Berryz工房が少女からオトナの女へ、「愛の弾丸」

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Berryz工房26枚目のシングル「愛の弾丸」が6月8日にリリースされる。アッパーチューンな作品に仕上がった今回の楽曲。思えばこれまで“Berryz工房+アッパーチューン=元気でノリノリ”のような式を勝手に描いていたが、今回の楽曲はそこのラインとは少し異なっている。

◆Berryz工房の画像、「愛の弾丸」ミュージックビデオ

今回、つんく♂が描いた歌詞の世界は、好きな男性を自分のものにすると心に誓った女の子。想いはなかなか届かないが、それでも野心に燃え、<きっとその心 奪う>と、相手の男性に愛の弾丸を打ち込む機会を狙っている。とはいえ、まだこの女の子、自分自身をオトナの女のように自分を見せようとはしつつも、いわゆる大人の女性のような恋の駆け引きが上手いわけではなさそう。そんな、オトナの女に見せたくて頑張って背伸びをしている様子は、行間からも伝わってくることだろう。

恋に真剣な女の子の必死な姿を、Berryz工房はロックテイストなサウンドに乗せて歌う。歌詞で描かれた女の子の心情は、彼女たちの歌声によって、時としていじらしいほどに伝わってくる。それは、彼女たちの表現力にさらに磨きがかかった、というだけの理由ではない。彼女たちBerryz工房が、“オトナの女を背伸びして歌う期間”から脱しつつある、というのが大きいのだろう。言い換えれば、彼女たちは、“少女の顔も持った(オトナの)女性グループ”へと脱皮した、もしくは変革しつつあるのだ。ヴォーカルを聴いていても、“背伸びしている女の子を自ら背伸びして表現する”ような気負いは感じられない。むしろ感じられるのは、歌詞の女の子の気持ちを手に取るようにわかった上で歌っているかのような、そんな余裕。

いや、実際そうなのだろう。平均年齢18.1歳と、年齢だけで見ると、いまやハロー!プロジェクトのガールズグループの中でもっとも“年上グループ”なBerryz工房(ちなみに9期が加入したモーニング娘。は平均年齢17.4歳、℃-uteは16.8歳)。2004年のデビューから、楽曲リリースやライヴといった芸能活動はもちろん、日々、様々な刺激を受けて、多くの人生経験を蓄積。そしてそれが熟成した結果、表現力の前提となる歌詞への理解深度が格段に上がっているのではないだろうか。

内面でオトナの女へと成長したのを感じられるのがヴォーカルなら、外見的な成長を堪能できるのがミュージックビデオだ。今回、エナメル素材の赤いライダースーツに身を包んだメンバー。クールさとセクシーさが共有する身のこなしや、特にバックショットには目が行きがちだった諸兄もさぞや多かったことだろう。徳永千奈美と熊井友理奈を筆頭に、それぞれ、ライダースーツを見事に着こなしている。しかし、注目すべきは彼女たちの表情。各メンバーが見せる顔は切なく、力強く、それでいて眩しいくらいに可愛らしい。また、ビデオ中に差し込まれる大型バイクとのショットは、どれも完全にオトナの女の表情でゾクゾクしまうほど魅力的だ。

“オトナの女になったBerryz工房+アッパーチューン”という計算式から導きだされた「愛の弾丸」。キャプテン、桃子、千奈美、茉麻、雅ちゃん、友理奈、梨沙子。さてあなたは一体、誰が放つ“愛の弾丸”に撃ち抜かれただろうか。

ところでこの「愛の弾丸」、現在、DAM★うたフルで独占先行配信中だ。

text by ytsuji a.k.a. 編集部(つ)


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