過激セクシー路線の後藤真希がとうとう直球勝負に!!───新曲「シークレット」(前編)

後藤真希が4月11日にリリースする「シークレット」。前々作「ガラスのパンプス」、前作「SOME BOYS! TOUCH」とダンサブルで過激にセクシーな路線が続き、“はたして今回の曲ではどこまで行っちゃうのか”と期待を膨らませていたファンも多いことだろう(もちろん私もそのひとりだ)。しかし、それは意外なところから覆されてしまう。
バラードなのだ。
今回の新曲は、ピアノの繊細なタッチから。そしてシンセベースがその旋律に絡み合い、さらにその上に後藤真希のヴォーカルが被さる。上モノのシンセサウンドはあるものの、音数は決して多くなく、全面に後藤のヴォーカルが押し出されたアレンジ。ちなみにアレンジャーは田中直。平井堅や伊藤由奈、BoAといったヴォーカリストの楽曲のアレンジに長けており、まさにこの曲のような、声を全面に出すアレンジを得意とする。つまり今回の聴きどころは、完全に後藤のヴォーカルということになる。
ヴォーカリストが声を全面に押し出すとはどういうことか? 以前、CHAGE and ASKAのASKAが「Sons and Daughters ~それより僕が伝えたいのは」というアカペラ主体の楽曲のライナーノーツでこう語っている。
<たとえばプロのピッチャーが速球ストレートで三振を取りたがるように /
ヴォーカリストも肉声だけで表現することに魅力を感じることってあるんですよ。>
(アルバム『RED HILL』より)
ここで取り上げたのは、あくまでアカペラについてのASKAのコメントであり、今回の後藤とは若干状況は異なる。しかし、後藤の“声を聴かせる”この「シークレット」という楽曲は、ASKAが<プロのピッチャーが速球ストレートで三振を取りたがる>と表現した“アカペラ”と、感覚的には近いものがあるのではないだろうか。ということはつまり、後藤真希(とつんく♂)は、プロのピッチャーがストレートで勝負するように、ヴォーカリストとして直球ド真ん中の真っ向勝負に出たといえるかもしれない。特に最近はセクシーになり、ヴィジュアル面が取り沙汰されることの多い彼女だが、元々、そのヴォーカリストとしての才能は突飛しており、ゆえにデビュー直後からモーニング娘。のエースとしても活躍できた。今回の楽曲は、そんな彼女のストレートな歌声に酔いしれることができる仕上りとなっている。
実際に曲を聴いてみると、後藤に圧倒され、思わず息を呑んでしまうだろう。苦しくて、だ。彼女の歌声を通して、こちらの呼吸が浅くなってしまうほどに、詞の世界観が迫ってくるのがわかるはずだ。
<人はいつでも / 寂しがりやだけれど / 孤独を乗り越え大人へと進む>
<今宵 あなたと / 愛し合った本能は / わたしだけの秘密なのよ>
⇒ 「過激セクシー路線の後藤真希がとうとう直球勝負に!!(後編)」に続く!
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