Backstreet Boys Never Gone Tour 2006特集!

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開演時間を10分程過ぎたところで客電が消え、ついにライヴがスタート。ステージ正面、右、左、さらに左右に角度を付けて2台と、会場となった東京ドームには計5台のスクリーンが用意されている。

そして、スクリーンにはショウ・イントロのビデオが流され、ファンたちのテンションは否が応にも盛り上がってくる。そんな感情が最高潮に達したところで、爆音とともに東京公演の幕が切って落とされた。サイリウム(ペンライト)の群れが、生き物のようにいっせいに揺れ始めた。

オープニングは前作『Black & Blue』のオープニング・ナンバーでもある、ダンサブルで強烈なビートの「The Call」。ライヴでは定番のこの人気曲で、オーディエンスのテンションも頭から一気に上がっていく。次に、大人の恋を歌ったセクシーでスリリングな新作からの「Beautiful Woman」。演奏前にハウィーが“コンバンワ! ジャパン、ゲンキデスカ?”と日本語でMCを披露。会場を沸かせる。

この曲が終わると“Welcome to the Backstreet Boys Never Gone tour!!”とブライアン。“『Never Gone』はもう買った?”と尋ねると、オーディエンスからはもちろんイエスの大歓声。すると“『Black & Blue』は? 『Millennium』はどう?”と、次々にアルバム名を言っていき、観客はどっとウケる。さらに“ハイ”といってギターを持ったニックをステージを呼び込むと、落ち着いたミディアムの「Climbing The Walls」を演奏。大人のバックストリート・ボーイズを感じさせるこの曲を情感たっぷりに歌い上げてくれた。次の曲は序盤の山場、「Shape of My Heart」。イントロが流れだけで会場中がどよめき、ブライアンの歌いだしで大歓声が起こった。

ここでいったん休憩タイム。「Don't You Want You Back」をBGMにオフショットや過去のライヴ映像が流された後、ボーイズは衣装チェンジをして登場。「The One」を歌い上げる。ブライアン、A.J.、ニックと次々にメイン・ヴォーカルを交代し、サビでは抜群のコーラス・ワーク。続く「I Still」も抜群の美しいハモりを聴かせる。フロントマン+その他大勢ではなく、5人で一つのバックストリート・ボーイズなのだという、彼らの魅力を改めて見せてつけてくれた。

続いては、3rdアルバム『Millennium』の世界的ヒットを牽引した大人気曲の「I Want It That Way」。すでにイントロの頭が流れただけで大歓声が上がる。ニックはサビに行く前にタメを作り、“イチ、ニ、サン!”の掛け声で“I Want It That Way~♪”の部分をオーディエンスに歌わせる。ワンコーラスを丸ごとオーディエンスに歌わせると、もちろんオーディエンスは大熱唱でドームが一体になった。この一体感は続く「Show Me The Meaning」でも健在で、切ないメロディに合せて、サイリウムが揺れる大ウェーブが巻き起こった。さらに、「Larger Than Life」では、イントロで緑のレーザービームが天井を切り裂くと、ボーイズはいつの間にかヘッドセットを着用しダンス・モードに。『Millennium』のオープニング・ナンバーでもこのある曲はビートの効いたダンス・チューンだが、タイトなビートに合せ、息の合ったダンスを披露してくれた。中盤のラストは新作からのゆったりしたミディアムの「Siberia」。しっとりムードの後は再び暗転して「We've Go It Going On」をバックに再びビデオが上映された。

いよいよ後半へ突入。再び衣装チェンジをして現われたボーイズは「All I Have To Give」へ。同じテイストのファッションで身を固め、帽子を使ったダンスを見せてくれる。ささやくようなコーラスが印象的なスローナンバーだ。続く「As Long As You Love Me」では、“Tokyo, put your hands up!”のMCで会場中から大きな手拍子が。「I'll Never Brake Your Heart」はしっとりとしたミディアム・スロー。サビのハモりに揺れるサイリウム、美しいコーラスワークが光る1stからの佳曲だ。

続く「Just Want You To Know」“君に知ってほしいことがある”という曲名の通り、ニックがMCで驚きの告白。“実は彼女ができたんだ、ここにも来てるから紹介するよ”と言うと、観客からは“え゛ーーー”という、驚きと応援、ブーイングが混ぜこぜになった微妙な歓声。と、ステージ脇から現れたのはニック愛用のギター、“僕の恋人だよ”と紹介する。そして、ニックのギターを中心にダイナミックなバンドサウンドを展開した楽曲は、ほっと胸をなでおろしたファンの安心感とともに大盛り上がりとなったのであった。

次に披露したのは「Crawling Back To You」。別れた彼女のことが忘れられず、その元に戻りたいという男心を歌ったこの歌詞は、今の彼らだからこそ説得力を持つ大人の内容。「Weird World」と並ぶ、『Never Gone』きっての珠玉のバラードだ。5人で肩を並べステージ上の階段に腰掛け、息の合ったハモリを見せてくれた。続く「Drowning」は座ったまましっとりと披露。やがて、ゆったりしたミディアムの「Quit Playing Games」を歌い上げると、ここでいったん暗転し、「Never Gone」をバックに再びビデオ上映。

そして、いよいよライヴも終盤。ケヴィンのピアノに乗せて、4人でピアノを取り囲んで歌う「Weird World」は、この世界への彼らなりのラブ&ピースのメッセージであり、このメッセージを会場全体で受け取った瞬間は、間違いなくライヴ全体のハイライトの一つだった。次も新作からの大人のバラード、「Incomplete」。ケヴィンは“こんな大きな会場でコンサートをするのが夢だった”としんみりMC。“携帯電話をかざして”というと、会場中のオーディエンスがポケットから携帯を取り出してステージにかざす。暗闇の中で無数に光る液晶画面が星空のようで、スケール感ある曲に合せて揺れるのは壮観だった。

そしてラストはお待ちかねの「Backstreet's Back」。理屈抜きに盛り上がれるこの曲は、“Backstreets Back Alright♪”の部分でバンっと花火が上がり、5人で仲良く手をつないでライヴは終了した。

過去のヒット曲中心で、“復活宣言”的な要素もあった前回の公演に比べると、今回のコンサートでは新作からの大人っぽいナンバーも多く、“今のボーイズ”が自然に詰め込まれた構成。演奏面ではバンド・サウンドのアレンジにピアノやアコギも取り入れるなど、打ち込み中心のダンス・ポップから、生楽器重視へという旧作から新作への流れも自然に盛り込まれたものだった。バックストリート・ボーイズらしさを失うことなく、自然な進化、変化を遂げている様子に好感が持てた。いずれにせよ、たっぷり21曲も聴かせてくれた(アルバム発売前の一昨年に行なわれたジャパン・ツアーは17曲)だけに、ファンも大満足だったに違いない。


Backstreet Boys Never Gone Tour 2006
2006/01/07 Tokyo Dome
Set List

Show Intro
The Call ……(4)
Beautiful Woman……(5)
More Than That……(4)
Climbing The Walls……(5)
Shape Of My Heart……(4)
【VIDEO -DON'T WANT YOU BACK】
The One……(3)
I Still……(5)
I Want It That Way……(3)
Show Me The Meaning……(3)
Larger Than Life……(3)
Siberia……(5)
【VIDEO -WE'VE GOT IT GOING ON】
All I Have To Give……(2)
As Long As You Love Me……(2)
I'll Never Break Your Heart……(1)
Just Want You To Know……(5)
Crawling Back To You……(5)
Drowning……(G)
Quit Playing Games……(1)
【VIDEO -NEVER GONE】
>
Weird World……(5)
Incomplete……(5)
Backstreet's Back……(2)

1……Backstreet Boys
2……Backstreet's Back
3……Millennium
4……Black & Blue
5……Never Gone
G……Greatest Hits:Chapter 1


■バックストリート・ボーイズ オフィシャル・サイト(BMG JAPAN)
http://www.bmgjapan.com/backstreetboys

■バックストリート・ボーイズ 公式ファンクラブ
http://www.backstreetboysfanclub.com/

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