ローランドから2011秋の新製品登場! BOSSコンパクトBC-2/FB-2、ループステーションRC-300、サンプリングパッドやSONAR関連製品など多数

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ローランドは、9月15日に新製品を多数発表した。新製品は、ピアノ、ギター、ドラム、DTM関連と多岐に渡る。本記事では、発表に先駆けて行われた説明会の写真を交え、製品の概要をお伝えする。なお、価格はすべてオープンプライス。

●コンパクト・エフェクター BOSS BC-2 & FB-2

ギター関連ではまず「BC-2」と「FB-2」というBOSSコンパクトの2製品が登場。

「Combo Drive」と名付けられたBC-2はブリティッシュ・コンボ・アンプ特有の、粒立ちが良く暖かいサウンドと箱鳴り感、ドライブ感をベースとしたエフェクター。SOUNDつまみをまわすだけで多彩な音づくりが可能なのもポイント。ファットなクリーンからハイ・ゲインのドライブまで、直感的かつ簡単な操作で驚くほど幅広い音が出せる。9月下旬発売。

FB-2は「Feedbacker/Booster」と名付けられたエフェクター。多用な用途に答える幅広いブースト・キャラクターと自然なフィードバック機能が共存したモデルだ。ブースターとしては、クリーンなブーストからミッド・ブーストまで、幅広いブーストを1台で実現。ヘヴィーなブースト時でもダイナミクスを失わず、ピッキングニュアンスを再現できるのも魅力。ナチュラルなフィードバック効果は、音量を上げなくても得られるなど、コントロール性に優れるのが魅力。さらに、歪みサウンド時だけでなく、クリーンサウンド時でも出せるのが、これまでにないところ。発売は11月下旬。

●ループ・ステーション BOSS RC-300

リアルタイムに録音・再生をしながら音を重ねていくループ・パフォーマンスを可能にするLoop Station RCシリーズの新たなフラッグシップモデルとなるのが「RC-300」。3つのステレオトラックに対して、独立して操作ができる専用フット・スイッチが設けられたのが大きな変更点。さらにそれぞれのレベルを調整する3つのフェーダーも備える。エフェクトは16種類を内蔵、リアルタイムに制御できるエクスプレッション・ペダルも装備する。最大3時間のレコーディング、99種類のフレーズメモリーをサポート。ファンタム電源対応のXLRマイク端子もあるので、ギタリスト/ベーシストだけでなく、ボーカルやアコースティック楽器プレイヤーにも対応する。11月下旬発売。

●サンプリング・パッド SPD-SX

サンプリング・パッドの新製品。暗いステージでも演奏しやすいLEDインジケーター付き9打面パッド、最大6時間(モノラル)のサンプリングが可能な2GBの内蔵メモリーを装備。USBメモリーへのバックアップも可能だ。マスター・アウト以外にサブ・アウトを搭載。指定パッドの音だけを出力したり、クリックをヘッドフォンに出力できるほか、パネル面にクリック専用音量つまみとスタートボタンを備えるなどプロのニーズに応える。便利なのが、マルチ・パッド・サンプリング機能。音楽ソースを入力、パッドを叩くタイミングで次々とサンプリングされ、自動的にパッドへ割り当てが完了する。パソコンとの連携では、USBオーディオインターフェイスとしても動作。PCの再生音をそのまま取り込むことも可能。サンプリングの自由度が非常に高いのも大きな魅力だ。発売は10月末。

●ドラム・モニター PM-03

PC-03は、2.1チャンネル・スピーカー・システム搭載のドラム・モニター。7.5W×2+15W構成で自宅練習にでも十分なパワーと豊かな音の広がりを実現する。デザインはV-Drums Lite HD-1にベストマッチのスタイリッシュなもの。電源は切り忘れにも安心なオート・スタンバイ機能を備える。標準タイプのライン入力(ステレオ)を備えるため、他のVドラムシリーズとの組み合わせも可能となっている。10月下旬発売。写真はHD-1との組み合わせ例。スネアの下にあるのがPM-03だ。

●アコースティック・コーラス AC-60-RW/AC-33-RW

「AC-60-RW」「AC-33-RW」は、アコースティックに最適化されたステレオアンプ「AC-60」「AC-33」の新カラバリWOOD COLORモデルだ。それぞれ30W+30W、15W+15Wの高性能ステレオ・アンプとともに、広がりのあるサウンドが得られるツイン・スピーカーを搭載。本体を上向きに傾斜させられるアームスタンドも装備し、床置きでもバッチリ。独立2チャンネル仕様で、GUITARとは別系統MIC/LINEチャンネルを搭載。デュオや弾き語りもOKだ。コーラス、リバーブなどのエフェクトも装備。ACアダプタのほか、電池駆動も可能でストリートでも活躍。AC-33RWはルーパー機能まで搭載する。発売はAC-33-RWが9月下旬、AC-60-RWが10月。

●ポータブル・レコーダー R-26

9月10日発表のポータブル・レコーダー。指向性、無指向性の異なるステレオマイクを2種類装備、さらに外部マイクを加えることで、最大6チャンネル(3ステレオ)同時録音が可能。最大24ビット/96kHz対応。

各入力の干渉を抑える新開発アナログ回路「IARC」の採用、レベル調整が簡単にできるAUTO-SENSなども備える。操作にはタッチパネル・ディスプレイを用意、よく使う録音・再生などの機能には独立した物理的な操作子が備えられるのも安心。

USBオーディオインターフェイスとしても動作、SONAR X1 LEが同梱されるのもうれしいところ。

●MUSIC CREATOR 6 Series

9月6日、ほかの製品より一足先に発表になったのが、エントリー向けのWindows用音楽制作ソフトウェア「MUSIC CREATOR」の新バージョン。SONAR X1直系のユーザーインターフェイスに、音楽制作に欠かせない機能を凝縮。4種類のソフトウェア音源と11種類のプラグイン・エフェクトを備える。素材を組み合わせて曲作りができる音楽制作キット1,000キット/3000種類のループ・フレーズ集を収録するほか、使い方が動画で学べるビデオマニュアル、曲作りガイドなど初心者向けコンテンツが充実しているのが大きな魅力。USBオーディオ・インターフェイス同梱モデルもラインナップされる。発売は9月下旬

●SONAR X1 PRODUCTION SUITE

SONARシリーズはメジャーバージョンアップこそなかったが、新パッケージ「PRODUCTION SUITE」がラインナップに加わることとなった。DAWソリューション・パッケージと銘打ち、SONAR X1 PRODUCERに機能を追加する「SONAR X1 EXPANDED」および最新プラグインが、最新版のSONAR X1cとともにパッケージされる。既存のSONARユーザー向けにはアップグレードキットも用意される。

「SONAR X1 EXPANDED」により、ProChannelがモジュール化、カスタムのストリップが実現できる。また、FX Chainsは2.0にバージョンアップ。楽譜作成ソフトとの連携を実現するMusic XMLファイルのエクスポート機能も追加される。伝説のラージコンソールのサウンドを再現するプラグインPC4K S-Type Expander/Gateモジュールの追加にも注目だ。

エレクトロニック・アーティストからの支持も厚いソフトウェアシンセサイザーの「Z3TA+」(ゼータ)もバージョンアップ、「Z3TA+ 2」として同梱される。

●SONAR X1 POWER STUDIO OCTA / SONAR X1 POWER STUDIO QUAD

SONARにオーディオインターフェイスをバンドルしたPOWER STUDIOシリーズも最新のハードウェアとともにラインナップが一新。

新たに8系統のVS PREAMP搭載の10イン10アウトのOCTA-CAPTURE、2系統のVS PREAMP搭載の4イン4アウトのQUAD-CAPTUREをバンドルした2パッケージが用意される。いずれも24ビット/192kHzへの対応。

低レイテンシーを実現するVS STREAMINGや、最適なレベルをワンアクションで設定できるAUTO SENS機能も大きな魅力だ。

●オーディオ・プロセッシング・ソフトウェア R-MIX

「R-MIX」はRolandブランドからリリースされるまったく新規のソフトウェア製品。リミックスの作成や楽器の練習など、幅広く利用できるスタンドアローンのソフトウェアとなっている。Windows/Mac版のほかiPad版が用意されるのも大きなトピックだ。

ステレオ・ミックスを周波数、低位、音量の3つのパラメーターで分析し、音楽を構成する楽器音をグラフィカルに表示。選択した楽器音に対して、音量や低位を変える、消す、残す、エフェクトをかけるなどのリミックスが行える。こう書くとちょっとわかりにくいのだが、これまでは不可能と言われていた、既存楽曲からボーカルを消す、ボーカルだけを残す、といった処理が可能になるのだ。ボーカルだけなら、中央に定位した音だけを残すボーカル・リデューサーというものがあるが、R-MIXでは左や右に定位したギターの音だけ、ハイハットの音だけを残す・消すといったことすら可能になっている。リミックスやマッシュアップを作りたいという人は大喜びだろう。

さらにオーディオ信号の再生スピードとピッチを独立してコントロール可能。ギターだけを抜き出し、さらに再生速度を落とせば、超絶ギターソロの耳コピーもバッチリというわけだ(再生速度・ピッチの変更はiPad版ではできない)。画面は一見とっつきにくそうだが、耳コピー、マイナスワン制作、リミックス&ノイズキャンセルといった作業手順がメニューとして用意されるので、すぐに操作に慣れるはず。発売は12月とちょっと先だが、一番気になるソフトウェアだ。

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