01. 春の風 02. グレープフルーツムーン 03. LOVERS ROCK 04. THANK YOU FOR THE MUSIC 05. Asian Lullaby 06. electlyric 07. あの言葉、あの光 08. Floating 09. 春夏秋冬 10. あたらしいひ
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▲「THANK YOU FOR THE MUSIC」 ▲「あの言葉、あの光」 |
| ――まずは、2ndアルバム『electlyric』が完成した手応えをメンバー全員にお聞きしたいのです。
佐々木康之(G/以下、佐々木):すべて出来上がったのは4月になるのかな。ミックスが2月で、マスタリングをロンドンでやったのが3月。もう、あまりにも手応えがあり過ぎて(笑)、早くみんなに聴いて欲しいなあと思っているんです。前作の『Hover Hover』は、もちろんあれはあの時で、一所懸命につくったものだったんですけど、今回は前作以上に、”今出来ることのすべて”をやれたと思っていて。”今、僕たちはここにいるんだ!”というのを強く主張できると考えているんですけど。
蔡 忠浩(Vo&G/以下、蔡):僕はですね、音楽を聴くのは車の中が多くて。このアルバムを準備する前からぼんやりですけど、窓に映る景色、夜の高速とかにぴったりくるようなものをつくりたいなあと思っていたんです。で、出来上がったのが、まさに僕が見ている風景にぴったりくるようなものが出来上がって。純粋に”これはいいなああ”と思いますね。大切なのはBGMじゃなくて、街の音そのものになっているんす。音楽が街によっているという。それができたのがすごくうれしい。
松井 泉(Per/以下、松井):今回の作品は個人的にもすごく好きです。僕の大好きなエンジニアがロンドンでマスタリングをしてくれたんで、それを早くみんなに言いふらしたいなと思っているところ。家族にも聴かせたんですけど、おかんなんか「あんた、これ、いけるで!」って(笑)言ってますし、手応えは十分です(笑)。
辻 凡人(Dr/以下、辻):僕はバンドに正式に加わったのは1月からなんで。それまではずいぶんと回顧主義的なバンドにいたから、そこでは昔の音を考え、それを掘り起してやっていくというスタイルだったんですね。けれど、bonobosに入ったら、メンバーもそうですし、ディレクターもそうだったんですけど、”2005年に生きているのだから、2005年に発売するものだから、2005年型の音楽をつくらないと”という姿勢なんですよ。古いものに対して敬意を表さないというのでは決してないけれど、”今”というのを強く意識してつくれたなと思っています。
森本夏子(B/以下、森本):ほんと、2005年の6月に出すんだから、ほかのものを買わずにコレ聴くしかないでしょ!って、大袈裟かもしれないけど。最新のbonobosを聴けるし、この時間を共有できるんだから。今の時代にタイムリーに聴いてほしい!というのがありますね。
――ロンドンは、みなさんで行かれたんですか
全員:いいえ(笑)。
蔡:みんな行ってません(笑)。ロンドンは、ディレクターと共同プロデュースの朝本(浩文)さんで。泳いで行けるなら、行っていたよな、俺たちも(笑)。
松井:そやなー。四国くらいの距離ならな(笑)。
――やはり、マスタリングは海外と日本では違いがあるものですか?
蔡:ミックスが終わった段階で、あっちに持っていってもらったんですが、普通それだと、音が例えば、右からベース、左からボーカル、上のほうからドラムとパーカッションとか、上下左右くらいから出ているなという考えかたなんですけど、マスタリングを終えたのを聴かせてもらったら、もう音がすべて立体的になっていて! 4ディメイションっていうんですか(笑)。その厚みとか比べものにならないくらいで!出来上がった音がほんとにもう違い過ぎて、マスタリングに対する考えかたが違うんかなと、思いましたね。音が立体的だし、一番びっくりしたのは、ブースに始めて入って歌を歌ったときの感触がまざまざと蘇ってきて、生々しくて、それが。みんなで、感動してましたね。
松井:電圧の問題じゃないですかね(笑)。
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