【ライヴレポート】平井堅、クリスマス・イヴに15周年ツアーのファイナル公演を開催「こんなに喜びを感じるものはありません」

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平井堅が12月24日、横浜アリーナにてアリーナ・ツアー<Ken’s Bar 15th Anniversary Special! Vol.3>のファイナル公演を開催した。

◆平井堅 画像

会場をバーに見立て、お酒などのドリンクとともに平井堅の歌をシンプルなアコースティック・スタイルでゆったりと楽しんでもらうことをコンセプトとしたライブ、それが<Ken’s Bar>である。平井堅のオリジナル楽曲に加え、平井自身のお気に入りの洋楽/邦楽のカヴァーも披露されるこのライヴがスタートしたのは、1998年5月29日のこと。つまり、2013年は“開店15周年”を迎えた記念すべき年であることから、平井は例年以上にこのライブを精力的に展開した。5月に東京・日本武道館で2公演、7月に沖縄・宜野湾海浜公園野外劇場で2公演、そして12月はツアー形式となり、宮城・大阪・徳島・札幌・横浜の全5ヵ所計8公演で10万人を動員した。そして12月24日の横浜アリーナ公演は、アリーナ・ツアー<Ken’s Bar 15th Anniversary Special! Vol.3>のファイナルとなる。
 
「メリークリスマス! <Ken’s Bar>へようこそ!」

本人の挨拶で始まったライヴのオープニング・ナンバーは、B’zの「いつかのメリークリスマス」。年末の<Ken’s Bar>は時季的なことを踏まえ、クリスマスに関連したナンバーで始まることが恒例となっているのだ。しかし、そのあとがいつもと異なっていた。序盤はカヴァー・ソングが続くパターンが圧倒的に多いのだが、今回は「Ring」「瞳をとじて」と、自身の大ヒット・ナンバーがいきなり歌われたのである。しかもその2曲のあいだには、2013年10月リリースの配信限定ソング「桔梗が丘」が挟まれていた。

要するに、代表曲と最新ナンバーを一気に披露したことで過去と現在がシンクロし、変わらず良質なポップ・ソングを力強い声で歌い続けている平井堅というシンガーの健在ぶりがクリアに浮かび上がった、というわけである。これを本人視点で考えれば、自分を支え続けてきたファンに対する感謝の意ということになり、それをあえてライヴの序盤に歌うということで伝えたのは、節目の15周年ならではのものであったといえるし、さらに加えるなら、そのあとに披露されたAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」におけるファンキーなアレンジは、平井の喜びを反映しているかのようでもあった。

そして、休憩を挾んでの2nd STAGEは、西野カナの「君って」、SMAPの「青いイナズマ」と、ヒット曲のカヴァーが続いたが、ライヴを総括したのはいうまでもなく、自身のオリジナル。特に「KISS OF LIFE」「LOVE LOVE LOVE」「POP STAR」の代表曲3連投は圧巻のひと言で、やさしさと強さを兼ね備えた平井の歌声が、横浜アリーナという大きな空間をあたたかく包み込んだ終盤は、間違いなくこの夜のハイライトだった。静かに座ったまま、ゆったりと「Ken’s Bar」を楽しんでいた1万2千人の観客は気づけば総立ちで、それももちろん、平井の歌が持つ力によるものである。

しかし、そのような力を持つ平井であっても「コンサートは緊張します。こんなに怖いものはない」という。アンコールでのMCだった。しかし同時に、「こんなに喜びを感じるものはありません。みなさん、ほんとうにありがとう。幸せです」と、歌うことの喜びとファンへの感謝をあらためて述べると、横浜アリーナは大きな拍手で包まれた。

すると、平井からのクリスマス・プレゼントともいうべき発言が飛び出し、観客の拍手は歓声に変わった。「第4弾はバレンタインデーに実施します」と、<Ken’s Bar 15th Anniversary Valentine Special!>の開催が発表されたからである。それは、2014年2月14日(金)・15日(土)にブルーノート東京での実施という大変にスペシャルなものだ。

<Ken’s Bar>は平井の人気が右肩上がりになるにつれ、会場の規模が拡大していった。その象徴が2005年12月の東京ドーム公演で、ただしこのコンセプト・ライヴの歴史は、現在は閉店してしまったONAIR Okubo Plusというライヴ・スペースでスタートしている。だから、ブルーノート東京という、キャパシティ400人のジャズ・クラブでの開催は<Ken’s Bar>の原点回帰といえるものであり、また、超至近距離で平井を、そして平井の歌を楽しむことができるプレミアム・ライヴでもある。2014年になっても<Ken’s Bar>15周年を記念したスペシャルはまだ続いていくのだ。

撮影◎田中栄治

■<Ken's Bar 15th Anniversary Special!Vol.3>
2013年12月24日(火)@横浜アリーナセットリスト
[1st STAGE]
1.いつかのメリークリスマス/B’z
’92年作品/B’zによるクリスマスの定番となった人気ソング。平井堅がB’zのカヴァーを披露するのは今回が初。
2.Ring
’02年作品/17thシングル収録/日本テレビ系ドラマ『サイコドクター』エンディングテーマ
3.桔梗が丘
‘13年10月に自身初の配信限定ソングとしてリリースした新曲/ミサワホームTVCMソング
4.瞳をとじて
’04年作品/20thシングル収録/大ベストセラー小説『世界の中心で、愛をさけぶ』の映画主題歌
5.LOVE OR LUST
’00年作品/10thシングル収録
6.恋するフォーチュンクッキー/AKB48
’13年作品/AKB48による今年の大ヒット曲
7.センチメンタル
’04年作品/6thアルバム「SENTIMENTALovers」収録/日本テレビ系「サッカークラブチーム世界一決定戦 第25回トトヨタカップ」中継テーマソング
[2nd STAGE]
1.太陽
’10年作品/32ndシングルカップリング収録/「没後120年 ゴッホ展-こうして私はゴッホになった-」テーマ・ソング
2.君って/西野カナ
’10年作品/西野カナによるヒットソング
3.青いイナズマ/SMAP
’96年作品/SMAPによる国民的ヒットソング
4.君の好きなとこ
’07年作品/26thシングル収録/日本テレビ系ドラマ 天海祐希主演『演歌の女王』主題歌
5.KISS OF LIFE
’01年作品/13thシングル収録/フジテレビ系ドラマ『ラブ・レボリューション』主題歌
6.POP STAR
’05年作品/23rdシングル収録/フジテレビ系ドラマ『危険なアネキ』主題歌
7.LOVE LOVE LOVE
’98年作品(Ken’s Barが誕生した年にリリース)/7thシングル収録/ TBS系『愛のヒナ壇』オープニングテーマ
[ENCORE]
1.half of me
‘09年作品/未発表曲/2009年7月28日幕張メッセイベントホールで行われた『Ken’s Bar』にて初披露。「even if」の2人の10年後を描いたその続編的作品。
2.The Christmas Song/Standard
’44年作品/アメリカジャズ界の巨匠メル・トーメ作曲のクリスマスソング。ナット・キング・コールのカバーでも有名なスタンダードナンバー。
 
■<平井 堅 Ken’s Bar 15th Anniversary Special!>TV放送決定
<Ken’s Bar>開店15周年記念!全国5カ所8公演、約10万人を動員したアリーナツアーの最終公演(2013年12月24日 横浜アリーナ公演)がWOWOWにて放送が決定しました。

WOWOW「平井 堅 Ken’s Bar 15th Anniversary Special!」

2014年2月23日(日)放送

■<Ken's Bar 15th Anniversary Valentine Special!>
2014年2月14日(金)東京都・BLUE NOTE TOKYO
2014年2月15日(土)東京都・BLUE NOTE TOKYO 

◆チケット詳細&購入ページ
◆平井堅 オフィシャルサイト
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