[クロスビート編集部員リレー・コラム] 中嶋編「ヴァーティカル・ホライズン」
1999年にアルバム『Everything You Want』と、同タイトルのシングルが地味~にヒットしたアメリカのバンド、ヴァーティカル・ホライズンが6年ぶりの新作『Burning The Days』を出しました。誰?とお思いの方が大半でしょうが、2005年まで在籍していたオリジナル・ドラマーのエド・トスは現在ドゥービー・ブラザーズに加入しており、先月行なわれたの日本ツアーにも参加しております。
バンドとしては2003年にもアルバム『Go』を出すものの大したヒットにはならず、レーベルとの契約を終了。一発屋のイメージを背負ったまま水面下に潜伏。その間にフロントマンのマット・スキャンネルはリチャード・マークス(全米No.1ヒットを3曲放ったシンガー・ソングライター)とコラボしたりして、これまた地味~に暗躍。しばらくバンド活動からは遠ざかった後、2年前にようやく重い腰を上げてアルバム制作に着手。そしてセルフ・プロデュースで完成させたのが、本作というわけです。
もともとはカントリー・デュオだったのに、バンド編成でちょっとオルタナティヴ・ロックっぽいことをやったら売れてしまった彼らですが、キモはマットの枯れた哀愁を放つ声。それに寄り添うバックは「Everything~」の頃と比べ、アダルト・コンテンポラリー的な落ち着きのあるロック・サウンドへと進化しており、さらりと聴ける1枚です。心のどこかでトレイン、フュエル、ライフハウスあたりを愛し続けている人はぜひ聴いてみてください。
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