【ライブレポート】UVERworld、アリーナツアーファイナル「終わりたくないけど、次は、今回のツアーを超えるツアーを必ずします」

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3月14日(木)、横浜アリーナにて<UVERworld ARENA LIVE 2013>最終公演が行われた。

◆<UVERworld ARENA LIVE 2013>画像

ツアータイトルや会場の規模は違えど、これでアルバム『THE ONE』にまつわる一連のライブが完結したわけだ。個人的には昨年(2012年)11月10日の代々木国立競技場第一体育館、12月1日のさいたまスーパーアリーナ、1月30日のZepp Diver Cityに続く参戦で、アルバム曲がどんどん“こなれて”いくのを体感し、まるで違うセットリストをいくつも楽しめたのは嬉しい収穫だった。もちろんメンバーの動きも、TAKUYA∞(Vo)の喉の開き方も、日によってそれぞれ違う。ライブは生き物。言い古された言葉だが、アリーナ規模の計算され尽くしたステージ進行の中で、微妙な“感情の揺れ”までもしっかりと感じさせてくれるアーティストは少ない。そしてUVERworldが、その数少ない例外であることは言うまでもない。

この日、真っ先にステージに登場した真太郎(Dr)が気合いの入ったドラムソロを決め、続いて克哉(G)、彰(G)、信人(B)が加わって「7th Trigger」がスタートすると、間髪入れずに駆け込んできたTAKUYA∞がジャンプ一閃。一瞬で会場内が沸騰する鮮やかなオープニングが、完全無敵のロックショーのはじまりの合図だ。

「今日はお互い、今まで感じたことないような、アグレッシヴなテンションで行こうぜ!」

言われるまでもなく、TAKUYA∞の声は明日という日がないかのごとくハイテンションでアグレッシヴ。ここまで叫んでいいのか? と思うほどワイルドに歌いまくり、バンドもそれに応えてストレートなロックナンバー「Don't Think.Feel」、ダンサブルな「6つの風」、疾走するハードなロック「いつか必ず死ぬことを忘れるな」など、多彩な楽曲を完璧な一体感と共に次々と解き放ってゆく。

ここからは、ステージ前方に飛び出したスペースにドラムを据え、エレクトロと生のビートが溶け合う「UNKNOWN ORCHESTRA」、ミッドテンポでしっかり聴かせる「23ワード」、会場全体の大合唱が湧き起こった「THE OVER」など、“聴かせる系”の楽曲を披露。その究極が「此処から」で、8人編成のストリングスをバックに、克哉がアコギと大太鼓を担当したアコースティックスタイルで演奏する重厚な味わいに、会場全体が息を飲んで深く聴き入っているのがわかる。

MCも饒舌で、メンバーについて“ケンカのできる相手こそ本当の仲間”というエピソードを語るTAKUYA∞は本当に楽しそうで、「人の心に触れるバンドのボーカリストになる。理想に向かって生きていきます」という言葉に大きな拍手と歓声が送られた。

そして後半。信人が猛烈なスラップを、彰が魂こもったソロを、サポートのSEIKAがスリリングなサックスを聴かせるインスト「Massive」を経て、「REVERSI」「GOLD」「LIMITLESS」と、怒涛のアッパーチューンが連続する。「どっちがアグレッシヴか勝負しようぜ!」というTAKUYA∞のMC通り、ある意味バンドとオーディエンスとの壮絶な、しかしピースフルなバトルがそこにあった。

さんざんアツイことを言って煽りまくりながら、スクリーンに映るTAKUYA∞の目はいつも笑っているようで、誰よりもこの場を楽しんでいるのはオレだ!と言わんばかりのいい表情をしている。もちろん、メンバーも同じだ。「ツアーラストの曲、全身全霊でぶつけていいですか!」というTAKUYA∞の言葉に続いて歌われた「CORE PRIDE」の最後の一音までハイテンションは途切れることなく、ピースフルな空気が会場全体を一つにする、バンドとオーディエンスの理想と言える関係がそこにはあった。

そして、アンコール…ではない。UVERworldは基本、アンコールをやると決めてライブに臨むことはない。が、この日はツアーファイナルだ。「もう1曲プレゼントしていいですか」というTAKUYA∞の言葉を大歓声がかき消してゆく。曲は「MONDO PIECE」。信人と彰は楽器と格闘している。克哉と真太郎は一緒に歌っている。万感の思いをこめたラストソングを終えると、最後にメンバーがファンに向けてメッセージを伝えてくれた。

「今日はオレが一番気持ちよかった! みんなに幸せをもらったから、また頑張ります」(信人)
「今日はホワイトデーです。オレらからのプレゼント、落とさず残さず、持って帰って家で食べてください」(克哉)
「セット、照明、みんな絶景でした。終わりたくないけど、次は、今回のツアーを超えるツアーを必ずします」(彰)
「今日のライブ、いい思い出を糧に、明日から頑張ってください。また夏に会いましょう!」(真太郎)

バンドはこのあと、わずか1日の休みを挟んで曲作りに入るという。自他ともに認める最高傑作『THE ONE』の次に、一体どんな曲が僕らの前に現れるのか。「みんなの心をわしづかみにする曲を作る」というTAKUYA∞の言葉を信じて、楽しみに待っていたい。

取材・文●宮本英夫

<UVERworld ARENA LIVE 2013>
2013年3月14日(木)横浜アリーナ
SE.THE ONE
1.7th Trigger
2.KINJITO
3.Don't Think.Feel
4.6つの風
5.いつか必ず死ぬことを忘れるな
6.勝者臆病者
7.ace of ace
8.UNKNOWN ORCHESTRA
9.バーベル~皇帝の新しい服ver.~
10.23ワード
11.THE OVER
12.此処から
13.Massive
14.REVERSI
15.GOLD
16.LIMITLESS
17.BABY BORN & GO
18.NO.1
19.スパルタ
20.CORE PRIDE
21.MONDO PIECE

DVD/Blu-ray
『UVERworld DOCUMENTARY THE SONG』
2013年4月17日発売
【完全生産限定盤 THE SONG BOX】
2DVD+CD SRBL-1572~1574 ¥7,000(tax in)
Disc1(DVD):映画本編
Disc2(DVD):スペシャルコンテンツ
・UVERworldと中村監督が映画「THE SONG」を見て語る映像や、あのシーンの裏側、未公開映像など。
Disc3(CD):オープニングテーマや2012/4/25 B-FLATでのライブからライブ音源を数曲収録
【通常盤 DVD】
DVD1枚 映画本編
SRBL-1575 ¥4,500(tax in)
【Blu-ray盤】
BD1枚 映画本編+スペシャルコンテンツ(完全生産限定盤Disc2と同内容)
SRXL-41 ¥6,500(tax in)
※映画本編は英語字幕選択あり
※さらに、3仕様いずれかを対象店舗での購入すると、特典ポスターをプレゼント!
詳しくはオフィシャルHPにて

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