<華麗なる激情 Vol.6>速報ライヴレポート、その6【Co'piryma Christi】
DIV、ギルガメッシュ愁セッション、LOST ASH、マイナス人生オーケストラ、レボルブのステージが終了した<華麗なる激情vol.6>は、いよいよクライマックスへ突入する。続いての登場はMUCCのベーシストYUKKE率いるCo'piryma Christiだ。
◆Co'piryma Christi拡大画像
まず、このセッションバンドのメンバーから紹介すると、ヴォーカリストがDaizyStripperの夕霧、ドラマーはcali≠gariの武井誠が務める。そしてギターにはthe FUZZや大佑と黒の隠者達のギタリスト冴、もうひとりのギタリストはex.KYOKUTOU GIRL FRIENDのケッチという5ピースだ。
バンド名から想像できるとおり、この日彼らはLa'cryma Christiのナンバーを5曲披露した。そして、その完成度が凄まじい。そもそもLa'cryma Christiはオリジナリティの高さがあるゆえ、完コピが難しいと言われるバンドのひとつだが、Co'piryma Christiは照明からステージアクション、そして「TAKAを呼ぶ声が小さいな」「ドラマーは誰かな?」と本家の名物MCまでも完全再現してみせた。
しかし、やはり特筆すべきはそのサウンド&プレイだ。La'cryma Christiのメンバー本人でさえ“この曲は演奏が大変”と漏らしていたことのある「偏西風」をものの見事に完コピしていたという事実だけでも、Co'piryma Christiの本気度と個々の技量の高さが伝わるだろう。「南国」からスタートしたステージは、演奏された全5曲が明らかにほかのバンドとは一線を画すもの。もちろんLa'cryma Christi縛りのコピバンだからということもあるが、綿密なアンサンブルを要するプレイは、コピーバンドという枠を超えて彼らならではの輝きをまとっていた。
なお、ライヴ事前には「YUKKEがアマチュア時代より敬愛するバンド、La'cryma Christiの「White Period」を演奏する予定」との告知があったが、同曲のサビを客席全体がコーラスするという、これまた本家の名物シーンが再現されたシーンに、この会場に来ていたファンがCo'piryma Christiと一緒にライヴを楽しもうとする心意気が感じられて、実に美しい光景となった。
ラストナンバーは、本家La'cryma Christiよろしく「THE SCENT」。徹底したこだわりぶりに5人のLa'cryma Christiへの愛と、掛ける意気込みの力強さが溢れ出てたステージとなった。なによりも舞台上の5人の表情が実に晴れやかで、楽しげだったことが印象に残る。
■終演直後のコメント
「すごく楽しかったですね。メンバーも「楽しかった」と言ってくれて、それが嬉しい。それに、ステージ上から客席を見ると、La'cryma Christiが大好きなお客さんの姿って、やっぱりわかるんですよ。そういう人たちが一緒に歌ってくれたり、手扇子とかやってくれている姿を目の当たりにすると、俺がファンとして観た渋谷公会堂のステージ側の人間になれたような気分がして。感無量な瞬間でした。選曲は、半分は自己満足なんですけど、ライヴの定番だった「White Period」は絶対やりたいし、最後は「THE SCENT」で締めたいとか、La'cryma Christiのライヴの流れに沿ったもの。「偏西風」はバンドとしての実力を見せたかったというのもあるんです。真剣ですから(笑)。「南国」や「With-you」は代表曲なので、知っている人も多いだろうというセレクトでしたね。でも本当は足らないんですよ、5曲では。最低でも8曲はやりたいと思っていたんで(笑)。それにしても今日は、いろいろな若いバンドを観ることができたことも新鮮だったし、面白かった。今後<華麗なる激情>はユナイトやカメレオ、DIVが引っ張っていけば、ますますいいイベントになると感じました」──YUKKE(MUCC)
取材・文◎BARKS 撮影◎釘野孝宏
■セットリスト
01.南国
02.偏西風
03.With-you
04.White Period
05.THE SCENT
■Co'piryma Christi
MUCCのYUKKEを中心としたセッションバンド。メンバーは、ボーカルにDaizyStripperの夕霧、ギターにthe FUZZ、大佑と黒の隠者達等で知られる冴、同じくギターにex.KYOKUTOU GIRL FRIENDのケッチ、ドラムにcali≠gariの武井誠、そしてベースはYUKKEという豪華なメンツが揃っている。
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