オフスプリング、ジャパン・ツアー最終公演レポート

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2004年の来日時に日本武道館公演を行ない、マーチングバンド90名を登場させるなど大物ぶりを見せつけたオフスプリング。2005年6月にリリースした初のベストアルバム『グレイテスト・ヒッツ』をひっさげ、10月に再び来日し、ジャパン・ツアーを行なった。なんと今回は原点回帰のクラブ・ツアーということで、キャパシティの小さい会場を中心に実施。ファンにはうれしすぎるこのツアー、どの会場もチケットはソールド・アウトだったが、10/20にZepp Tokyoにて追加公演が行なわれたので、幸運にも観ることができた。

最終公演となる20日は本ツアーで共演したオープニング・アクトのアクアバッツは不在とのこと。会場の中に入るとファンのみんなが今か今かとその時を待っている。ファン層は10代後半~30代前半が主といったところだろうか。開演予定時間から30分ほど経ったところで、オープニングナンバー「アメリカーナ」のドラム音が響き出す。暗がりの中、眩しい光の中に現れたドラマーのアトムの姿が見えると、会場は大興奮。メンバーが次々と登場し、最後にデクスター(Vo)が現れると同時に歓声があがる。オーディエンスは腕を振り上げ、カラダをめいっぱいジャンプさせる。“ya,ya,ya,ya,yaー!”の掛け声とともに「All I Want」に突入。2曲目で既に汗ばみ始めるほど会場は熱気に溢れている。3曲目は1994年に大ヒットさせた「カム・アウト・アンド・プレイ」でさらにヒートアップ。新曲「キャント・リピート」を披露した後も、休ませるつもりはサラサラないといった感じで、次々と盛り上がるナンバーを続ける。

メンバーの中でも目立つ存在のヌードルズ(G)は、ドラムセットの台に上がってギターを掻き鳴らしたり、ギターを肩に担いで弾いたりと派手なパフォーマンスを披露。それとは対象的に淡々とベースを弾くグレッグK(B)は、正確にリズムを刻んでいく。ネックの部分が青く光るベースを使い、それとなく色で演出をする。そして力強く、ときには軽やかにドラムを叩くアトム。間髪入れずに曲を演奏していくタフさは脱帽ものだ。演奏中にスティックが滑って飛んでいくこともあったが、次の瞬間には新しいスティックを持って何事もなかったように叩き続ける姿は本当にかっこよかった。MCは少なめにテンポよくライヴを進めていくデクスターは、声の張りもよく、最終日も絶好調のようだ。盛り上がるオーディエンスを眺めては、ニコニコとうれしそうに歌う。ときにはステージの上でピョンピョンと跳ねながらギターを弾くなど、本当に楽しそうだった。

ライヴも終盤に差し掛かってきたところで、デクスターがギターをアコースティックギターへ持ち替え「ホワイ・ドント・ユー・ゲット・ア・ジョブ?」を演奏する。「プリティ・フライ」ではオーディエンスも“アハ~ン、アハ~ン”の声とともにクネクネ踊る。アンコールでは「(キャント・ゲッマイ)ヘッド・アラウンヂュー」、「ワン・ファイン・デイ」、「ザ・キッズ・アーント・オールライト」を演奏し、最後まで気の抜けない勢いのあるライヴとなった。今回のクラブ・ツアーは、改めてオフスプリングの良さを知らしめる、いいライヴとなったのではないだろうか。

なお、今回もソニー・ミュージック公式ウェブサイト内のMOSHERS DELIGHTにて「ライヴで聴きたい曲」を一般募集する企画があったが、リクエストの多かった曲は5、6曲目あたりに演奏していたとのこと。あなたのリクエストした曲は反映されていたかな?

Photo/YOSHIKA HORITA

<THE OFFSPRING JAPAN TOUR 2005 10/20 ZEPP TOKYO>
1.Americana
2.All I Want
3.Come Out And Play(Keep ’Em Separated)
4.Can’t Repeat
5.Meaning Of Life
6.Original Prankster
7.Long Way Home
8.Walla Walla
9.The Worst Hang Over Ever
10.Have You Ever
11.Bad Habit
12.Gotta Get Away
13.Da Hui
14.Hit That
15.Why Don’t You Get A Job?
16.Staring At The Sun
17.What Happened To You
18.Pretty Fly(For A White Guy)
19.Want You Bad
<アンコール>
20.(Can’t Get My)Head Around You
21.One Fine Day
22.The Kids Aren’t Alright
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