元ヌンチャク、向達郎率いるkamomekamome、2ndアルバム『ルガーシーガル』インタヴュー到着!

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元ヌンチャクの向達郎(Vo)率いるkamomekamomeが2年ぶりとなる2ndアルバム『ルガーシーガル』をリリースした。アクロバティックな変拍子が交錯するカオティックな演奏と向のエモーショナルな歌声が見事に融和した前作から、ヘヴィなリフを押し出したスタイルへと変貌しながらも、独自の叙情性は更に研ぎ澄まされ、唯一無二の世界観を提示している。次なる段階へと着実に進む向が新作について語ってくれた。

■「事切れ手鞠唄」フルPV

──先日復活ライヴを行ったヌンチャクのことも今回のアルバムにも関連してくるのかなとも思うんですが、まずはヌンチャクの再結成の経緯を教えてもらえますか?

向達郎(以下、向):まず、(ヌンチャクの)ボックス・セットが出るって話が上がり、その一貫でライヴをやってみないかって話になったんです。で、没10周年ってこともあって、じゃあ集まってみようかなって感じでしたね。それまで音信不通だったメンバーもいたんですけど、たまたま偶然会って、それで全員に連絡することができたんです。で皆、二つ返事で“いいよ”みたいな感じだったから、じゃあやってみましょうかっていう、そんな感じですね。

──今後はどうなるんですか?

向:ヌンチャクはやんないですね、もう。

──ヌンチャクの再結成を今、できたというのも、やっぱりkamomekamomeが活動を始めてアルバムを出してということがあったからというのもあるんじゃないですか?

向:うん、そうですね。かなり自信が出てきたというか、kamomeが今、すごい自信があるバンドだから。だから俺も再結成ライヴに関して首を縦に振れたというか。そこは大きいですね。たぶん、kamomeをやってることに納得できてなかったら、ヌンチャクはやんないと思うんですよ。そこは大きく関連してるとは思いますね。

──やっぱりコアとなるものがあるから、周囲の部分は変わっていっても差し支えないという感じなんですかね。

向:うん、差し支えはないですね。自分が創作活動をしていく上では。俺はやっぱり自分のことを信じるしかないし、自信も出てきたし。まだ続けていこうと思ってるんで。

──kamomekamomeのアルバムの制作時期がヌンチャクの復活と並行してたりして、なんらかの影響を及ぼしたということはありますか?

向:それは特にはないですね。

──では、ヌンチャクの復活に関わらず、今回のアルバムを作り始める頃には曲は揃ってた感じですか?

向:まぁ、10曲中の何曲かはあって、形になってないのもありましたけれども。今回、2ndアルバムを作るにあたって一応目標を立ててあって、とりあえずリフものにしたいというのがあって。そういったところでは曲としてはイメージはできてたんで。

──変拍子を駆使してものすごく高度に構築された1stを作ったことで“これだけできる”って自信ができて、そこから後戻りという形というわけでもないんですよね。

向:そうですね。お客さんにも普通にノッてもらいたいみたいな感じもあって(笑)。

──ハードコア的な速いビートということに関しても同じ意図なんでしょうか?

向:そうですね。でも、よく聴いていただければ解るんですけど、普通の2ビートではない。実は今回の方がもっと複雑で、もっと緻密でもあったりするんです。でも、2ビートが助けてくれてたり、あとヴォーカルでそう聞こえないようにしてたりとかしてる部分があるから、そう聞こえないだけであって。かつ4つ打ち主体のものが一番俺たちにハマってるなって。やっぱり、普通の2ビートではつまんないから、2ビートでも色々とアレンジを加えて、かつ4つ打ちでもアレンジを加えてみたいな感じになりましたね。

──4つ打ちということでは、前作からの流れもありそうですね。1stでは打ち込みでやっていた部分を生身でやるような。

向:そうですね、でも元々あれも全部、生ドラムから作ってるものだったから、ノリは変わんなかったです。

──実はメロディっていう部分でも、ヌンチャクの頃からでもブレてないのかもしれないですね。

向:やもするとそうかもしれないですね。歌を上手く歌おうとか、そういうところはやっぱり変わってきましたけど。もうちょっと上手く歌いたいなとか。基本はやっぱ変わってないのかな。

──そういう意味ではkamomeって歌ものといってもいいかもしれないですね。変拍子のヘヴィなリフがあっても“歌ありき”というところが前提にあるような。

向:そうですね。

──どこから切ってもおいしいですね。ハードコア的な視点でもすごくクオリティが高いことをやっていて、歌を取ってもそうだし。例えばギターの弾き語り的な形でも聴かせられるものじゃないかと思うんですが。

向:ああ、やってみたいですね。でも、まだそこまで自信ないですね(笑)。やっぱり周りがちょっとうるさくないと(笑)。

──アルバム・タイトルは一見、回文ですけども、アルファベット表記だとドイツの拳銃メーカーの名前が入ってるわけですね。

向:そうですね。でも、最初は全然考えてなくて、“シーガル”って付けたいってのはあって、それで逆から読んでも“ルガーシーガル”だし、これでいいかなみたいな(笑)。全然意味はまったくない感じなんですけど。

文●Keishi Kawakami


<2nd album "LUGER SEAGULL" Release Tour>
12/02(日)心斎橋・CLUB DROP
12/03(月)名古屋・HUCK FINN
12/09(日)渋谷・LUSH
12/14(金)山形・SANDINISTA
12/16(日)仙台・BIRDLAND
12/22(土)小岩・eM SEVEN
12/30(日)柏・ALIVE
1/19(土)熊谷・BLUEFOREST
1/20(日)千葉・LOOK
2/01(金)那覇・SAKURAZAKA CENTRAL
2/02(土)宜野湾・K-MIND
2/03(日)古座・SEVENTH HEAVEN
2/09(土)高崎・TRUST55
2/10(水)いわき・CLUB SONIC


■「事切れ手鞠唄」フルPV

■オフィシャル・サイト http://sound.jp/kamomekamome/
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