「ニコニコ動画で人生が変わった」── 香港出身のシンガー「ほんこーん」が語る激動の4年間

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これまでに多数のメジャーデビューアーティストを輩出し、いまやシンガーの登竜門として定着した感のあるニコニコ動画。その人気は国内のみならず海外からも熱い注目を浴びており、現在では海外から動画を投稿するユーザーも少なくない。ニコニコ動画ではそうした海外ユーザーから投稿された動画に対して「ニコニコ国際交流」というタグがつけられ、コメントでの交流が積極的に行なわれている。

◆ほんこーん 画像&動画

そんなニコニコ国際交流の先駆けとなった香港出身のシンガー「ほんこーん」に、これまでの活動や日本への想い、そして5月22日に台湾で開催される公式ライヴイベント<ニコニコ大会議in台湾>への出演の意気込みを語ってもらった。

   ◆   ◆   ◆

── ほんこーんさんは、ニコニコ大会議への出演は初めてですよね?

ほんこーん:そうですね。とにかくびっくりしました。<大会議>というイベントは自分の中で一番大きなイベントだと思っていましたし、まさか自分が出られるとは思っていませんでしたから。

── 初めての海外開催ですが、台湾という場所に対しての印象はいかがですか?

ほんこーん:台湾に行ったことは2回くらいあって、言葉も同じなので親しみは感じていますね。ネットでの交流もありますし、もともとニコニコ動画を知ったのも台湾のオタク系の掲示板だったんです。

── それはいつ頃だったのでしょう。

ほんこーん:2007年の夏ごろですね。その頃には色々な動画がアップされていて、(海外の)ネットユーザーから注目を浴びていました。

── それを見て、自分も歌を投稿してみようと?

ほんこーん:初めてニコニコ動画の「歌ってみた」を聞いたとき本当にびっくりしたんです。一般人なのに、香港のプロの歌手よりうまいじゃないかって思いました。その頃ブームだったのが「組曲『ニコニコ動画』」の「歌ってみた」で、それで私も“外国人も見てるよ”というメッセージを日本人の皆さんに伝えたくて動画を投稿したんです。

── 昔から音楽活動を?

ほんこーん:いいえ、音楽はニコニコ動画に投稿を始めてからなんですよ。それまではぜんぜん音楽活動はしていませんでした。もともとは日本のアニメが大好きで、同人誌や漫画を描いたりしていたんです。今でも「歌ってみた」以外ではアニメのMADをよくチェックしていますね。最近だと『魔法少女まどか☆マギカ』が好きです。

── ニコニコ動画ではほんこーんさんのように海外から動画を投稿するユーザーも増えてきて、「ニコニコ国際交流」というタグが定着していますね。

ほんこーん:非常に嬉しいことですね。ニコニコ動画がなかった頃、日本のことが好きで憧れている外国人は、どうやって日本人と話すか、どうやって自分の気持ちを伝えるかがわからなかったんです。今はニコニコ動画に気楽に動画をアップすれば日本の方に見てもらえますし、すごく嬉しいですよね。

── たしかにニコニコ動画に国境はありませんよね。ほんこーんさんは最初の動画から日本語が堪能でしたし。

ほんこーん:そんなことないんです。あのときは日本語は使えませんでしたし、動画は日本語を知っている友だちにチェックしてもらっていました。歌詞はほとんど空耳でしたね。そこから日本の皆さんが見てくれることがすごく嬉しくて、もっと気楽に交流できるように日本語の勉強をがんばろうと思いました。

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