コルグ、2011年秋の新製品を発表 microARRANGERほか、VOX、Warwickの新製品続々、話題のKemper、Reason 6も登場
コルグは、9月15日、2011年秋の新商品内覧会を開催、コルグ製品をはじめ、輸入販売を手がけるVOX、Warwick、Propellerheadなどの新製品を関係者向けに披露した。
●KRONOSのサウンド・ライブラリーが多数リリース、システム・バージョン1.5も登場、
最初に紹介されたのが、9つの音源を一体化した新世代ニュージック・ワークステーション「KRONOS」関連のニュース。10月中旬リリースのシステム・バージョン1.5(登録ユーザーは無償ダウンロード)により、プログラムなどのユーザー・バンク拡張、マルチ・サンプルおよびサンプル数の拡張、追加メモリー対応などの新機能が追加される。また、パソコン用エディターも新たに用意。さらにmicroKEYやnanoPAD2などのUSB MIDIコントローラーの接続もサポートする。同社のOASYSに搭載されていたもののKRONOSでは搭載されなかったパッドが、アップデートにより追加できるというわけだ。USB MIDIコントローラーは、初代nanoシリーズなども動作可能とのこと。
専用の追加音色ライブラリーのリリースも大きなトピック。第1弾は、10月中旬に全世界共通(日本語対応)で、KORG.COMよりダウンロード販売を予定。PCM拡張を伴うEXsシリーズとPCM拡張を伴わないKRSシリーズのラインナップを用意。マイケル・ジャクソンとの共演で知られるRicky Lawsonによる「EXs10 Ricky Lawson's“West Coast” Drums」($249)、ロックやフュージョン、アフロキューバンなどステップ入力では次元できないヒューマンフィーリング溢れるドラムパターンを200個収録した「KRS-01“Pro Grooves” by David“Fingers”Haynes」($59)、弦の物理モデリング音源STR-1とVPMシンセシス音源MOD-7を使い、よりシンセサウンドらしさを追究した氏家克典氏らによる「KRS-02 STR-1/MOD-7 Phase II」($59)、エレクトロハウス、ダブステップなどを中心にフレーズパターンも収録した「KRS-03 Nu Electro」($59)、アーティキュレーションも多彩なストリングス「EXs11 Legendary Strings」など、いずれも魅力的な新サウンドが紹介された。
▲KRONOSはnanoPAD2とSystem Version 1.5で使用可能となるエディターが稼働したMac Bookとともに展示。写真右はエディターの画面。
●高級感溢れるブラック・カラーのカラバリが新登場、デジタルピアノSP-250 BK
デジタルピアノ「SP-250」には、新カラー・バリエーション「SP-250 BK」が追加。音の表情を細部にわたるまでとらえ、タッチによる音の違いも2段階収録したPCM音源、連打性に優れたRH3鍵盤、12種のピアノ音源+オルガン、クラビ、ストリングスなど30音色を内蔵、豊かな響きのバスレフ・スピーカー搭載といった基本性能はそのままに、新たなカラーリングが施されている。スタンドや譜面台もブラックに統一され、スタイリッシュなデザインとなっている。9月23日発売で価格はオープンプライス。
●電池駆動もOKのモバイル・モニター・アンプMMA130
「MMA130」は2系統マイク/ライン入力と、エレアコ/ベースの接続も可能な2系統ライン入力の計4チャンネル・ミキサー搭載のモバイル・モニター・アンプ。縦置き・横置き両方に対応できるボディ形状、AC電源に加え、単2形乾電池6本で約12時間、12本で最長24時間駆動(ECO MODE時)でき、電池駆動でも105dBを超える新開発アンプ電源回路と高能率スピーカーを採用するのもポイント。WAVEDRUMなどの楽器に電源供給可能なDC9Vアウト端子装備といった特徴も備える。価格は39,900円で9月23日発売。
●VOXからはamPlugニューモデル、現代に蘇った伝説のワウ・ペダルほかアンプも多数登場
最も多かったのがVOXの新製品。まずは、ヘッドホン・ギター・アンプ「amPlug」シリーズから2製品。強烈ハイゲイン・サウンドを再現し、BRIGHT/THICKのモード切替も可能、ベースとなるアンプのルックスまでコンパクトに再現した「Night Train」と、誰もがハマる定番クリーン・サウンドに、コーラス・エフェクターを搭載した「Twin」が登場。いずれも4,935円で10月8日発売。
▲冒頭ではマネージング・ディレクターのIan Doggett氏が登場、「短期間でVOXの売上が伸び、ブランドの価値が高まってきている。今後さらに製品を多く予定しているのでご愛顧を」と挨拶。amPlugは既存ラインナップ同様、ブリスターパッケージでの販売。左からNight Train、Twin。
伝説のワウ・ペダル「V846」を現代の技術力でよみがえらせたのが「V846-HW」。プリント基板を一切使用しない、タレットボード・ハンド・ワイヤード配線を採用した究極のワウ・ペダルだ。バイパス時の音質劣化を最小限に留めるトゥルー・バイパス回廊を採用、V846特有のサウンドを再現するヴィンテージ仕様のHaloタイプ・インダクター、より繊細なコントロールを可能にし、耐久性にも優れた新開発のVOXオリジナル・ポットなど、見どころの多い製品になっている。10月23日発売で価格は26,250円。
▲耐久性と踏み心地に優れたカーリング製フット・スイッチと堅牢なスイッチ・クラフト製ジャックを備えたV846-HW。その中身はプリント基板が一切使われていない。
▲左からVTX150 Neodymium、VTX300 Neodymium、AC15C2 TWIN。VTX300はスタック・コンボ・アンプ・システムでフットコントローラーが付属。 モデリングアンプには「Valvetronix Proシリーズ」として、「VTX150 Neodymium」「VTX300 Neodymium」が登場。いずれも44種のアンプ・モデルと25種のエフェクトとノイズ・リダクションを装備。スピーカーは、VOX NeoDogネオジウム・スピーカー(Celestion社製12インチ8Ω)。VTX300は世界限定120台のスタック・コンボ・アンプ・システムで、専用スピーカーキャビネットV112-NE、フットコントローラーVC12SVが付属。発売はいずれも10月8日で、価格は84,000円と136,500円。
カスタム・シリーズには「AC15C2 TWIN」が登場。よりパワフルなサウンドが得られる2スピーカー・タイプで、出力は15W、Celestion製G12M Greenback 12インチ・スピーカー(8Ω)×2を搭載する。発売は11月13日で、105,000円。
アコースティックギター、ウクレレ用には、クラスA仕様のオール・チューブ・アンプ「AGA4-AT」がラインナップ。4W出力、プリ・アンプに12AX7、パワー・アンプEL84を配している。VOXカスタム6.5インチ・フルレンジ・スピーカー搭載でハイファイ・サウンドを実現するほか、高品位リヴァーブも搭載。外部入力AUX IN装備でMP3プレーヤーなどの演奏をバックにジャム演奏することも可能。6kgの軽量コンパクト設計もうれしい。10月23日発売で価格は29,925円。内覧会では海田明裕氏によるアコースティックギター&ウクレレの演奏も披露。「操作はトーン&ボリュームでシンプルなのがいい、低音も無理なく出る」「30人くらいのライブならこれ1台で十分」とコメントした。
●Recordとの統合が果たされ、さらに進化したReason6がついに登場
Propellerheadからは「Reason6」が登場する。複数のシンセサイザー、サンプラーを統合した音楽制作プラットフォームとして誕生したReasonは、新バージョン6において、レコーディングソフトの「Record」とついに統合。パッケージは通常版のほか、必要な機能を厳選し、より使いやすいものをめざしつつ、トラック数の制限などの妥協は一切なしの「Reason Essentials」(以上、10月5日発売)、そして専用設計の2イン2アウトのオーディオインターフェイス「Balance」をバンドルした「Balance with Reason Essentials」(10月23日)がラインナップされる。Balance使用時には、レベルを低い音も同時録音することでクリップを防ぐ新機能が利用できるのがポイント。価格はいずれもオープンプライス。新バージョンが待てないという人には、10月31日までの優待アップグレード・キャンペーンが開催中だ。
▲レコーディングもサポートしたReason6。新登場のBalanceはメイン出力とヘッドフォン出力を個別にレベル調整可能。4ライン入力に加え、2ギター入力、2マイク入力も備える。
●プロファイリング・テクノロジーでビンテージ・アンプを再現するKemper
KIDで新たに国内での取り扱いが開始されるのがKemper「Kemper Profileing Amplifier」。「プロファイリング・テクノロージ」によりアンプの音響的な特徴を忠実にとらえることを実現するいう風変わりな製品だ。アンプの出音をマイクで収録、それをプロファイリングすることで、従来のモデリング・テクノロジーではとらえきれなかったハイゲイン時の真空管が生み出す複雑な倍音成分や奥行きが再現できるというのがウリ。プロファイルしたアンプがコンボ・アンプでも、アンプとキャビネットそれぞれに独立した成分としてとらえるので、あらゆるアンプ/キャビネットの組み合わせを再現することが可能。プロファイリング後に信号の歪みの特徴のみを抜き出し、アンプ・セクションとして独立させ、真空管の特性を変化させるなど、新たな味付けも可能。さらにオーバードライブやディストーションなどのストンプ・ボックス、コンプ、リバーブ、ディレイ、ロータリー・スピーカー・エミュレーションといった多彩なエフェクトも装備する。ビンテージ・アンプ好きにはたまらない仕様のKemper。デモ会場では、Marshallのアンプをプロファイリングして再現するという実演も行われていた。発売は12月予定、価格は未定。
●WarwickからHellborgのシステムをベースにしたWAシリーズ、コンパクトなコンボBCシリーズ多数
ベースアンプでおなじみのWarwickからはHellborg Amplification Systemをベースに開発され、多くのベース・プレーヤーを魅了したというWAシリーズと、コンパクトサイズながらしっかりと耳に届くコンボ・アンプBCシリーズが登場。初心者からプロまで対応、クオリティの高いままリーズナブルに仕上げたと紹介された。発売はいずれも11月を予定。
WAシリーズは視覚的にわかりやすく、より立体的なサウンドを調整できる10バンドEQ、ベース、トレブル・コントロール、調節可能なコンプ内蔵のヘッドアンプWA300(45,000円)、WA300s(60,000円)、WA600(70,000円)、WA600s(85,000円)がラインナップ。キャビネットにはWCA115(43,000円~)、WCA410(53,000円~)がそれぞれ4モデル用意される。
BCシリーズは、リハーサル・ルームでもステージでも、またモニターとしても最適なコンボ・アンプ。機械音がまったく発生しないDDL(Dynamic Distortion Limiter)を採用する。BC20(15,000円)、BC40(23,000円)、BC80(30,000円)、BC150(60,000円)、BC300(85,000円)の5機種がラインナップされる。
▲Warwickベースアンプの開発者であり、プロベーシストでもあるJonas Hellborg氏がベースの演奏を披露。右の写真は奥がWA&WCAシリーズ、手前の小型アンプがBCシリーズ。
●プロからホームユースまで対応、一体型本格的DJシステムstanton SCS.4DJ
DJシステムのstantonからはSCS.4DJが登場。トップパネルにUSBコネクタを用意するほか、底面カバー内にUSB接続のHDDも搭載可能。複数の大容量ストレージ・デバイスから2つのトラックをダイレクトにプレイ、ミックスができる。テンポとビート・グリッドの自動算出機能でカンタンに同期が可能、2つのトラックの周波数波形表示と、ビートマッチングをカンタンにする4.3インチの高解像度ワイドスクリーンLCDも大きな魅力。さらにプレイ中のミックスを直接WAVファイルとして録音することもできる。スタンドアローンでのプレイが可能なほか、USB MIDIコントローラーとしても動作するので、PC DJにも対応する。9月23日発売、73,500円。
●コンパクトでバンドシーンにも対応する作曲アシスト・キーボードmicroARRANGER
内覧会の最後に、最も多くの時間が割かれたのがコルグの最新キーボード「microARRANGE」だ。パネル上のダンス、バラードなどの好みのスタイルを選び左手でコードを抑えれば伴奏がスタート、あとはメロディを弾くだけで曲のイメージが楽曲になる。鍵盤がほとんど弾けなくても曲づくりができるというわけだ。鍵盤はミニ61鍵で本体もコンパクト。スピーカー搭載で気軽に楽しめるのもうれしいところ。662音色+33ドラム・キット、89のエフェクト搭載で、バンドでも使える高品位サウンドが揃っている。バックトラック用のバッキング・シーケンサーと本格的な曲づくりに対応するソング・シーケンサーを搭載。SD/SDHCカード対応で、新しい追加スタイルの供給(最大48スタイルまで追加可能)や、パソコンのDAWへの取り込みにも利用可能となっている。11月23日発売で価格は52,500円。
内覧会のラストを飾ったのはミトカツユキ氏による、microARRANGERでのピアノやクラビ、ブラスを中心としたファンキーな演奏とソウルフルなボーカル。VOXのギター&アンプ、Warwickのベース&アンプ、2BOX DrumIt Fiveによるドラムというバンド編成での演奏もあり、来場者を盛り上げた。
◆KORG KRONOS 製品詳細ページ
◆KORG SP-250 製品詳細ページ
◆KORG MMA130 製品詳細ページ
◆VOX VTX-150 Neodymium 製品詳細ページ
◆VOX VTX-300 Neodymium 製品詳細ページ
◆VOX AC15C2 TWIN 製品詳細ページ
◆VOX AGA-4AT 製品詳細ページ
◆Propellerhead Reason 製品詳細ページ
◆Kemper 製品詳細ページ(英語)
◆Warwick WAシリーズ 製品詳細ページ
◆Warwick WCAシリーズ 製品詳細ページ
◆Warwick BCシリーズ 製品詳細ページ
◆stanton SCS.4DJ 製品詳細ページ
◆KORG microARRANGER 製品詳細ページ
◆コルグ
◆BARKS 楽器チャンネル
●KRONOSのサウンド・ライブラリーが多数リリース、システム・バージョン1.5も登場、
最初に紹介されたのが、9つの音源を一体化した新世代ニュージック・ワークステーション「KRONOS」関連のニュース。10月中旬リリースのシステム・バージョン1.5(登録ユーザーは無償ダウンロード)により、プログラムなどのユーザー・バンク拡張、マルチ・サンプルおよびサンプル数の拡張、追加メモリー対応などの新機能が追加される。また、パソコン用エディターも新たに用意。さらにmicroKEYやnanoPAD2などのUSB MIDIコントローラーの接続もサポートする。同社のOASYSに搭載されていたもののKRONOSでは搭載されなかったパッドが、アップデートにより追加できるというわけだ。USB MIDIコントローラーは、初代nanoシリーズなども動作可能とのこと。
専用の追加音色ライブラリーのリリースも大きなトピック。第1弾は、10月中旬に全世界共通(日本語対応)で、KORG.COMよりダウンロード販売を予定。PCM拡張を伴うEXsシリーズとPCM拡張を伴わないKRSシリーズのラインナップを用意。マイケル・ジャクソンとの共演で知られるRicky Lawsonによる「EXs10 Ricky Lawson's“West Coast” Drums」($249)、ロックやフュージョン、アフロキューバンなどステップ入力では次元できないヒューマンフィーリング溢れるドラムパターンを200個収録した「KRS-01“Pro Grooves” by David“Fingers”Haynes」($59)、弦の物理モデリング音源STR-1とVPMシンセシス音源MOD-7を使い、よりシンセサウンドらしさを追究した氏家克典氏らによる「KRS-02 STR-1/MOD-7 Phase II」($59)、エレクトロハウス、ダブステップなどを中心にフレーズパターンも収録した「KRS-03 Nu Electro」($59)、アーティキュレーションも多彩なストリングス「EXs11 Legendary Strings」など、いずれも魅力的な新サウンドが紹介された。
▲KRONOSはnanoPAD2とSystem Version 1.5で使用可能となるエディターが稼働したMac Bookとともに展示。写真右はエディターの画面。
●高級感溢れるブラック・カラーのカラバリが新登場、デジタルピアノSP-250 BK
デジタルピアノ「SP-250」には、新カラー・バリエーション「SP-250 BK」が追加。音の表情を細部にわたるまでとらえ、タッチによる音の違いも2段階収録したPCM音源、連打性に優れたRH3鍵盤、12種のピアノ音源+オルガン、クラビ、ストリングスなど30音色を内蔵、豊かな響きのバスレフ・スピーカー搭載といった基本性能はそのままに、新たなカラーリングが施されている。スタンドや譜面台もブラックに統一され、スタイリッシュなデザインとなっている。9月23日発売で価格はオープンプライス。
●電池駆動もOKのモバイル・モニター・アンプMMA130
「MMA130」は2系統マイク/ライン入力と、エレアコ/ベースの接続も可能な2系統ライン入力の計4チャンネル・ミキサー搭載のモバイル・モニター・アンプ。縦置き・横置き両方に対応できるボディ形状、AC電源に加え、単2形乾電池6本で約12時間、12本で最長24時間駆動(ECO MODE時)でき、電池駆動でも105dBを超える新開発アンプ電源回路と高能率スピーカーを採用するのもポイント。WAVEDRUMなどの楽器に電源供給可能なDC9Vアウト端子装備といった特徴も備える。価格は39,900円で9月23日発売。
●VOXからはamPlugニューモデル、現代に蘇った伝説のワウ・ペダルほかアンプも多数登場
最も多かったのがVOXの新製品。まずは、ヘッドホン・ギター・アンプ「amPlug」シリーズから2製品。強烈ハイゲイン・サウンドを再現し、BRIGHT/THICKのモード切替も可能、ベースとなるアンプのルックスまでコンパクトに再現した「Night Train」と、誰もがハマる定番クリーン・サウンドに、コーラス・エフェクターを搭載した「Twin」が登場。いずれも4,935円で10月8日発売。
▲冒頭ではマネージング・ディレクターのIan Doggett氏が登場、「短期間でVOXの売上が伸び、ブランドの価値が高まってきている。今後さらに製品を多く予定しているのでご愛顧を」と挨拶。amPlugは既存ラインナップ同様、ブリスターパッケージでの販売。左からNight Train、Twin。
伝説のワウ・ペダル「V846」を現代の技術力でよみがえらせたのが「V846-HW」。プリント基板を一切使用しない、タレットボード・ハンド・ワイヤード配線を採用した究極のワウ・ペダルだ。バイパス時の音質劣化を最小限に留めるトゥルー・バイパス回廊を採用、V846特有のサウンドを再現するヴィンテージ仕様のHaloタイプ・インダクター、より繊細なコントロールを可能にし、耐久性にも優れた新開発のVOXオリジナル・ポットなど、見どころの多い製品になっている。10月23日発売で価格は26,250円。
▲耐久性と踏み心地に優れたカーリング製フット・スイッチと堅牢なスイッチ・クラフト製ジャックを備えたV846-HW。その中身はプリント基板が一切使われていない。
▲左からVTX150 Neodymium、VTX300 Neodymium、AC15C2 TWIN。VTX300はスタック・コンボ・アンプ・システムでフットコントローラーが付属。
カスタム・シリーズには「AC15C2 TWIN」が登場。よりパワフルなサウンドが得られる2スピーカー・タイプで、出力は15W、Celestion製G12M Greenback 12インチ・スピーカー(8Ω)×2を搭載する。発売は11月13日で、105,000円。
アコースティックギター、ウクレレ用には、クラスA仕様のオール・チューブ・アンプ「AGA4-AT」がラインナップ。4W出力、プリ・アンプに12AX7、パワー・アンプEL84を配している。VOXカスタム6.5インチ・フルレンジ・スピーカー搭載でハイファイ・サウンドを実現するほか、高品位リヴァーブも搭載。外部入力AUX IN装備でMP3プレーヤーなどの演奏をバックにジャム演奏することも可能。6kgの軽量コンパクト設計もうれしい。10月23日発売で価格は29,925円。内覧会では海田明裕氏によるアコースティックギター&ウクレレの演奏も披露。「操作はトーン&ボリュームでシンプルなのがいい、低音も無理なく出る」「30人くらいのライブならこれ1台で十分」とコメントした。
●Recordとの統合が果たされ、さらに進化したReason6がついに登場
Propellerheadからは「Reason6」が登場する。複数のシンセサイザー、サンプラーを統合した音楽制作プラットフォームとして誕生したReasonは、新バージョン6において、レコーディングソフトの「Record」とついに統合。パッケージは通常版のほか、必要な機能を厳選し、より使いやすいものをめざしつつ、トラック数の制限などの妥協は一切なしの「Reason Essentials」(以上、10月5日発売)、そして専用設計の2イン2アウトのオーディオインターフェイス「Balance」をバンドルした「Balance with Reason Essentials」(10月23日)がラインナップされる。Balance使用時には、レベルを低い音も同時録音することでクリップを防ぐ新機能が利用できるのがポイント。価格はいずれもオープンプライス。新バージョンが待てないという人には、10月31日までの優待アップグレード・キャンペーンが開催中だ。
▲レコーディングもサポートしたReason6。新登場のBalanceはメイン出力とヘッドフォン出力を個別にレベル調整可能。4ライン入力に加え、2ギター入力、2マイク入力も備える。
●プロファイリング・テクノロジーでビンテージ・アンプを再現するKemper
KIDで新たに国内での取り扱いが開始されるのがKemper「Kemper Profileing Amplifier」。「プロファイリング・テクノロージ」によりアンプの音響的な特徴を忠実にとらえることを実現するいう風変わりな製品だ。アンプの出音をマイクで収録、それをプロファイリングすることで、従来のモデリング・テクノロジーではとらえきれなかったハイゲイン時の真空管が生み出す複雑な倍音成分や奥行きが再現できるというのがウリ。プロファイルしたアンプがコンボ・アンプでも、アンプとキャビネットそれぞれに独立した成分としてとらえるので、あらゆるアンプ/キャビネットの組み合わせを再現することが可能。プロファイリング後に信号の歪みの特徴のみを抜き出し、アンプ・セクションとして独立させ、真空管の特性を変化させるなど、新たな味付けも可能。さらにオーバードライブやディストーションなどのストンプ・ボックス、コンプ、リバーブ、ディレイ、ロータリー・スピーカー・エミュレーションといった多彩なエフェクトも装備する。ビンテージ・アンプ好きにはたまらない仕様のKemper。デモ会場では、Marshallのアンプをプロファイリングして再現するという実演も行われていた。発売は12月予定、価格は未定。
●WarwickからHellborgのシステムをベースにしたWAシリーズ、コンパクトなコンボBCシリーズ多数
ベースアンプでおなじみのWarwickからはHellborg Amplification Systemをベースに開発され、多くのベース・プレーヤーを魅了したというWAシリーズと、コンパクトサイズながらしっかりと耳に届くコンボ・アンプBCシリーズが登場。初心者からプロまで対応、クオリティの高いままリーズナブルに仕上げたと紹介された。発売はいずれも11月を予定。
WAシリーズは視覚的にわかりやすく、より立体的なサウンドを調整できる10バンドEQ、ベース、トレブル・コントロール、調節可能なコンプ内蔵のヘッドアンプWA300(45,000円)、WA300s(60,000円)、WA600(70,000円)、WA600s(85,000円)がラインナップ。キャビネットにはWCA115(43,000円~)、WCA410(53,000円~)がそれぞれ4モデル用意される。
BCシリーズは、リハーサル・ルームでもステージでも、またモニターとしても最適なコンボ・アンプ。機械音がまったく発生しないDDL(Dynamic Distortion Limiter)を採用する。BC20(15,000円)、BC40(23,000円)、BC80(30,000円)、BC150(60,000円)、BC300(85,000円)の5機種がラインナップされる。
▲Warwickベースアンプの開発者であり、プロベーシストでもあるJonas Hellborg氏がベースの演奏を披露。右の写真は奥がWA&WCAシリーズ、手前の小型アンプがBCシリーズ。
●プロからホームユースまで対応、一体型本格的DJシステムstanton SCS.4DJ
DJシステムのstantonからはSCS.4DJが登場。トップパネルにUSBコネクタを用意するほか、底面カバー内にUSB接続のHDDも搭載可能。複数の大容量ストレージ・デバイスから2つのトラックをダイレクトにプレイ、ミックスができる。テンポとビート・グリッドの自動算出機能でカンタンに同期が可能、2つのトラックの周波数波形表示と、ビートマッチングをカンタンにする4.3インチの高解像度ワイドスクリーンLCDも大きな魅力。さらにプレイ中のミックスを直接WAVファイルとして録音することもできる。スタンドアローンでのプレイが可能なほか、USB MIDIコントローラーとしても動作するので、PC DJにも対応する。9月23日発売、73,500円。
●コンパクトでバンドシーンにも対応する作曲アシスト・キーボードmicroARRANGER
内覧会の最後に、最も多くの時間が割かれたのがコルグの最新キーボード「microARRANGE」だ。パネル上のダンス、バラードなどの好みのスタイルを選び左手でコードを抑えれば伴奏がスタート、あとはメロディを弾くだけで曲のイメージが楽曲になる。鍵盤がほとんど弾けなくても曲づくりができるというわけだ。鍵盤はミニ61鍵で本体もコンパクト。スピーカー搭載で気軽に楽しめるのもうれしいところ。662音色+33ドラム・キット、89のエフェクト搭載で、バンドでも使える高品位サウンドが揃っている。バックトラック用のバッキング・シーケンサーと本格的な曲づくりに対応するソング・シーケンサーを搭載。SD/SDHCカード対応で、新しい追加スタイルの供給(最大48スタイルまで追加可能)や、パソコンのDAWへの取り込みにも利用可能となっている。11月23日発売で価格は52,500円。
内覧会のラストを飾ったのはミトカツユキ氏による、microARRANGERでのピアノやクラビ、ブラスを中心としたファンキーな演奏とソウルフルなボーカル。VOXのギター&アンプ、Warwickのベース&アンプ、2BOX DrumIt Fiveによるドラムというバンド編成での演奏もあり、来場者を盛り上げた。
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