ジョニー・ウィンター「ロックン・ロールをわかってるんだね。嬉しいよ!」
2011年4月13日(水)、ジョニー・ウィンターの奇跡の初来日公演がZEPP TOKYOにて実現した。
◆ジョニー・ウィンター画像
ジョニー・ウィンターは1944年アメリカ・テキサス州生まれの67歳。1969年に米Columbia Records(現ソニー・ミュージック)と破格の契約金で契約し、以来「100万ドルのギタリスト」の異名を持つ彼は、ウッドストックに出演し、クラプトンを始めさまざまなギタリストに影響を与え…デビュー以来40年以上来日をしていなかった最後の大物ギタリストとも呼ばれていた。1990年に一度来日が決定するも直前で中止となり、日本のファンは観ることができないのではないかとあきらめていた。それが2011年突如の来日決定のニュースに沸いた。
その後、東日本大震災が発生し状況は一変、日本がこういった状況の中、念願の来日は本当に実現できるのかと、実際問い合わせが殺到する事態となった。しかしそんな中、4月12日夜に前公演地ハワイよりジョニー・ウィンターは羽田に到着。彼は日本のファンにテキサス・ブルース魂を見せるため来てくれた。日本の地を初めて踏んだ彼は一言「とにかくショーを楽しみにしてくれ」と発した。
2011年4月13日、彼のプレイを見るために、40年以上待ち続けた日本のファンでZEPP TOKYOは超満員でぎっしりと埋め尽くされた。開演前、まだショーのスタートまでは少し時間があるのに、熱気と興奮とともに妙な緊張感というか、何かわからない不思議な雰囲気が会場中を包んでいた。たぶんまだ見ぬプレイへの期待感とともに、本当にやるのか?本当にきてるのか?といったにわかには信じられないかつて例のない興奮だったのではないか。これから始まる、おそらく「伝説のライヴ」と語り継がれることになるであろう一夜の目撃者になるんだという意識とざわめきが不思議なうねりを作っていた。
ほぼ定刻19:00に暗転。怒号のような歓声で包まれる。バンドメンバーが登場。御大が出る前にステージを温めるべく、ジョニー以外のバンドで演奏がスタート、遂にジョニーが呼び込まれ、ステージ袖からゆっくりと歩いて登場。会場中更なる大歓声だ。「本物だあ…」「出てきたー」といろいろなことを叫んでる人々も。ステージはジョニーを中心に、左にギター、右にベース、センター中央にドラムスというシンプルなセット。背景にはJOHNNY WINTERとロゴを斜めに入れた垂れ幕が映える。
言われていた通り、ジョニー・ウィンターは椅子に座っての演奏。いつもの帽子とブラックの上下に身を包み、そして両腕にはびっしりと入ったタトゥーが見える。ギターはヘッドレスのタイプ(レイザー)。オープニングの「ハイダウェイ」(フレディ・キングのカバー)からほとんど休みなく弾きまくり。67歳という年齢をまったく感じさせない、豪快なギタープレイと歌声に誰もが驚いたことだろう。
デビューアルバム『Johnny Winter』(1969年)に収録され、あの名盤『Live』(1971年)の一発目にも入っていた「Good Morning Little School Girl」や、”Rock'n' Roll for you!”と叫んで突入したチャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」(1969年『Second Winter』収録)。そしてジョン・レノンもカバーした「ボニー・モロニー」(1974年『Saints & Sinners』収録)など名曲はもちろん、途中でザ・ローリング・ストーンズ「ギミー・シェルター」や、クリーム「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」を挟んだり、ジミ・ヘンドリックスの得意のフレーズを挟みギターを弾きまくる。本編最後はザ・ローリング・ストーンズもカバーした「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ」(1976年『Captured Live』収録)で大興奮の中終了。
アンコールでは、遂にトレードマークのギター:ファイアーバードが登場。ファイアーバードを抱えるジョニー・ウィンター…この絵を見たかったんだよ!とその場にいた全員が思ったことだろう。ファイアーバードをボトルネックで弾きまくる姿は感無量。見事なスライド・ギターを存分に披露。そして、ラストはおなじみボブ・ディラン「追憶のハイウェイ61」(1969年『Second Winter』収録)。これもすさまじいスライドのプレイを見せつけてくれた。
堂々たるライヴ・パフォーマンス。テクニックがどうのこうの、座ってるからどうのこうのという次元ではない圧倒的な存在感に完全にノックアウト。ブルースというよりもロック色の強い演奏に皆魅了され、存分に盛り上がったと思うが、同時に「2度と観れないかもしれない」「この瞬間を絶対に見逃さない」という意識をビンビンに感じるほど、真剣にステージを凝視するオーディエンスの姿が印象的だった。
終演後楽屋にてジョニー・ウィンターはこう言ってくれた。「日本のファンはおとなしいと聞いてたけど、盛り上がってくれてびっくりしたよ。ロックン・ロールをわかってるんだね。嬉しいよ!」。
いよいよ残すところ4月16日&15日の2日間。「伝説の目撃者」となって欲しい。
photo by Toshiya Suzuki
<Johnny Winter Japan Tour 2011~Blues & Soul Carnival Special~>
4月14日(木)、15日(金)
18:00開場/19:00開演
@ZEPP東京
¥8,000(スタンディング・整理番号付き・税込)※入場時ドリンク代別途¥500
※2F席SOLD OUT
[問]M&Iカンパニー 03-5453-8899
http://www.mandicompany.co.jp/hp2011/live/johnny/johnny.html
<ジョニー・ウィンター@ZEPP TOKYO 2011年4月13日>
・Intro
・Hideaway
・Sugar Coated Love
・Boogie Real Low
・Good Morning Little School Girl
・Johnny B. Goode
・Blackjack
・All Tore Down
・Lone Wolf
・Don't Take Advantage
・Bony Maronie
・It's All Over Now
・Dust My Broom
・Highway 61 Revisited
JOHNNY WINTER BAND
・Johnny Winter(g, vo)
・Paul Nelson(g)
・Scott Spray(b)
・Vito Liuzzi(ds)
●JOHNNY WINTER紙ジャケ12タイトル
完全生産限定盤 1,995円(税込) ※2枚組 2,940円(税込)
※USオリジナルを忠実に再現した紙ジャケット仕様
※2011年最新リマスタリング
※一部タイトルにはボーナス・トラック収録予定
※書き下ろし解説/歌詞対訳付き
http://ameblo.jp/high-hopes/entry-10790937173.html
◆BARKS洋楽チャンネル
◆ジョニー・ウィンター画像
ジョニー・ウィンターは1944年アメリカ・テキサス州生まれの67歳。1969年に米Columbia Records(現ソニー・ミュージック)と破格の契約金で契約し、以来「100万ドルのギタリスト」の異名を持つ彼は、ウッドストックに出演し、クラプトンを始めさまざまなギタリストに影響を与え…デビュー以来40年以上来日をしていなかった最後の大物ギタリストとも呼ばれていた。1990年に一度来日が決定するも直前で中止となり、日本のファンは観ることができないのではないかとあきらめていた。それが2011年突如の来日決定のニュースに沸いた。
その後、東日本大震災が発生し状況は一変、日本がこういった状況の中、念願の来日は本当に実現できるのかと、実際問い合わせが殺到する事態となった。しかしそんな中、4月12日夜に前公演地ハワイよりジョニー・ウィンターは羽田に到着。彼は日本のファンにテキサス・ブルース魂を見せるため来てくれた。日本の地を初めて踏んだ彼は一言「とにかくショーを楽しみにしてくれ」と発した。
2011年4月13日、彼のプレイを見るために、40年以上待ち続けた日本のファンでZEPP TOKYOは超満員でぎっしりと埋め尽くされた。開演前、まだショーのスタートまでは少し時間があるのに、熱気と興奮とともに妙な緊張感というか、何かわからない不思議な雰囲気が会場中を包んでいた。たぶんまだ見ぬプレイへの期待感とともに、本当にやるのか?本当にきてるのか?といったにわかには信じられないかつて例のない興奮だったのではないか。これから始まる、おそらく「伝説のライヴ」と語り継がれることになるであろう一夜の目撃者になるんだという意識とざわめきが不思議なうねりを作っていた。
ほぼ定刻19:00に暗転。怒号のような歓声で包まれる。バンドメンバーが登場。御大が出る前にステージを温めるべく、ジョニー以外のバンドで演奏がスタート、遂にジョニーが呼び込まれ、ステージ袖からゆっくりと歩いて登場。会場中更なる大歓声だ。「本物だあ…」「出てきたー」といろいろなことを叫んでる人々も。ステージはジョニーを中心に、左にギター、右にベース、センター中央にドラムスというシンプルなセット。背景にはJOHNNY WINTERとロゴを斜めに入れた垂れ幕が映える。
言われていた通り、ジョニー・ウィンターは椅子に座っての演奏。いつもの帽子とブラックの上下に身を包み、そして両腕にはびっしりと入ったタトゥーが見える。ギターはヘッドレスのタイプ(レイザー)。オープニングの「ハイダウェイ」(フレディ・キングのカバー)からほとんど休みなく弾きまくり。67歳という年齢をまったく感じさせない、豪快なギタープレイと歌声に誰もが驚いたことだろう。
デビューアルバム『Johnny Winter』(1969年)に収録され、あの名盤『Live』(1971年)の一発目にも入っていた「Good Morning Little School Girl」や、”Rock'n' Roll for you!”と叫んで突入したチャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」(1969年『Second Winter』収録)。そしてジョン・レノンもカバーした「ボニー・モロニー」(1974年『Saints & Sinners』収録)など名曲はもちろん、途中でザ・ローリング・ストーンズ「ギミー・シェルター」や、クリーム「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」を挟んだり、ジミ・ヘンドリックスの得意のフレーズを挟みギターを弾きまくる。本編最後はザ・ローリング・ストーンズもカバーした「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ」(1976年『Captured Live』収録)で大興奮の中終了。
アンコールでは、遂にトレードマークのギター:ファイアーバードが登場。ファイアーバードを抱えるジョニー・ウィンター…この絵を見たかったんだよ!とその場にいた全員が思ったことだろう。ファイアーバードをボトルネックで弾きまくる姿は感無量。見事なスライド・ギターを存分に披露。そして、ラストはおなじみボブ・ディラン「追憶のハイウェイ61」(1969年『Second Winter』収録)。これもすさまじいスライドのプレイを見せつけてくれた。
堂々たるライヴ・パフォーマンス。テクニックがどうのこうの、座ってるからどうのこうのという次元ではない圧倒的な存在感に完全にノックアウト。ブルースというよりもロック色の強い演奏に皆魅了され、存分に盛り上がったと思うが、同時に「2度と観れないかもしれない」「この瞬間を絶対に見逃さない」という意識をビンビンに感じるほど、真剣にステージを凝視するオーディエンスの姿が印象的だった。
終演後楽屋にてジョニー・ウィンターはこう言ってくれた。「日本のファンはおとなしいと聞いてたけど、盛り上がってくれてびっくりしたよ。ロックン・ロールをわかってるんだね。嬉しいよ!」。
いよいよ残すところ4月16日&15日の2日間。「伝説の目撃者」となって欲しい。
photo by Toshiya Suzuki
<Johnny Winter Japan Tour 2011~Blues & Soul Carnival Special~>
4月14日(木)、15日(金)
18:00開場/19:00開演
@ZEPP東京
¥8,000(スタンディング・整理番号付き・税込)※入場時ドリンク代別途¥500
※2F席SOLD OUT
[問]M&Iカンパニー 03-5453-8899
http://www.mandicompany.co.jp/hp2011/live/johnny/johnny.html
<ジョニー・ウィンター@ZEPP TOKYO 2011年4月13日>
・Intro
・Hideaway
・Sugar Coated Love
・Boogie Real Low
・Good Morning Little School Girl
・Johnny B. Goode
・Blackjack
・All Tore Down
・Lone Wolf
・Don't Take Advantage
・Bony Maronie
・It's All Over Now
・Dust My Broom
・Highway 61 Revisited
JOHNNY WINTER BAND
・Johnny Winter(g, vo)
・Paul Nelson(g)
・Scott Spray(b)
・Vito Liuzzi(ds)
●JOHNNY WINTER紙ジャケ12タイトル
完全生産限定盤 1,995円(税込) ※2枚組 2,940円(税込)
※USオリジナルを忠実に再現した紙ジャケット仕様
※2011年最新リマスタリング
※一部タイトルにはボーナス・トラック収録予定
※書き下ろし解説/歌詞対訳付き
http://ameblo.jp/high-hopes/entry-10790937173.html
◆BARKS洋楽チャンネル