「冬にもロック・フェスを」イベントRADIO CRAZY2日目も大満足
FM802の開局20周年アニバーサリーの正真正銘ラストを飾る、ビッグな冬フェス<FM802 STILL20 ROCK FESTIVAL“RADIO CRAZY”>。その2日目が、引き続きインテックス大阪で開かれた。この日も早くから多くの熱心なロック・ファンがL-STAGEとR-STAGEという2つの会場に集結。初日と同様、若手、気鋭、実力派、個性派…と、総勢20組に及ぶアーティストたちが続々と繰り広げる熱いライブ・パフォーマンスを堪能した。
◆<FM802 STILL20 ROCK FESTIVAL“RADIO CRAZY”>2日目写真
2日目もイベントの前半は、2010年以降に活躍が期待されるアーティスト6組を紹介する「FM802 The Hottest Rock of 2010」で幕を開ける。「こんなに大勢の前でプレイするのは初めて」というバンドもいて、初々しさ、みずみずしさが際立つ演奏を聴かせていたのが印象深い。
ゴリゴリの分厚いロック・ビートをぶつけた黒猫チェルシー。遠く北海道・稚内からやってきた現役高校生バンドのGaliLeo GaliLeiも活きのいいサウンドを披露。爽快なグルーヴにキラリと光るものを感じさせたS.R.S。さながらロック職人のような個性的なパフォーマンスで会場を覚醒させていたDOES。ガーリィ系のキュートな出で立ちに危うく惑わされそうになるガールズバンドのつしまみれは、一転、会場にダイブするなどの凄まじいパフォーマンスでオーディエンスを圧倒。アッパーでキャッチーなサウンドでロック・パーティを演出してみせたTHE BAWDIESも印象に残る。いずれも、見て聴いてわくわくさせるバンドばかり。思わず唾をつけた(?)ロック・ファンも多かったはずだ。
一気に会場をホットに、かつ緊張感漂う空気に変えたのが、日本屈指のライブバンド髭(HiGE)。扇情的なロックスタイルにオーディエンスのボルテージも上がる一方。新曲「テキーラ」を披露するなど、高濃度のアルコールを味わうようなステージにファンは酔いしれた。
また、気合い、気合いで手加減一切ナシのステージを繰り広げたのがTHE イナズマ戦隊だった。ボーカル上中丈弥の上気した表情に引き込まれるファン。人間臭いロックに多くの支持を得ていた。
沖縄出身のHYは、琉球テイストのウェルカム・ソングで登場するや、フレンドリーでハートウォームなロックサウンドを次々と披露。音楽を通しての心の交流が目に見えるようなステージだった。
一転、緊張感漂うロック・アンサンブルを聴かせていたのが、中村達也(Dr)によるハイレベル・インスト・プロジェクトのLOSALIOSだ。TOKIE(B)らとの先鋭的なロック・セッションは見応え聴き応え満点だ。
白と赤の艶やかなドレスでステージに登場し、「大阪、準備できてんの~!?」と煽りながらも痛快なダンス・チューンを連発したのが地元・大阪が生んだ歌姫MINMI。情感豊かなキーボードの弾き語りを挟みつつ、興奮のパフォーマンスを見せていた。
SOUL'd OUTの人気ラッパー&ボーカルのDiggy-MO'は、DJを含むバンドスタイルで参戦。もともとHIP HOPフィールドに止まらない音楽性をアピールしていた彼が、ロックというキーワードで臨んだステージは、天下一品の速射ラップを織り交ぜながら熱いロック・アプローチが鮮烈だった。
研ぎ澄まされた感性がびんびん会場に漂うステージを繰り広げたのは浅井健一。バイオリンを含む5人編成でのライブで迎合一切ナシの硬派なステージとなった。圧倒的に男性の野太い声援が多かったのも特徴的だった。
R-STAGEでライブを行なったSalyuは、持ち味の表情豊かな歌声をたっぷりと披露した。奥行きのあるサウンドに乗る彼女のロングトーンは、さすがに聴き応え充分。誰も真似のできないファンタジックな世界観でオーディエンスの心をつかむ。
ゴージャスなムード、まるで昭和にタイムスリップしたかのような、懐かしくも艶やかなステージで会場を盛り上げたのがEGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX。ホーンセクションの音量に負けない、中納良恵のボーカルパワーはやはり圧巻。
キャッチーなビートサウンドで、エネルギッシュにオーディエンスを喜ばせていたのがNICO Touches the Walls。確かな演奏力に裏打ちされたスケール感、求心力抜群のボーカル力にファンも熱心に声援を送っていた。
気鋭のミュージシャンを従え、貫禄のステージを繰り広げたのが佐野元春&THE COYOTE BAND。キック・パフォーマンスを見せるなど、佐野元春の衰えないロック・スピリットはやはりさすがと言う他ない。
人間臭いロックを聴かせていたTHE BACK HORNも、多くの声援を受けていたバンドだ。演奏する側のバンドの魂と、体感する側のオーディエンスの魂のぶつかり合いは、まさに壮絶。雄叫びを上げる演奏にただただ引き込まれるだけだった。
いよいよそれぞれのステージでトリが登場。R-STAGEを締めくくったのは、The Birthday。硬派なライブスタイルに、漂う緊張感。ただならぬ重厚感とエネルギーを秘めたナンバーの連発にただただシビれるばかり。媚びないパフォーマンスに終始したステージは、これぞロック!と思わせるものだった。
一方、L-STAGEでは、「(イベントで)トリを務めたのは初めて。少々緊張してます」と言いながらも、持ち前の豊かな声量を存分に発揮し、オーディエンスを圧倒したSuperflyが登場。おなじみヒッピースタイルを基調としたファッションを身にまとい、凛々しさと可憐さが同居する表情を見せながら、堂々歌い上げていく越智志帆の姿は圧巻。
こうして興奮と感動、そして心地いい余韻を残し「RADIO CRAZY」が終了した。半袖Tシャツ姿とダウンジャケット姿が並んでコブシを上げる…というシーンも、やはり“冬フェス”ならではだろう。心も体も熱くさせてくれる体験にロック・ファンは大満足だった。
<FM802 STILL20 ROCK FESTIVAL“RADIO CRAZY”>
12月30日(水)12:00~
@インテックス大阪
L-STAGE:黒猫チェルシー、S.R.S、つしまみれ、髭(HiGE)、HY、MINMI、浅井健一、EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX、THE BACK HORN、Superfly
R-STAGE:GaliLeo GaliLei、DOES、THE BAWDIES、THE イナズマ戦隊、LOSALIOS、Diggy-MO'、Salyu、NICO Touches the Walls、佐野元春&THE COYOTE BAND、The Birthday
▲黒猫チェルシー |
▲DOES |
▲つしまみれ |
▲髭(HiGE) |
▲THE イナズマ戦隊 |
▲LOSALIOS |
▲MINMI |
▲浅井健一 |
▲EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX |
▲佐野元春&THE COYOTE BAND |
▲The Birthday |
▲Superfly |
2日目もイベントの前半は、2010年以降に活躍が期待されるアーティスト6組を紹介する「FM802 The Hottest Rock of 2010」で幕を開ける。「こんなに大勢の前でプレイするのは初めて」というバンドもいて、初々しさ、みずみずしさが際立つ演奏を聴かせていたのが印象深い。
ゴリゴリの分厚いロック・ビートをぶつけた黒猫チェルシー。遠く北海道・稚内からやってきた現役高校生バンドのGaliLeo GaliLeiも活きのいいサウンドを披露。爽快なグルーヴにキラリと光るものを感じさせたS.R.S。さながらロック職人のような個性的なパフォーマンスで会場を覚醒させていたDOES。ガーリィ系のキュートな出で立ちに危うく惑わされそうになるガールズバンドのつしまみれは、一転、会場にダイブするなどの凄まじいパフォーマンスでオーディエンスを圧倒。アッパーでキャッチーなサウンドでロック・パーティを演出してみせたTHE BAWDIESも印象に残る。いずれも、見て聴いてわくわくさせるバンドばかり。思わず唾をつけた(?)ロック・ファンも多かったはずだ。
一気に会場をホットに、かつ緊張感漂う空気に変えたのが、日本屈指のライブバンド髭(HiGE)。扇情的なロックスタイルにオーディエンスのボルテージも上がる一方。新曲「テキーラ」を披露するなど、高濃度のアルコールを味わうようなステージにファンは酔いしれた。
また、気合い、気合いで手加減一切ナシのステージを繰り広げたのがTHE イナズマ戦隊だった。ボーカル上中丈弥の上気した表情に引き込まれるファン。人間臭いロックに多くの支持を得ていた。
沖縄出身のHYは、琉球テイストのウェルカム・ソングで登場するや、フレンドリーでハートウォームなロックサウンドを次々と披露。音楽を通しての心の交流が目に見えるようなステージだった。
一転、緊張感漂うロック・アンサンブルを聴かせていたのが、中村達也(Dr)によるハイレベル・インスト・プロジェクトのLOSALIOSだ。TOKIE(B)らとの先鋭的なロック・セッションは見応え聴き応え満点だ。
白と赤の艶やかなドレスでステージに登場し、「大阪、準備できてんの~!?」と煽りながらも痛快なダンス・チューンを連発したのが地元・大阪が生んだ歌姫MINMI。情感豊かなキーボードの弾き語りを挟みつつ、興奮のパフォーマンスを見せていた。
SOUL'd OUTの人気ラッパー&ボーカルのDiggy-MO'は、DJを含むバンドスタイルで参戦。もともとHIP HOPフィールドに止まらない音楽性をアピールしていた彼が、ロックというキーワードで臨んだステージは、天下一品の速射ラップを織り交ぜながら熱いロック・アプローチが鮮烈だった。
研ぎ澄まされた感性がびんびん会場に漂うステージを繰り広げたのは浅井健一。バイオリンを含む5人編成でのライブで迎合一切ナシの硬派なステージとなった。圧倒的に男性の野太い声援が多かったのも特徴的だった。
R-STAGEでライブを行なったSalyuは、持ち味の表情豊かな歌声をたっぷりと披露した。奥行きのあるサウンドに乗る彼女のロングトーンは、さすがに聴き応え充分。誰も真似のできないファンタジックな世界観でオーディエンスの心をつかむ。
ゴージャスなムード、まるで昭和にタイムスリップしたかのような、懐かしくも艶やかなステージで会場を盛り上げたのがEGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX。ホーンセクションの音量に負けない、中納良恵のボーカルパワーはやはり圧巻。
キャッチーなビートサウンドで、エネルギッシュにオーディエンスを喜ばせていたのがNICO Touches the Walls。確かな演奏力に裏打ちされたスケール感、求心力抜群のボーカル力にファンも熱心に声援を送っていた。
気鋭のミュージシャンを従え、貫禄のステージを繰り広げたのが佐野元春&THE COYOTE BAND。キック・パフォーマンスを見せるなど、佐野元春の衰えないロック・スピリットはやはりさすがと言う他ない。
人間臭いロックを聴かせていたTHE BACK HORNも、多くの声援を受けていたバンドだ。演奏する側のバンドの魂と、体感する側のオーディエンスの魂のぶつかり合いは、まさに壮絶。雄叫びを上げる演奏にただただ引き込まれるだけだった。
いよいよそれぞれのステージでトリが登場。R-STAGEを締めくくったのは、The Birthday。硬派なライブスタイルに、漂う緊張感。ただならぬ重厚感とエネルギーを秘めたナンバーの連発にただただシビれるばかり。媚びないパフォーマンスに終始したステージは、これぞロック!と思わせるものだった。
一方、L-STAGEでは、「(イベントで)トリを務めたのは初めて。少々緊張してます」と言いながらも、持ち前の豊かな声量を存分に発揮し、オーディエンスを圧倒したSuperflyが登場。おなじみヒッピースタイルを基調としたファッションを身にまとい、凛々しさと可憐さが同居する表情を見せながら、堂々歌い上げていく越智志帆の姿は圧巻。
こうして興奮と感動、そして心地いい余韻を残し「RADIO CRAZY」が終了した。半袖Tシャツ姿とダウンジャケット姿が並んでコブシを上げる…というシーンも、やはり“冬フェス”ならではだろう。心も体も熱くさせてくれる体験にロック・ファンは大満足だった。
<FM802 STILL20 ROCK FESTIVAL“RADIO CRAZY”>
12月30日(水)12:00~
@インテックス大阪
L-STAGE:黒猫チェルシー、S.R.S、つしまみれ、髭(HiGE)、HY、MINMI、浅井健一、EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX、THE BACK HORN、Superfly
R-STAGE:GaliLeo GaliLei、DOES、THE BAWDIES、THE イナズマ戦隊、LOSALIOS、Diggy-MO'、Salyu、NICO Touches the Walls、佐野元春&THE COYOTE BAND、The Birthday
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FM802
黒猫チェルシー
Galileo Galilei
S.R.S
DOES
THE BAWDIES
髭
THEイナズマ戦隊
HY
LOSALIOS
MINMI
SOUL'd OUT
Diggy-MO'
浅井健一
Salyu
EGO-WRAPPIN'
NICO Touches the Walls
佐野元春
THE BACK HORN
The Birthdays
Superfly
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