宮崎出身の現役女子高生が、ベールを脱いだ!? 0930直撃インタヴュー!
宮崎発、チマタを席巻中の超天然素材0930(オクサマ)は、現役高校三年生、児玉美代さん(Vo/通称:オダマ)&梅原恵里さん(G&Vo/通称:ウメパラ)のフォークデュオ。 ティーンズ・ミュージック・フェスティバル'99に出場、全国大会まで昇り詰め、メジャーでシングル「山田君」を出したところ、ロング・ヒット! 今どきの女子高生らしからぬところが老若男女の共感を集めたことに加え、曲や歌のクオリティの高さが足元を固めていた結果といえるだろう。 その2人が、夏休みを利用して、上京。大事な夏休みの時間をいただいて、ロンチ・ジャパンがインタヴューしました。 | |
デビュー・マキシ・シングル 「山田君」 | ――0930(オクサマ)の名前の由来は? 児玉:アタシがつけたんですけどぉ、女性用カツラのCMがあって、その電話番号の下4ケタなんですよぉ。その4ケタを覚えやすくするために、ゴロ合わせで"オクサマ"って。それを見て、ピン!と来たような感じで、決めました。もしかしたらめちゃくちゃダセっんじゃないかって、一時後悔した時期もあるんですけどぉ(笑)。 梅原:ワタシも(ユニット名を)いろいろ考えてぇ思いつかなかったから、この人に委ねようって。なーんでもいいやって。で、次の日、なににした? なんでもいきんよーって聞いたら、「私考えたっちゃけんよぉ、"オクサマ"ってどうやって」っていうから。「えー!」って。でも、0930って数字で書くって知らなかったから、それだったらチョットひねってあるっていうか、ちょっとオシャレだなって。 ――なるほど。2人が'99年4月結成ですよね。まだ1年5ヶ月ですが、そもそも2人でやろうと思ったきっかけは? 児玉:普通に、友達として高校1、2年同じクラスだったんですけど、1年のときは結構、別々に仲いい友達がいて、特にそう深い話をするわけでもなく、クラスメイトとして過ごしたんですけど。2年くらいのときに、グループ編成が変わるじゃないですか、友達同士でも。それで結構音楽の話をあるきっかけで始めたときに、2人とも音楽好きやっちゃねーみたいな感じで。自然な成り行きで。 ――そういう友達関係から、実際、演ってみようって思ったのは? 梅原:もともと、ワタシは(JUDY AND MARYなどのコピー)バンドをやってたんですけど、それが解散しちゃったんですよ。そんときこの人と仲良くなり始めて、この人とカラオケ行ったんですよ、他の友達も結構、大勢5、6人で。そんときに、この人が歌ったんです。で、みんな曲を選んでるじゃないですか。その(歌本をめくる)手がとまったんですよ。すごいうまかったんですよぉ。「美代ぉ、うめぇわー」って。で、ワタシも「うめー」って思ったんですよ。で、この人はバンドとかはやってないみたいだけど、歌はいいわーって思って。それで目をつけていたんですよ。 ――いつか児玉さんと一緒に演りたいと。 梅原:目はつけてたんですけど、バンドのヴォーカルって感じじゃなかったんで、何かないかなぁって思ったんですけど。ワタシのコピーバンドの解散ライヴのときに、ストリートでやっている2人組がゲストで来たんですよ。その片方が、「山田君」を作詞作曲してくれた橋口(靖正)くんって大学生なんですけど。それまでアコースティックとかあまり聴いたことなくて。で、なんかストリートの人を初めて見て、すごい感動したっていうか、すごい衝撃受けて。それでコレだ!と思って、美代と2人で組んで、ゆずをコピーし出したんですよ。 ――オリジナルをやろうと思ったきっかけってのは? 児玉:とりあえず橋口くんにティーンズ(・ミュージック・フェスティバル '99)に出るって言ったんですよ。そこに最初アタシ達、コピーで出るつもりだったんですよ。そしたら橋口くんが「自分が上まで行かせてやる。そのためにオリジナルで出たほうが絶対いい」って言って、曲を作ってくれて。次の日には、「山田君」ができて聴かせてもらったら、これはいいってことで、歌うことにしたんですよ。 ――そこで全国大会まで出場して、デビューとなるわけですよね。その「山田君」のプロモーションビデオでは、ぞうさん公園で歌ってますけど、普段、地元でもあそこで演奏してるんですか? 児玉:はい。っていうか、そんな真剣に……っていう感じじゃなくて、友達とかと学校が終わったら、ぞうさん公園へ行って、お菓子買ってみんなで食べたり、アタシたちは歌ったりして。だから、アタシらBGM的なんですよね(笑)。 ――学校のシーンで出てくる建物は、実際通っている学校? 児玉:はい。制服も、まんまで、友達の役柄の子も、本当の友達で、頼んできてもらって(笑)。学校も否定的じゃなくて、応援してくれてるから。学校とか撮影許可下りて。西都原って、古墳が有名で、ビデオに出てくる埴輪もそこの、そのまま使いました(笑)。 ――歌詞には、クラスで一番人気者の、さわやかな山田君がいるんですが、実際、お2人のクラスに山田君的な男子はいるんですか? 梅原:全然ー。ワタシとかも、今好きな人とかいないしぃ。クラスの山田君ってのを歌うときはですね、昔いた好きだった人とか、同じクラスだった人とか思い出しながら、歌ってるんですけどぉ(照)。オダマちゃんはどうよぉ。 児玉:やっぱー、それなりにぃ、ロマンスはありましたけどぉ(笑)。 ――この「山田君」をもらって、最初に歌ったときは、どう思いました? 児玉:サビの部分を聴いたときには、これは、なんかいい感じの……いいなって。初めて聴いても、自分に入ってこないのあるじゃないですか。なんかぬるい感じというか。結果、私のなかでは自分の思ったとおりに行くメロディラインなんですよ。これ、入った!って思いましたね。 ――サビとか覚えやすいですよね。ちなみにカップリングの「P.S.」も橋口さん作詞作曲ですね。 児玉:これもやっぱり橋口君がもともと持っていた曲じゃなくて、お前達にやる曲がまたできた、って言われて聴きましたね。なかでも「P.S.」に関しては、結構最初は「山田君」に比べると、入ってくるものが薄い感じだったんですけど、回を増すごとに、熱くこみ上げてくるものがあったんですよ。なんか友達との間とかでも、「P.S.」歌ってよって言われたりして。 ――「山田君」とはガラっと違う感じでね。せつないですよね。ちょっと大人な感じの詞だし。 児玉:ふっと、歌っているメロディの歌詞と、朗読する歌詞って全然違うじゃないですか(笑)。で、この間、<愛に距離は関係がない>ってめちゃくちゃ恥ずかしくねぇーか?とか言って。でも歌っちょるねって。自分たちが書くときは、こんな言葉出ないだろうねって言ってて。 ――「七色の夢」では梅原さんが作詞作曲ですよね。 梅原:ティーンズの全国大会から帰ってきて、CDを出してみようか……インディーズのときの。そういう話になっているときに作った曲だったんですけど、歌詞の内容って、自分達の夢がちょっと叶うかもしれないからやってみようって詞なんですよ。全国大会とかに行って、どんどん自分達の頑張りが形になっていったころだったから、そういう詞ができたと思うんですけど。 ――ジャケットに描かれているお2人の似顔絵は、誰が描いたんですか? 梅原:これはアレンジャーで、ベースを弾いてくれている江藤(健吾)さんが描いてくれてます。 児玉:似顔絵はただの特技らしいんですよ(笑)。でも、最初なんかすごい気分悪かったんですよ。なんだ、この鼻、デカすぎるやろー!って思ったんですけど(笑)。その江藤さんって、パッと見で、描く似顔絵と、またその人と話したり内面が分かってくると、その似顔絵が似てくるらしいんですよ。それで……しょうがないき、これはアタシだって最近思ってる。でも、ステッカーとかにしたとき、ウメパラのほうがかわいいと思うですよぉ。 梅原:でもワタシのほうが横広なんですよ。顔の丸さを強調してるみたいなんですよね。あと目が細いっていう(笑)。 ――この夏、イベントでいろいろ地方を回ってみて、どうでした? 梅原:どこ行っても、暖かい感じで。初めて行くし、お客さんもワタシたちのこと知らない人ばかりだと思うんですけど、そのわりにはたくさんの人が来てくれて、手拍子とかもしてくれるし、笑顔で見守ってくれるし。よかったですよ。 ――CDショップの店頭イベントとは別に、東京でストリートライヴやったんですよね。 児玉:渋谷のハチ公で。 梅原:ライヴを東京でやったりして、ゲリラ的に告知せずに、夜やってみたんですけど、子供とかが「知ってるー」って来てくれたり。あと遠くにスタッフの人とかがいたんですけど、(グッズの)うちわを配ったり、周りの人に声かけて、「あの0930が、今から歌います!」って大声でPRしてくれて。それを見て、またワタシら感動してて。ワタシたち2人じゃ、ここでライヴできんなぁって。なんかヒューマニズムで。ドラマが繰り広げられてるなぁって(笑)。 ――渋谷だと、女子高生といえどもガングロな女の子とかいたでしょ。 児玉:普通に正面から見たら、けっこう化粧濃いかなぁくらいなんですけど、下向いたときに、すごい黒いんですよ、目が。それ、焼け焦げちょるよー!って(笑)。 梅原:もったいないですよね、化粧品が。 ――夏は仕事の合間を縫って、どっか行きました? 梅原:いや全然。買い物とかはちょっとは行きましたけど、全然。遊んだりも全然。 ――夏休みの宿題は? 梅原:ありますよー。 ――やる暇ないんじゃないですか? 梅原:ないっす。それを言い訳にしようとしているダメな高校生なんですけど。 児玉:アタシたちより、周りの人たちが心配してくれるんですよ。そう言われてから、ああ、そうでした、どうしようか?ってことになって。 梅原:ワタシに至っては、まだ学校に置いてあるんですよ(笑)。 ――あちゃ。テレビにも多々出演してましたが、好きなミュージシャンにも会いましたか? 梅原:ワタシはすれ違っただけなんですけど、イエローモンキーの吉井さん。好きだったから、ドキドキしちゃっいました。 児玉:アタシは、よゐこのラジオに出たとき嬉しかった! ――では最後に、おふたりの今後の夢は? 梅原:今のまま変わらずにいたいってのが今の目標で。東京に出ることが多くなったんですけど、東京に出て行くことによって、今の自分がだんだん取れていくって感じにはなりたくないんです。 児玉:本当に詞を聞いてくれてて、顔が変わる人いるんですよ。すごい悲しい顔になったり、楽しい歌のときは楽しい顔になるし。そういう、人の心を動かせる、感動できるような歌を書けたらいいな。 |
「山田君」のプロモーション ビデオが観れます! ※ ぞうさん公園や 古墳で歌う0930が 観られるぞ! | |
東京だからと気おくれもなく、大人相手だからといって構えることもなく。プロモーションビデオ「山田君」に出てくる2人そのまんまだった0930。 宮崎弁をしゃべっていても、髪を染めていなくても、エネルギーが溢れていて、大人になりつつある女子高生であることは間違いありませんでした。 |