢だったから。だから、その時は返事を保留して、1~2ヶ月後くらいですかね、一緒にやることを決めたのは。
──satoshiさんの加入はどのように?
将吾:ドラムはなかなか決まらなかったですね。で、ちょびと、あるドラマーを高田馬場AREAにチェックしに行ったんですけど、そのドラマーのプレイニュアンスが想像とちょっと違っていて。諦めて、友達とカウンターで飲んでいたんですよ。そうしたらちょびが「今日、satoshiくんがおるよー」って。彼もバンド探しとるっていう話をちょびが聞いてきて。ならば、すぐに声をかけようと。
satoshi:その時、僕はバンドを辞めていて。その日はセッションに参加したんですね。で、もちろんバンドに誘われるっていうのは嬉しいことですよね。自分の何かをいいって思ってくれてたってことだから。僕は加入まで、そんなに時間かからずに決断しましたね。
──DIVというバンドは、成り立ちとして珍しいと思うんです。バンド名が世に出るのと同時に、音源リリ─スが発表されるということは、そうあることではないですよね。戦略的な部分での意識はありましたか?
CHISA:この時期は、“果たして音源がない状態で、お客さんはライヴに来るのか?”っていうことを凄く考えてましたね。その自問に対する答えが、ミニアルバムというカタチでの最初の音源リリースだった。収録曲でセットリストがある程度完結できる、そういう音源をまずリリースしたくて。ライヴに行かなきゃ、そのバンドの音が聴けないというはありだと思うものの、DIVを覚えてもらうにはまず音源を出すのが手っ取り早いかなと思っていましたね。
──そういう理由で、2012年4月25日にリリースされた初音源がミニアルバム(『無題のドキュメント』)という形態だったんですね。その直前となる2012年4月13日に新宿LOFTで行われた<華麗なる激情Vol.2>がDIVとしての初ライヴでしたよね?
将吾:人生で一番緊張しました。それだけ失敗したくなかったんですよ。前日は寝れなかったし、当日は吐きそうなほど、どうしようと思って。
ちょび:ホントに緊張した。
satoshi:ってみんな言うんですけど、僕は全然緊張しなかった(笑)。
CHISA:僕も緊張でやばかったです。このバンドのライヴのデフォルトってないわけじゃないですか、その日が初ライヴだから。1回やってしまえば大丈夫なんでしょうけど、お客さんも、僕らがどんなバンドかわからなかっただろうし。
──とはいえ、音源リリースを直後に控えた初ライヴということで、いわゆる新人バンドとは異なる周囲の期待感みたいなものがあったと思うんですが、それは感じてた?
CHISA:もちろん感じていましたね。期待とプレッシャーというか。僕は前のバンドを辞めてすぐのライヴだったんですね。だからこそ、DIVがしょうもないバンドだったら申し訳が立たない。ちゃんとしなければという気持ちもありましたね。
──ライヴが終わった後に、目標値を越えられた感じはありましたか?
CHISA:やってみたら意外と大丈夫でした(笑)。
将吾:まあ80点くらいでしたね。本当は100点獲得のつもりだったんですけど(笑)。
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