モーニング娘。の10期メンバーオーディション開催、電撃発表

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2011年1月に9期メンバーが加入したばかりのモーニング娘。が、早くも新規メンバーオーディションの開催を5月8日の<モーニング娘。コンサートツアー2011春 新創世記 ファンタジーDX ~ 9期メンを迎えて ~>東京公演にて発表した。

◆モーニング娘。画像@2010.05.08<モーニング娘。コンサートツアー2011春 新創世記 ファンタジーDX ~ 9期メンを迎えて ~>

ライヴ冒頭で、東日本大震災に関してのお見舞いの言葉、そして「私たち、モーニング娘。は歌手として日本を元気にしていきたいと思います。」と宣言したモーニング娘。リーダー・高橋 愛。直後、その高橋の口から思いがけない言葉が飛び出す。

「で…、突然ですが、ここで、モーニング娘。に関する重大な発表をしたいと思います。」

高橋の言葉にざわめく2200人のオーディエンス。そして、ステージ後方のスクリーンには、プロデューサー・つんく♂が映し出される。モーニング娘。のライヴに登場するプロデューサー・つんく♂(の映像)、メンバーのただならぬ雰囲気、高橋の口から出た「重大な発表」という言葉…。これだけのピースがそろったことで、会場のオーディエンス誰もが、まったく予期していなかったこの展開を固唾を飲んで見守らざるをえなくなる。

「中野サンプラザ、盛り上がってるかー! さ、ということでね。つんく♂が登場してきたってことは、どういうことでしょうか?…なんかあるんですね…。」

つんく♂は、ビデオ映像であるにも関わらず中野サンプラザの空気を敏感に感じたのか、緩急をつけながら話を続ける。つんく♂の次の言葉を待っているのは、オーディエンスだけではない。ステージ上の、まさにこのツアーで初ステージを踏んだばかりの9期メンバーたちも不安気にセンタースクリーンを見つめる。

「モーニング娘。、またまたオーディションやります! 第10期メンバーを募集したいと思います。」

つんく♂から、またもやオーディション開催の言葉。オーディエンスからは驚きと歓喜、様々な感情が入り交じった歓声が上がる。そして、9期以外のメンバーには伝えていた、という、つんく♂からのオーディション発表映像が終了し、新垣里沙が話し始める。

「つんく♂さんに聞いたところ、この間、久しぶりに9期オーディションをやってみたら、すごい楽しくなってきちゃって、10期メンバーのオーディションをすぐにやろうと決定したそうです。」

そんなオーディション決定の裏話に会場からは思わず笑いが漏れる。しかし、笑っていられないのが9期メンバー。ガキさんから話を振られた新メンバー・鞘師里保は、「びっくりして…言葉にならない」と困惑の表情。譜久村聖も「よくわからないんですけど…どうって…どうですか? わかんないですけど…負けないように頑張ります。」と、突然の発表に驚くばかり。

誰よりも混乱していたのが、鈴木香音だ。先輩メンバーたちから「鈴木どうした?」と声をかけられると、マイクを握って何かに祈るような仕草で「じゅっ…“じゅっき”って何ですか?」と、一言。ステージと客席が爆笑する中、ほかのメンバーから「後輩ができるってこと。」と、教えられると、鈴木は、「数字の10ですか?」と、さらなる会場の爆笑を誘う。そして、あらためて後輩ができる心境を訊かれると、「うおー!」と、言葉にならない感情を吠えることで表現した。一方、生田衣梨奈は、「まだ入ったばっかりでわかんないことがあるのに、いろいろ教えてあげられるのかなって…。」と、ちゃんと先輩として振る舞えるか、不安な気持ちを素直な言葉で口にすると、道重さゆみが「間違ってること教えそうだもんね。」と、“お約束な毒舌”でツッコミを入れ、再度、笑いを誘った。

そんな9期メンバー4人の気持ちを汲んだ新垣里沙は、「いろんな気持ちがあると思うんだけど、前向きにとらえて、もっともっと、私たちと一緒に成長できるように頑張ろうよ!」と、9期メンバーを激励する。会場は、そんな先輩・新垣里沙の言葉を受けて大きな拍手に包まれた。

<モーニング娘。10期メンバー『元気印』オーディション>は、日本を元気にしてくれる、とにかく明るく歌が大好きな笑顔が自慢の女の子が対象。参加資格は、2011年4月1日時点で満10歳から17歳までの女性で、芸能プロダクション等の芸能活動を行なう団体に所属および契約などしていない人となる。応募締め切りは2011年6月13日。

9期メンバーにとってみては、加入後3ヶ月でツアーに参加し、そのツアー中に新規メンバーオーディション開催の発表という、まさにサプライズの連続。でも裏を返せば、それだけ9期メンバーのポテンシャルが高い、つんく♂をはじめ、周りの人間はそう判断しているということの証明でもある(仮に加入したばかりのメンバーがモーニング娘。の足を引っ張っているのならば、さらに新メンバーの追加などしないことは想像できるだろう)。新しくモーニング娘。に加入することになる10期の未知なる可能性とともに、入ったばかりの9期メンバーのさらなる飛躍にも注目したいところだ。

なお、この日のモーニング娘。のライヴでは、リリースされたばかりの「まじですかスカ!」や、6月15日にリリースされる新曲「Only you」など19曲(アンコール含む)が披露された。

「よくね、(オーディション開催の)発表があると、インタビューで「どんな子に入ってほしい?」って聞かれて、その時に私たちは、「明るくて元気で、あとはやっぱり、“モーニング娘。大好き!”って気持ちがあれば十分です」、ってよく言ってるんですけど、私は、“モーニング娘。が大好き!”って気持ちだけではどうにもならないと思うんです。(会場爆笑) 多少、道重さゆみが嫌いでもいいので、“歌の上手い子”に入ってきてほしいと思いました。(編集部 注:道重は歌があまり得意ではない)」── 道重さゆみ(最後のMCにて)

「今年の頭に9期メンバーが入って、新生モーニング娘。としては初のツアーということで、その初のツアー中につんく♂さんから、こういう10期の発表という。ほんと、どんどん変わっていくんだな、モーニング娘。って。この後、私の卒業が控えていたりとか…。きっと、つんく♂さんの頭の中にしか、(モーニング娘。の)像がなくて、これから私たちもサプライズとかあったりして…。ほんと、モーニング娘。ってすげえなって思います。これからも20年、30年と続いていくグループでありたいと思います。」── 高橋 愛(最後のMCにて)

text and photo by y.tsuji(編集部 つ)
◆ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
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